日常を彩る豊かな香りと旨味。銘茶の産地・静岡から贈る煎茶「朝日園特選」と「川根深むし茶 あさぎり」

2026/04/08

今回、編集長のアッキーが注目したのは、静岡県・川根町の職人の技が光る、煎茶の「朝日園特選」と「川根深むし茶 あさぎり」です。静岡県の大井川上流、深い霧が立ち込める銘茶の産地・静岡県・川根町。厳しい寒暖差が育む力強い旨味を活かし、熟練の技で「もう一杯飲みたくなる」香ばしさを引き出しています。
その背景には、戦後の混乱期に家族を思いこの事業を始めた創業者の誠実さと、3代目の情熱がありました。取材スタッフが、株式会社朝日園 代表取締役社長の朝比奈孝亮氏にお話を伺いました。

株式会社朝日園 代表取締役社長の朝比奈孝亮氏

株式会社朝日園 代表取締役社長の朝比奈孝亮氏

まずは、御社の歩みについてお聞かせください。

朝比奈 弊社の始まりは戦後の混乱期にまで遡ります。初代である祖父・常平はもともと職業軍人でしたが、戦後の男手不足により地元へ呼び戻されました。当時、実家では明治、江戸時代から続く茶畑を所有しており、家族を養うためにお茶の販売を始めたのが朝日園の礎となったのです。祖父は全国津々浦々を巡ってお茶を売り歩き、お客様との信頼を一つひとつ築き上げました。この「本物を届けたい」という一心こそが、私たちの原点です。産地の個性を大切にしながら、独自の「合組(ごうぐみ・産地、品種、乾燥具合が異なる複数の荒茶をブレンドする技術ブレンド)」と火入れ技術を磨き続け、地域の皆様と共に歩んでまいりました。

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静岡県・川根町に構える本店。
現在は、この地から世界40カ国へも自慢の茶葉を届けている。

社長ご自身が家業を継いだ経緯を教えてください。

朝比奈 物心ついた頃から、祖母には「3代目として頑張ってほしい」と言い聞かされて育ちました。毎年、一番初めに採れた新茶を祖母が淹れてくれ、「これが今年の新茶の味だよ」と、いわば英才教育を受けていたのです。学生時代は東京で過ごし、一度は外の世界も経験しましたが、祖母の入院を機に父を助けてほしいと言われ、24歳で帰郷を決意しました。お茶の道に入るからには中途半端なことはできないと考え、静岡県の茶業研究センターで1年間、座学から技術まで徹底的に学びました。そこで取得した日本茶インストラクターの知識と、祖母に叩き込まれた「おいしいお茶」がどういうものかという感覚が、現在の品質を支えているのです。

―看板商品の「朝日園特選」は、どのような思いで守り続けられているのでしょうか。

朝比奈 「朝日園特選」は、昭和30年代後半から愛され続けている不動のロングセラー商品です。私たちはこのお茶を「日常の贅沢」として、お茶好きの方から初心者の方まで幅広く楽しんでいただけるよう、時代に合わせて少しずつ改良を重ねてきました。昔ながらの濃い味わいを核にしながら、現代の食卓に合う「さらっとした飲みやすさ」を追求しているのです。時代と共に変化するお客様の味覚に寄り添い、変えないために変わり続けることが大切だと考えています。1970年代から「これを選べば間違いない」と支持され続けてきた実績こそが、私たちの誇りなのです。

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看板商品である「朝日園特選」。熟練の職人が強めに火入れを施し、
川根茶本来の清涼感ある香りに香ばしさとコクをプラスしている。

―「朝日園特選」ならではの、品質へのこだわりについて教えてください。

朝比奈 お茶屋の命とも言える「合組(ごうぐみ)」の技術が、このお茶の真骨頂です。静岡県・川根町の厳しい寒暖差が育んだ茶葉を数十種類調和させ、上品さと飲みやすさを両立させています。さらに、あえて「強め」に施す火入れによって、鼻を抜ける香ばしさと、喉を通った後にふわりと戻る甘い余韻を引き出しました。「もう一杯飲みたくなる」バランスを計算し尽くし、季節や天候を問わず一年中変わらぬおいしさを届けるために、贅沢に一番茶(その年の春に最初に生長した新芽を摘み採って作られる、最も品質が高い「新茶」のこと)のみを使用しています。

様々な工程を経て引き出された濃厚な旨味は、
和菓子はもちろん、洋菓子との相性も抜群。

おすすめの楽しみ方や、お客様からの反響はいかがでしょうか。

朝比奈 週末の朝に75度くらいのお湯でじっくり30秒、旨みが出るのを待って味わうのもいいですし、家事の合間に熱湯でサッと淹れてキリッとした渋みを楽しむのもおすすめです。そのおいしさは言葉の壁を超え、ドイツからいらした観光客の方が翌日に追加購入しに来られたほど、国境を越えて喜ばれています。

もう一つの商品「川根深むし茶 あさぎり」の誕生には、地域との深い関わりがあるそうですね。

朝比奈 「川根深むし茶 あさぎり」の誕生は、地元の温泉施設「ふれあいの泉」のオープンがきっかけでした。「お風呂上がりに最高においしいお茶を飲んでほしい」という郷土愛から生まれた、非常に思い入れの強い商品です。

開発にあたっての大きな挑戦は、自動給茶機での提供を前提としていたことでした。一般的に「給茶機のお茶はあまりおいしくない」というイメージを持たれがちですが、その制約がある中でも、いかに本格的な味と香りを引き出すかに心血を注いだのです。

現在では、その品質が認められ、地域の温泉宿やホテルでも広く採用されています。宿泊されたお客様から「あのお茶が忘れられない」とお取り寄せをいただくことも多く、この一杯がお客様と川根の地を繋ぐ大切な絆となっています。

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開発の原点は、地元・川根の温泉施設「ふれあいの泉」の誕生だった。
茶葉本来の旨味を最大限に引き出せるよう、独自のブレンド技術が駆使されている。

「川根深むし茶 あさぎり」の特徴やおすすめの楽しみ方を教えてください。

朝比奈 このお茶は、通常の2倍、120秒という時間をかけてじっくり蒸し上げる「深むし」製法を採用しています。これによって濃厚なコクと美しい緑色が生まれ、渋みを抑えたまろやかな甘みが楽しめるのです。最大の特徴は、誰でも「失敗しない」淹れやすさにあります。熱湯をザーッと注いでサッと出すだけでもプロの味が再現できるようにカスタマイズしてあります。さらに、数回淹れても味が落ちない「差し(さし)がきく」ように仕上げているため、3煎目、4煎目と楽しめるコストパフォーマンスの良さも自慢です。毎日のひとときに、気軽に楽しめる万能な一杯と言えます。

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熱湯をそのまま注いでも渋みが立ちにくく、
サッと淹れるだけで美しい深緑色と濃厚なコクが広がる。

―最後に、今後の展望や未来へのビジョンについてお聞かせください。

朝比奈 これからは製茶だけでなく、茶畑の栽培から販売までを一貫して手がける体制を強化していきたいと考えています。煎茶の枠に縛られず、和紅茶やウーロン茶、お抹茶など、お茶が持つ新しい可能性を自由に提案していくつもりです。また、都会からの移住者や若者を受け入れる活動にも力を入れています。地元の高校生との共同開発などを通じて、若い感性でお茶文化をアップデートし、茶業を「若者が夢を持てる仕事」に変えていきたいのです。お茶を嗜好品としてもっと自由に、楽しく。静岡県・川根町の豊かな風景と文化を未来へ繋ぎ、お茶を通じた温かなコミュニティを世界中へ広げていくことが、私の大きな目標です。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

朝日園特選

「朝日園特選 100g」
価格:¥832(税込)
店名:茶舗 朝日園
電話:0547-53-4058(8:00~17:00 土日祝を除く)
商品URL:https://tea-asahien.com/?pid=54993368
オンラインショップ:https://tea-asahien.com/

川根深むし茶 あさぎり

「川根深むし茶 あさぎり 200g」
価格:¥1,080(税込)
店名:茶舗 朝日園
電話:0547-53-4058(8:00~17:00 土日祝を除く)
商品URL:https://tea-asahien.com/?pid=55182264
オンラインショップ:https://tea-asahien.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

朝比奈孝亮(株式会社朝日園 代表取締役社長)
1976年静岡県生まれ。2002年に静岡県茶業試験場にてお茶の基礎を学び、2003年株式会社朝日園に入社。2015年に同社代表取締役社長に就任した。日本茶インストラクターの資格を持ち、品質管理に注力する傍ら、移住・定住支援や地域のまちづくり事業など、茶業を通じた地域貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/朝日園>

 

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