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国内外に認められる高品質酒を。「東光 純米大吟醸 袋吊り十八」をサステナブルに醸す

2026/05/12

創業は安土桃山時代の1597年。以来、420年以上にわたり酒造を営んできた株式会社小嶋総本店。米澤藩上杉家御用達だった時代から現在に至るまで、山形の気候風土を生かした上質な酒造りを貫いてきました。小嶋総本店の歴史や未来を見据えた酒造り、信条をお聞きしました。さらには、編集長アッキーが注目した「東光 純米大吟醸 袋吊り十八」の開発秘話、評判の味わいについても、第24代蔵元、代表取締役社長 小嶋健市郎氏に取材陣がお話を伺いました。

株式会社小嶋総本店 24代蔵元・代表取締役社長 小嶋健市郎氏

株式会社小嶋総本店 24代蔵元・代表取締役社長 小嶋健市郎氏

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420年余の歴史を誇る小嶋総本店。
店舗、母屋をはじめとする建築群が、2023年11月に国の登録有形文化財に指定された。

―400年以上続く歴史と現在に至る沿革を教えてください。

小嶋 弊社の始まりは、安土桃山時代の1597年に創業した小嶋酒屋。現在日本に残る酒蔵のなかで13番目に古い蔵です。江戸時代になると米澤藩・上杉家の御用達酒蔵となりました。主銘柄の「東光」は、米澤城の東、朝日が昇る方角で造られることから名付けられたそうです。1952年に法人化し、社名を小嶋総本店としました。私で24代目になります。

―ご自身の社長就任と経緯をお聞かせください。

小嶋 私は、この蔵の息子として生まれ、幼い頃から祖父や父の酒造りを見て育ちました。いつかは家業を継ぐだろうとは思っていましたが、高校を卒業して東京の大学に進学。卒業後は、別の企業に就職しました。都内でマーケティング職として経験を積んだ後、アメリカの輸入卸業者で営業職として勤めました。一度は海外生活の経験をしたかったこともあります。30歳という節目に帰国し、小嶋総本店に入社。2015年に代表取締役社長に就任しました。

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小嶋総本店の歴史、米沢の気候風土、造り手の情熱を詰め込んだ商品。

―いちばん力を入れていることは?

小嶋 まずは、全ての酒を純米造りにすること。さらには、クオリティの高い酒を、環境に配慮したサステナブルな方法で造ることです。2023年からは、酒粕を利用した再生可能電力に移行し、その取り組みが、世界最大の酒類ニュースサイト「THE DRINKS BUSINESS GREEN AWARDS 2023」でサステナビリティアワード最優秀賞を受賞しました。

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Green Launch of the Year部門とRenewable Energy Implementation Award部門、2部門の最優秀賞を受賞。
日本企業でこのアワードを受賞したのは小嶋総本店のみだった。

―具体的にはどのような取り組みでしょう?

小嶋 酒造工程で出る酒粕にはアルコールと香りが残っており、それを蒸留して梅酒を造っています。それでも焼酎粕が残るので、それを発電に利用するのです。再利用でできた電気は、また酒造りに生かす循環を行っています。

―再生可能電力に移行されたきっかけは?

小嶋 ながめやまバイオガス発電所が近くにあり、開業した時に見学し、よい仕組みだと実感していました。地域の電力小売りが始まったので、弊社でも出資し発電所を指定して電力を買っています。そもそもは、米沢牛の牛糞で発電していましたが、牛糞だけでは足りない。そこで、弊社の酒粕やワイナリーで出るぶどうの搾りカス、お菓子工場の端材などを混ぜ合わせてメタンガスを発酵させ、それでタービンを回すシステムをつくっています。再生可能電力に転換した酒蔵は、現状では弊社だけです。

―今回ご紹介いただく「東光 純米大吟醸 袋吊り十八」はどのようなお酒でしょう?

小嶋 世界最大級のワイン・日本酒のコンぺティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」の純米大吟醸部門で、400以上のアイテムの中から第1位に選ばれたお酒です。
大吟醸のために生まれた山形県産酒造好適米「雪女神」を18%まで磨き、醪を酒袋で吊り重力で滴った雫だけを集めました。とても手のかかった、お酒の良いところを集めた1本です。うちのなかでは一番精米度が高いお酒で、なめらかなシルクのような上品さがあり、繊細で透明感ある味わいです。

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IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2024 純米大吟醸部門 トロフィー受賞した「東光 純米大吟醸袋吊り十八」。

―開発の背景をお聞かせください。

小嶋 山形は雪国で、雪の多いところで酒を造っています。雪解け水のやわらかさもあって、洗練された味わいになるのです。あえて地域性を言うと、寒いところは、果物もサクランボ、リンゴなど軽い味わい。西では爽やかな柑橘ができ、南では濃厚なマンゴーなどが採れる。お米も同じです。気温も違うし、日照時間も違う。低い気温で酒を造ると軽いタッチで、繊細なお酒になる。その特徴を生かして、さらに軽さや繊細さ、透明感をしっかり出そうと思ったときに、コメをたくさん磨いて綺麗でなめらかなこの酒を造りました。地域の特徴を表現したお酒といえるでしょう。完成からまだ2〜3年の新しい日本酒です。

―「雪女神」はどのような品種の酒米でしょう?

小嶋 山形県では地域の酒米開発を行っています。そのなかで、最もプレミアムなラインのお酒を造るために開発されたのが「雪女神」です。粒が大きく丸い。透明感ある味わいの酒を造るために開発されました。米には心白(しんぱく)といって白く組織が粗い部分が中心にあります。心白は磨いている間に崩れてしまうこともあり、大きければいいわけではありません。「雪女神」の心白は、真ん中にほどよく入っているのが特徴です。

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小嶋総本店では、恵まれた土地を活かした酒造りをするために米沢酒米研究会を立ち上げ、
契約農家との米作りにも取り組んでいる。

―「東光 純米大吟醸 袋吊り十八」の完成までにはご苦労もあったのでは?

小嶋 以前から「雪女神」も使っていましたし、この醸造法も初めてではありませんでした。ただ、精米歩合35%はあったけれど、18%は初めて。磨けば磨くほど、お米は水を吸うので、吸水時間を調整することを何度も試みました。ほかにも、精米機の設定を変えたり、新しいネットを用意したりと準備を整えました。

―このお酒の香りや味わいは?

小嶋 コンテストのティスティングコメントでは、スイカ、グアバ、フローラルでエレガント、パイナップルやマンゴーの香りもあると評されました。私が感じるのは、メロン、青りんご、マスカットのような爽やかな香りとシルクのようになめらかな質感。熟した果実ではなく、爽やかな軽いタッチのお酒です。

―お客様からの評判はいかがでしょう?

小嶋 日常的に飲むお酒ではないかもしれません。良いお酒をたくさん飲んでいる方が、おいしいと言ってくださったことが嬉しかったですね。価格に見合うクオリティと納得してくださるとほっとします。

―どのように味わうのがおすすめですか?

小嶋 冷たく冷やして楽しんでいただきたいです。合わせる料理は、ホタテのカルパッチョなど貝類。繊細な味わいで自然な甘みがある魚介類や鶏肉などによく合います。

―購入はどちらでできますか?

小嶋 直営店とオンラインショップで販売しています。直営店は2024年に40周年を迎えました。全国の百貨店や都内のスーパーなどでも購入できます。

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酒造資料館「東光の酒蔵」に併設される蔵元直営店。
限定酒や時期によって一般流通が難しい数量限定酒などもある。

―オンラインショップはいつ頃から?

小嶋 お店があって通販をしていたので、その流れから15年くらい前にオンラインショップも始めたのだと思います。直販店でしか扱わない限定品も2つありますし、逆にオンラインショップでのみ季節的に販売している商品もあります。

―現在、商品は何品くらいありますか?

小嶋 通年販売しているアイテムは15~20種。それ以外に、季節商品もあります。

―今後のビジョンをお聞かせください?

小嶋 サステナブルな取り組みは、私の代から始めたことで、今後も、クオリティの高いお酒をサステナブルな方向で造るのが大事な軸です。酒造りのアプローチという意味では油を使うボイラーなども今後は見直していきたい。環境に配慮した酒造りやゼロウェイスト(無駄や浪費をなくして、ごみを出さないこと。)を続けていきたいと思っています。夏が暑すぎて米の質が全体的に悪くなっています。ヨーロッパのワイナリーでもぶどうが育たない。海水温が上がり、魚が獲れない。そういった一次産業に接している我々は、気候変動の実感があるのです。電気を使い、油を燃やしてエネルギーを使っている弊社は被害者ではありません。自分たちにできることをこれからも考えていきたいし、自分たちから変わるべきだと思っています。

―貴重なお話をありがとうございました。

東光 純米大吟醸 袋吊り十八」720ml

「東光 純米大吟醸 袋吊り十八」720ml」
価格:¥19,800(税込)
店名:小嶋総本店オンラインショップ
電話:0238-21-6601(9:00~16:30)
フリーダイヤル:0120-27-6601
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.sake-toko.com/collections/all/products/toko-junmaidaiginjo-fukuroduri-18
オンラインショップ:https://www.sake-toko.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

小嶋健市郎(株式会社小嶋総本店 第24代蔵元 代表取締役社長)
1980年山形県米沢市生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。都内の消費財メーカーのマーケティング職、アメリカの輸入卸での営業職を経て2011年に帰郷し、小嶋総本店に入社。2015年代表取締役社長に就任。2020年には全量純米蔵となり、2023年には酒粕を発電に活用して再生可能エネルギーでの酒造りに転換、製造場のカーボン・ニュートラルを達成した。IWC2024純米大吟醸トロフィー獲得、英国ドリンクビジネスによるグリーンアワード2023では2部門で最高賞を受賞するなど高品質な日本酒をサステナブルな手法で醸造する。

<文/中井シノブ MC/田中香花 画像協力/小嶋総本店>

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