とろりとした極上の甘みが広がる深蒸し煎茶「特選 利休の詩」と、和三盆で抹茶の香りを引き出した「ミルクでつくる抹茶ラテ」

2026/06/04

今回、編集長のアッキーが注目したのは、とろりとした極上の甘みが広がる煎茶「特選 利休の詩」と、抹茶の香りと深い色を極限まで引き出した「ミルクでつくる抹茶ラテ」です。

驚くほど濃厚な旨みと甘みを持つ煎茶や、お茶本来の風味を追求した抹茶ラテなど、そこにはお茶のプロにしか出せない本物の味がありました。一口飲めば、日々の喧騒を忘れてふと自分を取り戻せるような、穏やかで贅沢な時間が流れます。

その背景には、国内でも希少な茶審査技術の段位を持つ作り手の情熱と、170年以上にわたり守り抜かれてきた伝統の技がありました。取材スタッフが、大阪府に本社を構える、株式会社つぼ市製茶本舗 代表取締役社長の谷本康一郎氏にお話を伺いました。

株式会社つぼ市製茶本舗 代表取締役社長の谷本康一郎氏

―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。

谷本 つぼ市製茶は1850年(嘉永三年)、町衆の喫茶文化が華開いた大阪・堺で、製茶問屋として創業したのが始まりです。江戸時代末期、お茶は日本の重要な輸出品でした。私たちは地元の泉州や京都からお茶を仕入れ、国内販売だけでなく広く世界へも目を向けていたのです。長い歴史の中には、昭和の戦火で堺の店舗や土蔵はすべて焼け落ちてしまうという困難もありました。しかし、3代目が唯一焼け残った「看板」を胸に再興を誓い、高石市へと拠点を移して事業を再開したのです。大阪という土地は、お茶の産地というよりも「消費地」として発展してきました。そのため、全国各地から届く良質な茶葉を見極め、それぞれの長所を引き出しながら最高のバランスで組み合わせる「合組(ブレンド)」の技術が磨かれてきたのです。この「天下の台所」で培われた目利きとブレンドの技術こそが、私たちの誇りであり、最大の強みだと考えています。

幕末に製茶問屋として大阪・堺の地で創業。
現在は、産地ごとの特徴を見極めて配合する「合組(ブレンド)」の技術を活かし、茶葉の製造販売を行っている。

―社長ご自身の歩みや、家業を継ぐことへの思いについて教えてください。

谷本 私の幼い頃の記憶を辿ると、いつもお茶の香りがそばにありました。自宅のすぐ隣が仕事場だったので、そこから漂ってくる芳醇な香りは私にとって大切な記憶となっています。親が働く姿はもちろんですが、お茶を慈しみながら熱心に働く従業員の皆さんの背中を間近に見て育ちました。

以前から将来を意識していたわけではありませんでしたが、やはりお茶に囲まれた環境が心地よく、家族の勧めもあったことで、自然な流れで家業を継ぐ道を選びました。現在は6代目として、先代たちが守り抜いてきた伝統の重みを感じつつも、現代のライフスタイルにどのようにお茶を取り入れていただくかを常に模索しています。「伝統を守る」とは形を変えないことではなく、お茶を愛する精神を根底に持ちながら、時代に合わせた楽しみ方を提案し続けることだと思っています。

―看板商品の煎茶「特選 利休の詩(りきゅうのうた)」はどのような背景で生まれたのでしょうか。

谷本 「特選 利休の詩」は、堺が生んだ茶聖・千利休の名を冠した、半世紀以上にわたって愛され続けている不動の看板商品です。お茶は決して特別な日のための嗜好品ではなく、日々の暮らしを彩り、心に安らぎを添える必需品であってほしいという、創業当時からの強い思いがこの一袋に込められています。全国各地の茶葉を熟知している私たちだからこそ辿り着いた黄金比のブレンドは、一口飲んだ瞬間に誰もが「甘い」と感じる、理想の煎茶を目指して開発されました。

気候によって茶葉の状態は変化するため、50年前から変わらぬ味わいを作り続けることは、実はとても難しいことなのです。しかし、その時々の特徴を見極め、熟練の職人が緻密な調整を繰り返すことで、時代を超えて愛される「変わらないおいしさ」を支えています。

ブレンド技術を生かして開発された、甘みが特徴の煎茶「特選 利休の詩」。

―「特選 利休の詩」の驚くほど濃厚な甘みの秘密は、どこにあるのですか。

谷本 私自身、国内でも数少ない「茶審査技術七段」の段位を持っていますが、毎年新茶の季節には産地を訪れ、 茶園の様子や葉の色、香りを自分の目で確かめて茶葉を厳選しています。この煎茶には、旨み成分であるアミノ酸が、一般的な煎茶の2倍以上(当社比)も含まれているのです。この驚異的な数値が、とろりとした濃厚なコクの裏付けとなっています。

また、製法にも大きなこだわりがあります。私たちは手間と時間を惜しまず、茶葉を整形してから火を入れる「後火仕上げ」を採用しています。茶葉の芯までじっくりと熱を通すことで、封を開けた瞬間に広がる芳醇な香りを最大限に引き出せるのです。科学的な数値による品質管理と、長年の経験から生まれる職人の勘。この両方が融合することで、雑味の出ない圧倒的な品質を実現しています。

―おすすめの楽しみ方はありますか。

谷本 急須を持っていないというご家庭でも、ぜひ試していただきたいのが「水出し」です。ボトルに茶葉をそのまま入れ、水を注いで冷蔵庫で3時間ほど置くだけで完成します。このとき、お茶パックは使わないのがコツなのです。茶葉がボトルの中で「泳ぐ」ことで、葉がゆっくりと開き、極上の甘みがじわじわと抽出されます。水出しにすると色味もいっそう鮮やかになり、渋みを抑えたとろりとした旨みが際立ちます。まるで上質な玉露をいただいているかのような贅沢な味わいを、ぜひ日常の中で体験していただきたいですね。

水出しでゆっくりと抽出すれば、さらに雑味の少ないクリアな甘みを楽しめる。

―多くのお客さまや、公的な場でも高く評価されているそうですね。

谷本 おかげさまで、2019年に開催された大阪G20サミットでは、各国の要人をおもてなしする一杯として、私たちの「特選 利休の詩」を提供しました。世界中から集まった賓客に、日本の、そして大阪・堺の茶文化を伝える役割を担えたことは、私たちにとって大きな自信となりました。また、大阪府からは「大阪産(もん)名品」としての認証をいただいており、地域が誇る信頼のブランドとして認めていただいています。

こうした確かな実績があるからこそ、ご自身で楽しむだけでなく、大切な方への贈り物として選んでくださるリピーターの方も非常に多いのです。「つぼ市のお茶を贈れば間違いない」と言っていただけることが、私たちにとって何よりの励みになっています。

―続いて、「ミルクでつくる抹茶ラテ」の誕生秘話を教えてください。

谷本 以前から、市販のインスタント抹茶ラテの多くに粉ミルクが含まれていることに、お茶屋として疑問を感じていました。粉ミルクの香りが強すぎると、抹茶本来の繊細な香りがかき消されてしまうからです。「お茶屋がつくるからには、主役はあくまでもお抹茶でなければならない」という強い信念がありました。

そこで辿り着いたのが、あえて粉ミルクを抜くという「引き算」の発想でした。お客さまご自身に牛乳や豆乳を後から加えていただくことで、お茶の風味がしっかりと立ち、お店で飲むような本格的な味わいをご自宅で再現できると考えたのです。抹茶ラテの「素」として販売するという決断は、当時としては珍しい挑戦でしたが、お茶本来のおいしさを最優先したいという思いが勝りました。

ミルクパウダーを配合せず、抹茶本来の風味を際立たせたラテの素「ミルクでつくる抹茶ラテ」。

―原材料が非常にシンプルだという点も、驚きのこだわりですね。

谷本 原材料は、抹茶、和三盆糖、そして北海道産てん菜由来の砂糖のわずか3つだけです。裏面を見て「これだけしか入っていないの?」と驚かれるお客さまも多いのですが、香料や保存料、人工甘味料などは一切使用していません。上質な和三盆が抹茶の心地よい苦みを包み込み、上品な余韻を残すよう、配合は計算し尽くされています。

ホットやアイスのラテはもちろんですが、少量のお湯で溶かせば濃厚な「抹茶シロップ」に早変わりします。これをヨーグルトやバニラアイスにかけたり、パウダーのままトーストにまぶしたりするだけで、いつもの軽食が贅沢なデザートへと格上げされます。パウダーそのものを砂糖感覚でお菓子作りに使っていただくのもお勧めです。

牛乳に溶かして飲むのはもちろん、抹茶シロップとしてアイスにかけたり、トーストにまぶすのもおすすめ。

―お客さまからは、どのような反響が届いているのでしょうか。

谷本 特に子育て世代の方々から、「原材料がシンプルだから、小さな子どもにも安心して飲ませられる」というお声を数多くいただいています。健康を気遣う方々からも、人工的な甘さがなく、抹茶本来の色の濃さと香りの高さがしっかりと感じられると好評です。お母さんとお子さんが一緒に、「今日のアイスには抹茶をかけてみようか」と楽しんでくださっているシーンを想像すると、本当に嬉しくなります。自分一人のリラックスタイムにはもちろん、ご家族の団らんの中で私たちの抹茶ラテを楽しんでいただけたら嬉しいです。

―最後に、これからの展望や未来へのビジョンをお聞かせください。

谷本 現在、日本の茶業界は大きな転換期にあります。急須でお茶を淹れる文化が薄れ、気候変動や生産者の減少により煎茶の価格も高騰しています。しかし、煎茶は日本の大切な文化です。私たちは、煎茶文化の灯を消さないために、お茶の淹れ方教室などを通じて次世代へ楽しさを伝える活動を地道に続けています。

また、茶農家の皆さんが持続可能な経営を行えるよう、新たな挑戦も始めています。その一つが、お茶から生まれる発酵飲料「コンブチャ」の開発です。お茶に新たな付加価値をつけ、ミシュラン星付きのレストランやホテルなど、これまでにない場所で提供されることで、農家へ利益を還元するエコシステムを構築したいと考えています。伝統を守ることは、変化を恐れず、お茶の新しい価値を世界へ向けて発信し続けること。一杯のお茶を通じて、これからも世界中に安らぎと和を届けていきたいですね。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「特選 利休の詩(煎茶) 80g」
価格:¥1,620(税込)
店名:つぼ市製茶本舗オンラインショップ
電話:0120-61-7187(9:00~17:00 ※土日祝日を除く)
商品URL:https://www.rikyu-club.com/shopdetail/002000000001/ct41/page1/recommend/
オンラインショップ:https://www.rikyu-club.com/

「ミルクでつくる抹茶ラテ 80g」
価格:¥594(税込)
店名:つぼ市製茶本舗オンラインショップ
電話:0120-61-7187(9:00~17:00 ※土日祝日を除く)
商品URL:https://www.rikyu-club.com/shopdetail/000000000383/ct52/page1/recommend/
オンラインショップ:https://www.rikyu-club.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

谷本康一郎(株式会社つぼ市製茶本舗 代表取締役社長)
1986年大阪府生まれ。慶應義塾大学卒業後、大手電機メーカーに入社し、3年の修業期間を経て2012年につぼ市へ入社。2026年に同社代表取締役社長に就任。茶審査技術七段、日本茶インストラクター。「いっぱいのお茶を通じて世の中の安らぎと和に貢献する」という社是のもと、おいしいお茶のある暮らしの普及に注力している。堺の子どもたちへのお茶の普及活動にも熱心に取り組む。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/つぼ市製茶本舗>

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