今回、編集長アッキーの目に留まったのは、福岡の名産・名物を進化させた「天然真鯛の鯛茶漬け」と「博多胡麻づくし」。「天然真鯛の鯛茶漬け」は、福岡の名産である天然鯛を刺し身のような大きな切り身に、「博多胡麻づくし」は福岡名物のごまさばをモチーフに、3種の魚にごまだれを漬け込んだ逸品です。製造・販売する株式会社アキラ水産の取締役会長 安部泰宏氏に取材陣が伺いました。
福岡の名産・名物を進化させた「天然真鯛の鯛茶漬け」「博多胡麻づくし」
2024/09/25
―100年以上の歴史がある会社と伺いました。
安部 弊社の創業は1918年です。私の祖父が福岡市の天神に「明百貨店」を創設しました。最盛期は、200人の従業員を抱えるまで成長しましたが、第二次世界大戦の影響で閉店を余儀なくされました。
その後小売業から業種転換して1960年、福岡市中央鮮魚市場内に水産仲卸業を生業とするアキラ商店を立ち上げました。
スーパーマーケットが普及した時代に得意先を増やして、1969年に有限会社明商店となり、1989年に株式会社アキラ水産へと組織変更しました。現在は、福岡の仲卸業者の中で、シェア1位を維持しています。
第二次世界大戦の影響により、閉店せざるを得なかった歴史がある。
―現在はどのような取り組みをしていますか?
安部 弊社は仲卸業を行いながら、加工業も行っております。両方を行っている業者は多くありません。消費者の魚離れが進んでいる為、おいしい加工品を作って魚食普及に貢献したいと考えています。
取り組みとして、たとえば急速凍結機を導入しました。鮮度の高い冷凍お刺身を販売することで、いつでもおいしいお刺身やお寿司が食べられます。
本日ご紹介する「天然真鯛の鯛茶漬け」と「博多胡麻づくし」も急速冷凍の商品です。
―「天然真鯛の鯛茶漬け」を開発した経緯を教えてください。
安部 福岡は天然鯛の水揚げ量が全国トップクラスです。そこで初代鯛茶漬けを開発しました。このときに開発したのは、ご家庭での利用に便利な商品として鯛の切り身を刻みごまだれに漬け込んだ、鯛茶漬けです。
「お刺身のように見える鯛茶漬けにしよう」と、2017年頃にリニューアルしたのが当商品です。切り身が大きい鯛茶漬けになりました。
特製のたれに漬け込んだ厚い切り身は食べごたえ十分。薬味にもこだわった逸品。
―「天然真鯛の鯛茶漬け」のこだわりを教えてください。
安部 「天然真鯛の鯛茶漬け」は、1枚1枚手で切っています。生産効率を考えると機械化した方がいいのですが、人間の目でないとわからない部分が天然の魚にはあります。手切りにすることで、よりおいしそうにできるのです。
すべてのパックを同じようなクオリティにするため、長さ・幅・厚みを考えながら切っています。機械切りでは表現できません。
6食セットには「胡麻だれ」と「唐辛子風味醤油だれ」が各3食ずつ含まれています。食べ比べをお楽しみください。たれに切り身を30~60分ほど漬けて、ご飯の上に切り身と付属の薬味を乗せてから、付属のだし汁をかけて完成です。
だしはかつおベースで、椎茸・昆布も使われています。濃いめの出汁なので、好みに合わせて薄めて使うのもおすすめです。また、大分県産吉四六のり、伊豆天城産の生わさびも添付しています。薬味にもこだわった鯛茶漬けです。
多い口コミは「新鮮」「冷凍とは思えない切り身」「厚みがあって食べ応えがある」などです。全体的においしいと言っていただいております。
秘伝のごまだれに漬け込んだ、3種の天然魚。
味や食感の違いも楽しめる。
―「博多胡麻づくし」のこだわりを教えてください。
安部 福岡名物にごまさばがあります。弊社はさばではなく、目利きのプロが季節によって3つの魚種を厳選しています。2024年春はたい、あじ、ひらまさです。すべて天然の魚を使っています。いずれごまさばも作る予定です。
これらの魚を秘伝のごまだれで漬け込みました。元和食料理人の社員に「昔ながらの福岡の味を作ってほしい」と頼んで開発してもらったごまだれです。少し甘めの味付けにしています。
味がついているので、解凍するだけで食べられます。お酒のつまみや、ご飯に乗せて丼にするのもおすすめです。お歳暮や贈答品にも使っていただけます。
―今後の展望を教えてください。
安部 更なる魚食普及による業界の発展が目標です。たとえば、魚市場の仲卸の組合で、一般の方向けの調理教室を不定期に行っています。
また、先ほど冷凍お刺身の話をしましたが、やはり生には勝てません。そこで2023年7月に、福岡の川端商店街に、生の鯛茶漬けを食べられる直営店をオープンしました。海鮮丼も提供しており大人気です。
観光名所の櫛田神社のすぐ近くにあるので、ぜひお立ち寄りください。
魚のおいしさを皆さんに知っていただいて、魚を食べてもらえる環境を広げていきます。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「天然真鯛の鯛茶漬け」(6食セット)
価格:¥6,264(税込)
店名:アキラ市場
電話:092-710-8228(9:00~16:00 日祝日・鮮魚市場休場日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.akirasuisan.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=9
オンラインショップ:https://www.akirasuisan.co.jp/shop/
「博多胡麻づくし」(6食セット)
価格:¥3,780(税込)
店名:アキラ市場
電話:092-710-8228(9:00~16:00 日祝日・鮮魚市場休場日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.akirasuisan.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=36
オンラインショップ:https://www.akirasuisan.co.jp/shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
安部泰宏(株式会社アキラホールディングス 代表取締役CEO 兼 株式会社アキラ水産 取締役会長)
1959年 アキラ商店 入社。
1976年 株式会社アキラ水産 代表取締役就任。
2014年 福岡商工会議所 副会頭就任。
2020年 株式会社アキラホールディングス 代表取締役CEO就任。
同年 株式会社アキラ水産 取締役会長就任。
<文/林本直 MC/三好彩子 画像協力/アキラ水産>