どこを切っても栗、栗、栗!京都から届く、理想を追い求めた「栗のテリーヌ」

2026/03/19

今回、編集長のアッキーが注目したのは、栗好きの夢を形にしたような「栗のテリーヌ」です。どこを切っても、ゴロゴロと3種の栗が顔を出す。総重量の半分以上が栗という、常識破りの贅沢さ。厳選された和三盆糖や発酵バターの上品な甘さと、世界中から集められた栗のホクホクとした食感が、口の中で幸せなハーモニーを奏でます。
その背景には、「自分が一番のファンでありたい」と語る作り手の、素材への愛と、採算を度外視した理想の味への尽きない探求心がありました。取材スタッフが、京都府福知山市に本社を構える、株式会社足立音衛門 代表取締役の足立史郎氏にお話を伺いました。

株式会社足立音衛門 代表取締役の足立史郎氏

―まずは、この会社を立ち上げた経緯をお聞かせください。

足立 高校卒業後、滋賀県の短大に通いながら、琵琶湖の淡水魚の佃煮などを扱うお店で働いていました。その後、地元である京都・福知山に戻り、心機一転、1991年にフランス料理店を開店。しかし、バブル崩壊という時代の流れが重なり、経営の難しさに直面したのです。「事業をどう継続していくべきか」という岐路に立った際、立ち返ったのは「本当においしいものを、より多くの方に届けたい」という純粋な原点でした。
当時、レストランのデザートとしてお出ししていたケーキは、お客様から「これだけでも売ってほしい」というお声をいただくほど評判を呼んでいました。その確かな手応えを糧に、お菓子の製造とインターネット販売へと舵を切ったのです。

京都府の指定文化財になっている「京都本店」。
理想の味を求めてフランスまで飛んだ社長の情熱が、
菓子のひとつひとつに息づいている。

―お菓子作りは、どのように学ばれたのでしょうか?

足立 修業経験はなく、すべて独学です。「自分の子どもに安心して食べさせられるお菓子」をという思いで、手に入る材料を使い試行錯誤しながら作ってきました。私は気になったら現地へ行かないと気が済まない性格なので、フランスへ現地のタルトを食べに行ったこともあります。特定の師匠がいなかったからこそ、業界の常識にとらわれず、自分が本当においしいと思うものを自由に追求できたのかもしれません。

―看板商品である「栗のテリーヌ」は、どのようにして誕生したのですか?

足立 私が実現したかったのは、「大きな栗がゴロゴロと入った、夢のようなお菓子」でした。開発当時、洋菓子であるパウンドケーキに和三盆糖を合わせることは異例でしたが、夏限定のわらび餅に使っていた和三盆糖を生地に練り込んでみたところ、驚くほど相性が良かったのです。この和三盆糖や発酵バターを惜しみなく使い、さらに総重量の半分以上を栗で埋め尽くすという理想を形にしました。周囲からは「商売にならない」と笑われましたが、「自分が納得できる理想の味」を追求することを優先したのです。

どこを切ってもゴロゴロ栗が顔を出す、足立音衛門の看板商品「栗のテリーヌ」。
総重量の半分以上が栗という驚愕の密度。

―素材や製法について、詳しく教えてください。

足立 栗は、国産だけでなく、トルコ産やチリ産など、世界中から厳選したものを使用しています。それぞれの栗が持つ個性や食感の違いを楽しんでいただきたいからです。生地には、創業文化元年という歴史を持つ讃岐三谷家の和三盆糖や、豊かな香りの発酵バターなど、私が「これだ」と惚れ込んだ素材だけを使っています。また、栗が沈まないように、生地と栗を5層に重ねて焼くなど、見えない部分にも手間をかけています。

讃岐三谷家の和三盆糖、発酵バター。
代表が「これだ」と惚れ込んだ一級品を使用している。

―おすすめの召し上がり方はありますか?

足立 冷蔵庫でしっかりと冷やしてから召し上がってみてください。冷たい状態だと、洋酒とバターの香りが引き締まり、凛としたおいしさを楽しめます。そこから少し室温に戻すと、バターの香りがふわりと開き、栗の甘みがより濃厚に感じられます。温度によって表情が変わるので、週末の静かなひとときに、お気に入りの飲み物と一緒に、その変化をゆっくりと楽しんでいただければうれしいですね。

少しずつ大切に切り分けて味わう、日常の中の小さな贅沢。
冷蔵庫で冷やしてしっとりとした食感を楽しむのもよし、
室温に戻して香りを楽しむもよし。

―お客様からは、どのような声が届いていますか?

足立 2004年にテレビで紹介されたことをきっかけに、多くの方に知っていただけるようになりました。日本全国の百貨店にもお店を出させていただいていますが、食通の方々からも「絶対に外さない手みやげ」として選んでいただけることが多いようです。商品を持った瞬間のずっしりとした重さに驚かれ、箱を開けた時の栗の多さに感動してくださいます。「一度食べたら忘れられない」と、何度もリピートしてくださるお客様もいらっしゃり、本当にありがたいことです。

―最後に、今後の展望をお聞かせください。

足立 現在は、福知山の廃校になった小学校をリノベーションし、カフェや公園のようなスペースも備えた「里山ファクトリー」を運営しています。製造工程を隠さずにオープンにすることで、お客様に安心をお届けしたいと考えています。また、一緒に働いてくれるスタッフが、もっと幸せに働ける会社にしていきたいですね。これからも、福知山の美しい風景とともに、私たちの作ったお菓子で、世界中の方々に少しでも幸せな時間をお届けできればと考えています。

学校をリノベーションした「里山ファクトリー」。
直売店でできたてのお菓子を購入できるほか、工場見学などもできる。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「栗のテリーヌ(1本 長さ:約16.5cm×幅:約6cm×高さ:約5cm)」
価格:¥5,400(税込)
店名:仏蘭西焼菓子調進所 足立音衛門
電話:0120-535-400(9:00~16:30 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.otoemon.com/shop/fytj-k0003/
オンラインショップ:https://www.otoemon.com/shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

足立史郎(株式会社足立音衛門 代表取締役)
1957年生まれ。34歳の時にケーキを焼き始める。フランス菓子に全国で初めて和三盆糖を使用。その後、日本種の栗、ヨーロッパ種の栗などを使ったケーキに製品の幅を広げ現在に至る。人の掘った穴をのぞき込むのが大好き!北海道本別町の前田農産の生産者まで特定できる「小麦粉」、南日本酪農の「低水分発酵バター」、沖縄粟国島の「粟国の塩」など、個人が工夫とご努力を重ねて世に出された原材料を大切に使わせていただいている。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/足立音衛門>

羽田甚商店

注目の連載

注目の連載

Special serialization

羽田美智子さん連載

SNSできになるあのひと

社長インタビュー

連載一覧を見る

OFFICIAL SNS

Instagramでハッシュタグ#お取り寄せ手帖を検索。

  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter