今回、編集長のアッキーが注目したのは、乾麺とは思えない本格的な味わいで人気の「ご当地ラーメン3種盛り（山形・鳥中華、福島・喜多方ラーメン、宮城・仙台辛みそラーメン）」と、濃厚な味わいが癖になる「油そば」です。山形県のユニークな麺文化を全国に発信している株式会社みうら食品。商品に込めた熱意やこだわりを、代表取締役社長の藤田健憲氏に取材スタッフが伺いました。

株式会社みうら食品 代表取締役社長の藤田健憲氏

―会社の成り立ちと、藤田社長が就任されるまでの経緯についてお聞かせください。

藤田　弊社は1950年に山形県山形市で三浦孫八氏が創業した会社で、玉うどんや豆腐の製造から始まりました。1958年には当時看板商品だった「蔵王そば」の「蔵王」という商標を取得し、そばをはじめとした乾麺づくりが本格化。1986年に現在の親会社である野川商事株式会社と一緒になりました。

私は1985年に野川商事に入社し、1993年に経理担当としてみうら食品へ出向してきました。まさか自分が麺をつくる会社の代表になるとは、当時は想像もしていませんでした。

70年以上の歴史を持つみうら食品。

山形の麺文化をヒントに生まれた「鳥中華」（上）、
現地から取り寄せた醤油を使っている「喜多方ラーメン」（中央）、
仙台味噌100％使用の「仙台辛みそラーメン」（下）。

―乾麺とは思えない食感に驚きました。麺作りにおけるこだわりを教えてください。

藤田　乾麺の一番のメリットは日持ちすることです。この良さを生かしつつ、いかにおいしい商品を提供できるかを常に考えています。特にこだわったのが喜多方ラーメンの麺で、乾麺では難しいとされていた「手もみ風のちぢれ麺」を、この商品のために開発しました。生麺の状態でおいしく作り、その品質を落とさずに乾燥させることがポイントです。乾麺の日持ちの良さを生かしつつ、生麺のような食感を楽しんでいただける、自慢の麺です。

研究の末、もちもちの生麺のような食感を開発。
品質を落とさず乾燥させるのがポイント。

濃厚な味わいが人気の「油そば」。

―最後に、今後の展望についてお聞かせください。

藤田　山形には、冷たい肉そばをはじめ、まだ全国に知られていないユニークでおいしい麺文化がたくさんあります。私は山形が大好きなので、この素晴らしい食文化をどんどん発信していきたいです。

商品を通じて「こんな食べ方がありますよ」と提案し、お客様の食卓が少しでも豊かになれば、それ以上にうれしいことはありません。料理をイメージできるような商品作りを、これからも続けていきたいと思っています。

―素晴らしいお話をありがとうございました。

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞

藤田健憲（株式会社みうら食品 代表取締役社長）
1964年山形県生まれ。1985年に野川商事株式会社へ入社し、1993年にグループ会社である株式会社みうら食品へ出向。経理、工場長などを経て、2009年に同社代表取締役社長に就任。国内でいち早く乾麺に本格的な液体スープを添付し、自宅で手軽に専門店の味が楽しめる商品を開発。「鳥中華」をはじめとする山形のユニークな麺文化を全国に発信し続けている。

＜文／お取り寄せ手帖編集部　MC／田中香花　画像協力／みうら食品＞