今回、編集長アッキーが気になったのは、こだわりの冷凍串揚げがお取り寄せできる「串一亭」。同ブランドを運営するシンコーフーズ株式会社代表取締役社長・前原景助氏に商品の魅力を取材陣がうかがいました。

シンコーフーズ株式会社 代表取締役社長 前原景助氏

―創業の経緯を教えてください。

前原　父が創業し、私が2代目となります。父はシンコーフーズのグループ会社であるシンコーを1976年に立ち上げ、加工食品の原料となる、畜肉、水産、野菜などを冷凍食品メーカーや、ハム、ソーセージを作られているメーカーに卸す業務を行っていました。その後、原料のみを売っているだけでは競争が厳しくなるということで、自分たちで作った商品をお客様に届けたいとシンコーフーズを1989年に立ち上げました。
当時はまだメジャーではなかったローストビーフを中心にスタートしましたが、技術的に難しく、その後、肉巻き、コロッケ、春巻きなど、ありとあらゆる商品を作ってきました。
ちょうど16年前、大阪で30年の長きにわたり串揚げを専門に製造していた方がおられました、その方もご高齢となり、レシピを終わらせてしまうのがもったいないということで、引き継いでくれるところを探されていました。当社にも声がかかり、技術をすべて引き受けて、串揚げをスタートしました。

「串一亭の串揚げセット」8種類。
豚肉、イカ、鶏肉、蓮根、餅、ポテト、玉ネギ、エビ。

―小さい頃から会社を継ごうと思っていらっしゃいましたか。

前原　子どものときから物を作るのが好きで、ものづくりに従事したいと思っていました。機械関係のエンジニアになりたいと思い、自動車メーカーに就職したいと思ったこともありました。
一方で、両親とも忙しく働いていたので自分で料理する機会も多く、食への興味も持っていました。自宅では食品のサンプルを目にする機会も多かったです。
就活が近づくにつれて、エンジニアの道か食品の道かで最後まで悩みました。最終的には食品の分野に進んで家業を継ごうという気持ちになり、食品関係の会社に3年務めた後、シンコーフーズに入社しました。

自宅で揚げたての串揚げを食べられるのがうれしい。

―入社されてからご苦労はございましたか。

前原　シンコーフーズの製造関係を2年、その後、シンコーに転籍して、営業から事務関係あと財務などすべてを経験しました。普通の従業員と同様にゼロから多岐に渡ってやってきたので、大変ではありましたが、会社全体を知るには良かったと思います。シンコーの社長に就任したのが2016年で、シンコーフーズの社長に就任したのが2019年です。

鶏肉。

豚肉。

―「串一亭の串揚げセット」のこだわりを教えてください。

前原　最近販売されている冷凍串揚げは、海外で製造したものを輸入して販売されるのが主流で、安く販売しております。しかし当社は引き継いだレシピにオリジナリティを加え、今は使用する原料を国産にこだわって無添加の商品を販売しています。ただ国内では手に入りにくい具材もあり、エビなどの魚介類は鮮度のよい外国産を使用しています。当社の串揚げは冷凍のまま揚げてもらうので、冷凍庫で長期保存ができ食品によく使われる保存料は入れておりません。手間がかかっても、美味しいものを真面目に作るのが当社のモットーです。

エビ。

イカ。

―味付けはいかがでしょうか。

前原　食材本来のうまみを生かすためにシンプルに塩コショウだけで素材と衣にしっかり味をつけてあるので、冷めても美味しい、何もつけなくても美味しいのが特徴です。

1回に揚げるのは3本まで。
泡がこのぶくぶくから細かくなってキツネ色なるまで揚げる。

何もつけずに食べてもおいしいですが、ソースで味変も楽しめます。

―「ソジャヴェール（Soja Vert）」はどういった商品でしょうか。

前原　大豆ミートの串揚げです。元になる大豆ミートは自社独自で開発したものを使っています。大豆ミートと一口に言っても原料には数百種類あり、食感や形状から串揚げに合うものを探して加工しています。
特殊なやり方で極力大豆臭を抜き、なおかつ食感が残るような形で作っています。スタートしたときには、豚肉や鶏肉の代替という考えでしたが、肉に近づけることはできても食べ比べると本物の肉にはおよびませんでした。途中から発想を変えて、全く別の第4の肉だという考え方で、串揚げにして食べて美味しい食感、風味にこだわりました。
もう一つのコンセプトとして多様化している食文化の中で、動物由来の原材料を使わず誰もが美味しく食べられるものを目指し、植物由来の原材料だけでどうやって旨さを出していくかに苦心しました。日本でも串揚げに関しては唯一ヴィーガン認証を取った商品です。

大豆ミートと野菜でヘルシー。

―大豆ミートにこだわった理由はなんでしょうか。

前原　いま地球上の人口が増え続けていて、世界規模で食料の自給率を考えていくと、確実に食糧不足が課題になります。動物性の肉は高価なものになっていき、生産の安定が見込める大豆が第4のたんぱく源として主流になることが考えられます。そういった危機感から取り扱いを始めました。
また宗教上の理由で特定の肉が食べられない方や、ヴィーガン食を実践している方にも串揚げを食べていただけます。
インバウンドのお客様にも気軽に食べてもらえる、串揚げをもっと広げていきたいという思いもあります。

蓮根。

玉ネギ。

―今後の展望を教えてください。

前原　これまでBtoBでの展開が主流でしたが、直接ユーザーさんへ届けるBtoCの方にもう少し注力していく予定です。6月からは当社のECサイト「味かたライオン」を新しく立ち上げる準備をしており、直接お客様とやりとりができると、商品の改良や新商品の開発にも反映がしやすいです。
また、今は串揚げとフライ関係がメインですが、別のジャンルの商品の展開も検討中です。

ポテト。

お餅。

―貴重なお話をありがとうございました。

「串一亭の串揚げセット 40本入り」
価格：¥6,170（税込）
店名：奈良ええもんストア
電話：0120-051-073（9:00～17:00 土日祝除く）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://item.rakuten.co.jp/store-naratv/10811002/
オンラインショップ：https://www.rakuten.ne.jp/gold/store-naratv/

「ソジャヴェール（Soja Vert）5本入り」
価格：¥1,080（小売希望価格）
店名：味かたライオン
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
オンラインショップ：https://www.rakuten.co.jp/sinko-foods

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
前原景助（シンコーフーズ株式会社 代表取締役社長）

1972年奈良県生まれ。1997年に入社し、2年製造現場を経験し、グループ会社である株式会社シンコーへ転籍する。2016年に株式会社シンコーの代表取締役社長に就任、また2019年にはシンコーフーズ株式会社の代表取締役社長に就任する。現在グループ2社の代表を務めている。

＜文／垣内栄　MC／澤水拳太　撮影／坂口明子　画像協力／シンコーフーズ＞