
パリも認めた世界最高峰の旨み。京の名匠が手摘みで仕上げた玉露「屋敷の茶」
2026/06/01
湯呑みから立ち上る、芳醇な香り。一口含めば、茶葉の力強い生命力を感じる深い甘みが口いっぱいに広がり、玉露の奥深さを感じます。今回、編集長のアッキーが注目したのは、名匠が屋敷の周りにある茶畑で大切に育む、究極の玉露「屋敷の茶」。真綿のように柔らかな茶葉に凝縮された旨みは、まさに「飲む芸術品」と呼ぶにふさわしい逸品です。
その背景には、本物の味を世界へ届けようとする企業の挑戦がありました。取材スタッフが、京都府に本社を構える、株式会社舞妓の茶本舗 代表取締役の田宮正康氏にお話を伺いました。

株式会社舞妓の茶本舗 代表取締役の田宮正康氏
―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。
田宮 私たちの原点は、京都の京田辺(きょうたなべ)市で代々お茶を育てる農家にあります。祖父の代で仲買業を始め、全国の小売店さんにお茶を卸すようになりました。その後、私の父が「自分たちが納得する本当にいいお茶を、直接お客様に届けたい」という思いを抱き、1970年に小売ブランドとして「舞妓の茶本舗」を設立したのです。社名は、世界中の人に京都らしく覚えてもらいやすい名前を、という理由で名付けられました。今では海外のお客様からも親しまれるいい名前になったと感じています。


代々受け継いだ茶農家・仲買業の経験を活かし、小売ブランド「舞妓の茶本舗」を設立。
日本の伝統的な玉露を、世界20カ国以上へと届けている。
―創業時から大切にされていることはありますか?
田宮 「対面でお茶を振る舞う」というおもてなしの精神は、創業時から変わらず大切にしています。本店の店舗には囲炉裏があり、そこでお茶を飲んでいただきながら、ゆっくりとお話を伺うスタイルを続けてきました。かつては母が、お茶を囲んでお客様の人生相談に乗ったり、時には200組ものご縁を結んだりしたこともあったのですよ。そうした顔の見える信頼関係の中で、「ほんまもんのお茶」を届けるという姿勢が、今の私たちの品質基準の礎になっています。
―ご自身は、どのような道を歩んでこられたのでしょうか。
田宮 大学卒業後は、あえて家業とは無縁の銀行に勤務しました。社会人としての修業というか、お金の流れや経理、さらに客観的なビジネスの視点を養いたかったのです。家業を継ぐ道を選んだのは、幼い頃からお茶の審査会に同行するなど、常にお茶が身近にある環境で育ったことが大きいです。代表を引き継いだのは20年以上前ですが、その頃から業界でもいち早くインターネット通販や海外輸出に挑戦してきました。伝統的なお茶業界に身を置きながらも、銀行員時代に培った冷静な分析眼を活かし、職人のこだわりを現代のライフスタイルや世界市場にどう翻訳して届けるか、という役割を担ってきたつもりです。
―今回ご紹介する「屋敷の茶」について詳しく教えてください。
田宮 こちらは「玉露」という種類のお茶です。玉露とは、収穫前に茶園に覆いを被せて日光を遮ることで、渋みを抑えて旨みを凝縮させた、日本茶の中でも最高級とされるお茶のことを指します。「屋敷の茶」という名前は、名匠・山下壽一(やました としかず)氏の、自宅のすぐ周りにある茶畑で生産されていることに由来しています。山下氏は、全国茶品評会で何度も農林水産大臣賞を受賞している、日本を代表する玉露作りの名人でした。山下氏が1年中、朝に晩に茶葉の様子を観察し、わが子のように慈しみながら管理する、言わば特等席の畑なのです。現在では、孫の新貴氏が後を受け継ぎ、壽一氏が大事にしていた茶園を維持管理しています。
1年かけてじっくりと力を蓄えた茶葉は、5月の収穫期に生命力のピークを迎えます。年に一度、最もいい状態のときにだけ、熟練の職人たちが指先の感覚だけで丁寧に摘み取ります。摘み取りは、茶葉(新芽)だけを丁寧に摘み採る「しごき摘み」という手法で行います。名匠の技術と誇りを受け継いだ、限定生産の希少な一品なのです。


名匠・山下壽一氏が自身の屋敷周りで育てた希少な茶葉のみを厳選した、最高傑作の玉露。1袋50g入り。
―栽培や製法において、どのようなこだわりがあるのでしょうか。
田宮 最大のこだわりは、日光を遮断する「覆い」の期間にあります。通常の玉露は約20日間ほど日光を遮りますが、「屋敷の茶」はその2倍、約40日間も暗闇の中で育てます。日光を求めて必死に生きようとする植物の力によって、茶葉の中に旨み成分であるアミノ酸がたっぷりと閉じ込められるのです。また、暗闇で育つことで茶葉は驚くほど柔らかくなり、その手触りはまるで真綿のようです。機械を一切使わず手摘みすることで、渋みがほとんどなく、とろりとした濃厚な口当たりと、玉露特有の青々しくも甘い香りが生まれます。山下氏本人も「後光がさす玉露」と納得するものだけをお届けしている、唯一無二のお茶です。


日光を遮断して育った、青々とした茶葉。
手摘みされた茶葉は渋みがなく、淹れると豊かな香りが立ち上る。
―おいしくいただくためのポイントはありますか?
田宮 40℃から50℃程度のぬるめのお湯で淹れるのが玉露ならではの作法です。2分ほど、茶葉の成分が浸出するのを待ちます。このお茶は喉を潤すためではなく、舌の上で旨みを転がすようにして、お茶の旨みを味わってみてください。週末の静かなひとときに、心を整える時間として、お茶を楽しんでいただければと思います。
―世界でも高い評価を受けているそうですね。
田宮 2021年に美食の都・パリで開催された日本茶コンクール「Japanese Tea Selection」で、玉露部門の最高賞グランプリをいただきました。現地のソムリエやシェフからも「これがお茶なのか」と、未知の旨みに衝撃を受けたと驚かれましたね。国内のメディアでも、辛口で知られるキャスターの方に「こんなお茶は飲んだことがない」と絶賛いただいたこともあります。言葉や文化の壁を超えて世界が認めた味という事実は、お客様にとっても安心感に繋がるでしょうし、大切な方への「絶対に外さない最高峰のギフト」として選ばれ続けている理由でもあります。
―今後のビジョンについてお聞かせください。
田宮 お茶文化が岐路に立つ現代ですが、「本物のお茶は、飲めば必ずよさが伝わる」という確固たる自信があります。今後は息子たちの世代が、新しい感性でこの魅力を広めてくれるでしょう。私たちがこの一杯のお茶を選ぶことは、京都の美しい茶畑の風景や、職人の尊い技を守ることにも繋がります。日本国内だけでなく、世界中の人々に本物の玉露の感動を届け、お茶を通じて心豊かな社会を実現していくことが、私たちの大きな目標です。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「京の名匠 山下作 最高傑作玉露 屋敷の茶 50g 袋入」
価格:¥10,800(税込)
店名:舞妓の茶本舗オンラインショップ
電話:0120-71-0077(8:30~17:00 ※日祝日を除く)
商品URL:https://shopping.maiko.ne.jp/item.php?id=4
オンラインショップ:https://shopping.maiko.ne.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
田宮正康(株式会社舞妓の茶本舗 代表取締役)
大学卒業後、銀行勤務を経て家業へ。1970年設立の「舞妓の茶本舗」にて、20年以上前からインターネット通販や海外輸出を牽引。伝統的な玉露栽培を守りつつ、京都・京田辺の高品質なお茶を世界20カ国以上に届けている。日本茶の可能性を信じ、産地の風景と職人技を次世代に繋ぐ活動にも注力。趣味は旅行。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/舞妓の茶本舗>




























