富士山麓の放し飼い、雑味のない濃厚な卵「福が、きた」と、「プリン4種BOX」で個性を堪能

2026/06/04

今回、編集長のアッキーが注目したのは、澄んだ白身と箸で持てるほど弾力のある黄身。おいしさが詰まった放し飼いたまご「福が、きた」をはじめ、全部で4種類のたまごをたっぷりと使用した、4つの味わいを楽しむ「プリン4種BOX」です。富士山の天然水を飲み、太陽の下で自由にのびのびと育った鶏たちが産む卵は、雑味がなく、驚くほどのコクと甘みに満ちています。
その背景には、日本の養鶏の常識を変えようとする挑戦がありました。取材スタッフが、静岡県に本社を構える、株式会社マルフク 代表取締役社長の福﨑正展氏にお話を伺いました。

株式会社マルフク 代表取締役社長の福﨑正展氏

―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。

福﨑 私たちの創業の地である焼津は、マグロやカツオの漁業が盛んな港町です。70年以上前、私の祖父がこの静岡県焼津市で水産加工卸「福崎商店」を立ち上げたのが始まりでした。
私たちの養鶏の原点は、家業である水産加工業で出る魚の「あら」を有効活用したことにあります。当時、「あら」は全て捨てられていたのですが、祖父はそれが良質な栄養源であることに着目し、鶏の餌として活用し始めたのが、私たちの養鶏の始まりです。

静岡県焼津市を拠点に卵の卸売や生産を続けてきた株式会社マルフク。
高品質な自社ブランド卵を展開し、プリンや卵焼きの販売も行っている。

―代々続く歴史を大切にしながら、今の時代に合った新しい卵の価値を届けようと思ったのはなぜですか?

福﨑 卵は長い間、物価の優等生として安値を競うように売られるのが当たり前の時代がありました。しかし、鶏を丁寧に育て、一生懸命に卵作りをしている現場を見ていると、どうしても違和感を拭えませんでした。私たちが丹精込めて作った卵の価値を、おいしさやこだわりとして正しく伝え、喜んでもらいたいという強い思いが芽生えたのです。
そこで私は、異業種での経験を活かし、ブランドを再構築することにしました。モットーにしているのは、いい卵を作るにはまず自分たちが楽しむことです。日々キッチンや工房で「こうしたらもっとおいしくなるかも?」と、あえて正解を決めずに試行錯誤を繰り返しています。この、失敗を恐れず、純粋な好奇心で卵の新しい表情を引き出そうとするプロセスを、親しみを込めて「研究員ごっこ」と呼んでいるのです。

―主力商品である放し飼いたまご「福が、きた」誕生のきっかけは何だったのですか。

福﨑 現在の日本の養鶏の約97%はケージ飼いです。安価で安定した供給という大きな役割がある一方で、鶏たちは身動きが制限される非常に狭い環境で一生を過ごすことになります。一方で、海外では動物本来の習性を生かした飼育方法を取り入れていることを知り、衝撃を受けました。鶏が健康であれば、卵はもっとおいしくなる。そう確信した私たちは、鶏が砂浴びをしたり自由に動き回ったりできる「動物本来の暮らし」を追求することにしました。
ヨーロッパでうまれた「アニマルウェルフェア(動物福祉)」という考え方と、日本基準の徹底した衛生管理を融合させた、国内でも前例の少ない大規模なエイビアリーという多段式放し飼いへの挑戦を決めました。

動物本来の暮らしを守るアニマルウェルフェアの観点から開発された「福が、きた」。
エイビアリー(多段式平飼い)により、鶏が太陽を浴びて自由に動き回る環境を整えた。

―「福が、きた」という名前の由来と、おいしさの秘密を教えてください。

福﨑 この名前には、食べてくださるお客さま、生産者である私たち、そして何より鶏たちの全員が幸せになれるようにという願いを込めています。飼育環境には徹底的にこだわりました。最高の環境を求めて行き着いたのが、富士山の麓の標高900mという場所です。澄んだ空気と太陽の光を浴び、地面を突き、砂浴びをする鶏本来の暮らしを実現しました。飲み水には、富士山の雪解け水からなる天然バナジウム水を使用しています。着色料などの添加物に一切頼らず、鶏本来の健康を追求することで、雑味がなくクリアな白身と、お箸で持てるほど弾力のある黄身が生まれました。また、採卵から最短48時間でお届けするという鮮度へのこだわりも、おいしさを支える重要な要素です。

黄身は箸でつまめるほどの弾力があり、雑味がなくクリアなあじわい。

―おすすめの食べ方を教えてください。

福﨑 届いたその日に、まずは熱々のご飯に乗せて究極の卵かけご飯を味わっていただきたいです。調味料は、卵そのものの甘みを引き立てるためにごく少量で十分です。一口食べれば、卵特有の臭みのなさと、濃厚なコクが口いっぱいに広がる贅沢を感じていただけると思います。

卵本来の味をダイレクトに感じられる「卵かけご飯」がおすすめ。

―2023年には、英国の国際的な賞を受賞されたそうですね。

福﨑 おかげさまで、日本の養鶏場で初となるイギリスのグッド・エッグ・アワードを受賞することができました。これはイギリスの動物福祉団体「コンパッション・イン・ワールド・ファーミング」が主催するもので、ケージ飼いを廃止し、アニマルウェルフェアに配慮した飼育を実践する企業に贈られる国際的な賞です。私たちの取り組みが世界基準で認められた証であり、大きな自信になりましたね。
現在では、都内の外資系高級ホテルや、有名テーマパーク直営ホテルのシェフの方々にも指名をいただいています。名だたる総料理長が実際に農場まで足を運んでくださり、飼育環境を見て納得して使ってくださるのは、本当にありがたいことです。お客さまからも、大切な方への贈り物として自信を持って選べると、温かい支持をいただいています。

―「egglabo 食べ比べプリン4種BOX」についても、開発の思いをお聞かせください。

福﨑 始まりは、配送中にどうしても割れてしまう卵をなんとか活かしたいという、もったいないの心でした。「卵屋が作るからには、牛乳の味に頼らないプリンを作りたい」という思いで開発をスタートさせたのです。
プリン作りで卵の力だけで固めるというのは非常に高いハードルでした。製造責任者と何度も相談し、卵の個性を最大限に引き出すために数百回に及ぶ試作を重ねました。卵は食材ではなく、未知の素材。そんな探求心から、卵の個性を味わうという新しいスイーツの楽しみ方が形になったのです。

割れてしまった卵を活かしたいという思いから開発された「プリン4種BOX」。

―4種類のプリンには、どのような個性があるのでしょうか。

福﨑 育て方や餌が異なる4種類の卵を、贅沢に使い分けています。

まずは、先にご紹介した「福が、きた」という卵を使い、甘さ控えめで後味すっきり、固めの食感に仕上げた大人な味わいの「#421 ピュアクリア」。次に、2種類の卵(富士のさくら・高原もみじ)を使用し、卵のコク、バニラの香り、そして程よい甘みのバランスが絶妙な王道の「#899 クラシック」。そして、コクの強い「富士の名月」という卵の割合を増やし、素材の風味が際立つ濃厚かつ上品な甘さの「#015 濃厚リッチ」。最後に、同じく「富士の名月」を使用しながら、卵黄比率を通常の約3倍まで高めることで、プリンというより「料理」に近いほどのコクとふわっと、とろける食感を実現した「#015+ 極とろ」の4種です。
容器に記された数字は、その卵が産まれた日のデータや、養鶏場の位置を示す経緯度など、私たちのマニアックな遊び心を込めたものです。パッケージも、一つひとつ手作業で丁寧に包んでいます。4種類を推奨される順番で食べることで、卵の個性が徐々に開花していくストーリー性を楽しめます。ご家族や友人と「どれが好み?」と語り合いながら、ティータイムを過ごしていただければうれしいです。

とろけるような滑らかさから、しっかり固めの食感まで、4つの違いを楽しめる。
899 クラシック、#015 濃厚リッチ、#421 ピュアクリア、#015+ 極とろの順番で食べるのがおすすめ。

―熱心なファンの方々からも驚きの声が届いているそうですね。

福﨑 「プリンの概念が変わった」という、お客さまからの声を多くいただいています。一般的なプリンが牛乳や生クリームのおいしさを味わうものだとしたら、私たちのプリンはまさに卵そのものの風味の違いを明確に感じられるクオリティに仕上がっています。卵マニアの方々にも納得していただけるような、「egg labo(エッグラボ)」ならではの挑戦が、多くの方の心に刺さっていると感じております。

―最後に、これからの展望についてお聞かせください。

福﨑 日本独自の生食文化と、私たちが誇る高品質な卵を世界中の食卓へ届けることが夢です。卵かけご飯を世界の共通言語にするための、グローバルな挑戦を続けていきたいと考えています。自社の利益だけでなく、日本の卵文化全体の価値を高めていきたいのです。「この会社が作るものなら安心だ」と思っていただけるよう、地域と文化に貢献し続けたい。一粒の卵を通じて、富士山の自然と私たちの思いに繋がれるような未来を、これからも社員一丸となって作っていきます。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「富士山麓 放し飼い卵『福が、きた』 (10個入り)」
価格:¥1,380(税込)
店名:マルフク
電話:054-624-3666
商品URL:https://store.marufuku-egg.co.jp/products/%E7%A6%8F%E3%81%8C-%E3%81%8D%E3%81%9F?_pos=2&_sid=28bd555ab&_ss=r
オンラインショップ:https://store.marufuku-egg.co.jp/

「プリン4種BOX」
価格:¥3,500(税込)
店名:マルフク
電話:054-624-3666
商品URL:https://store.marufuku-egg.co.jp/products/egglabo-%E9%A3%9F%E3%81%B9%E6%AF%94%E3%81%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B34%E7%A8%AEbox?_pos=1&_sid=238a90a47&_ss=r
オンラインショップ:https://store.marufuku-egg.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

福﨑正展(株式会社マルフク 代表取締役社長)
1968年静岡県生まれ。株式会社マルフク代表取締役社長を務める。静岡県富士宮市の富士山麓に自社養鶏場を構え、焼津市を拠点に鶏卵の生産・加工・流通を一貫して手がける。egglaboブランドを立ち上げるなど、卵の新たな価値創造に取り組んでいる。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/マルフク>

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