
鼻を抜ける芳醇な燻香、舌に広がる深い旨み。だし・削り節専門店が贈る「江戸前めんつゆ」
2026/06/05
今回、編集長のアッキーが注目したのは、だしソムリエが厳選した国産原料で作った、万能調味料「江戸前めんつゆ」です。蓋を開けた瞬間に広がる芳醇なだしの香りは、まさに専門店で味わう職人の味。厳選された国産原料と、化学調味料に頼らない自然なうまみ、日常の料理を特別な一皿へと仕上げてくれます。取材スタッフが、埼玉県に店舗と工場を構える、有限会社池田物産 代表取締役の池田正氏にお話を伺いました。

有限会社池田物産 代表取締役の池田正氏
―まずは、御社の歩みについて教えてください。
池田 弊社は1978年に、私の父が埼玉県でかつお節とだし素材の業務用卸売り専門店として創業しました。創業以来、日本蕎麦店や和食料理店を中心に選び抜いた素材を提供してきました。プロの世界では、一軒一軒の店舗、そして職人お一人おひとりが、理想とする香りやだしの濃さに対して、一切の妥協を許さない真剣なこだわりを持っていらっしゃいます。私たちはそれに応えるため、素材を見極め、最適なブレンドを提案し続けて50年近くが経ちました。「池田物産の素材でなければ」と指名してくださる料理人の方々に支えられ、一歩ずつ信頼を積み重ねてきた歴史こそが、弊社の誇りなのです。


創業以来、埼玉県和光市でかつお節やだし素材の卸販売を続けている有限会社池田物産。
現在は、家庭でも手軽に本格的な味を楽しめる万能調味料の製造・販売も行っている。
―プロを納得させる専門知識は、どのように培われてきたのでしょうか。
池田 顧客である蕎麦店主の方々との日々の対話こそが、何よりの学びの場でした。現場の職人が持つ鋭い「勘」や「こだわり」を、素材のプロとしての視点で論理的に整理し、知見として蓄積してきたのです。こうした積み重ねを経て、現在はだし文化を正しく伝える活動にも力を入れ、私自身も「だしソムリエ講師」(だしソムリエアカデミー主催)を務めるなど、専門的な知見を皆さまに共有する役割を担っています。これまで卸売りの現場で培ってきたブレンド技術を、プロの世界だけでなく、一般のご家庭の食卓へ還元していくこと。それが、今の私たちの新たな使命であると考えています。
―今回ご紹介する「江戸前めんつゆ」は、どのような思いから開発されたのですか。
池田 長年、プロの職人向けにだし素材を扱ってきましたが、その「本物の味」を家庭でも手軽に味わっていただきたいという思いが強くありました。市販のつゆの多くは、味を整えるためにさまざまな添加物が使われています。しかし、私個人としてはあまり添加物を好まないこともあり、昔ながらの伝統の素材だけで「職人が認める味」を再現したいと考えたのです。
開発にあたって、だしソムリエとしての知見をすべて注ぎ込みました。単に良い素材を集めるだけでなく、素材同士の相性やブレンドの比率、だしの抽出具合など、細部にわたって試行錯誤を繰り返したのです。自分の家族や子どもたちにも、安心して、かつ心からおいしいと思えるものを食べさせたい。そんな一人の父親としての視点も、この商品を作る大きな原動力になりました。

「だしの良さを手軽に楽しんでほしい」という思いから誕生した「江戸前めんつゆ」。
保存料や化学調味料を使用せず、自然な素材のみで仕上げた。
―具体的な原材料へのこだわりについても、詳しくお聞かせください。
池田 主役となるかつお節は、鹿児島県産の荒節と本枯れ節の2種類を贅沢にブレンドしています。燻した状態の荒節は芳醇な香りを。荒節の状態からカビ付け工程を経てさらに10カ月以上熟成させた本枯れ節は深いコクを生み出します。醤油も地元・埼玉県の杉桶でじっくり熟成された国産丸大豆醤油を使用し、昆布は北海道産の真昆布を厳選しました。また、甘みを出すためのお砂糖にもこだわっています。一般的に使われる白砂糖などの精製糖は、精製の過程でミネラル分が失われ、体への負担が大きいと言われることもあります。そこで、この商品では奄美諸島産の「きび砂糖」を選びました。ミネラルを豊富に含むきび砂糖は、素材の味を邪魔することなく、まろやかで深みのある後味を実現してくれます。希少な国産原料を惜しみなく使い、化学調味料・添加物・保存料を一切使用しないで作り上げた、渾身の配合なのです。


香り高い荒節(左)と、コクを生む本枯れ節(右)を贅沢にブレンド。
―このめんつゆを、家庭でどのように楽しんでほしいとお考えですか。
池田 まずは3倍に薄めて、シンプルに蕎麦やうどんで召し上がってみてください。だしと醤油の上質な香りと味わい、そして、後味の良さに驚いていただけると思います。また、このつゆは「万能調味料」としての側面も持っています。そのままストレートで、炊き立ての卵かけご飯や冷奴、アボカドなどにかけるだけでも、素材の味が引き立つ極上の贅沢を楽しめます。
日々の献立に悩んだときや、調理に時間をかけられないときでも、これ一本あれば味が決まります。生姜焼きや肉野菜炒めのタレとしても重宝しますし、通常の醤油より塩分が抑えられているため、減塩を意識されている方にもおすすめなのです。忙しい平日の夕食から、少し丁寧にお蕎麦を茹でる週末のランチまで、日常のさまざまなシーンで「豊かなだしの時間」を体験していただけるはずです。

そばやうどんのつけだれとしてはもちろん、卵かけご飯やアボカド、冷奴にかける「万能調味料」としても活躍。
―地域の子どもたちからも、熱い支持を得ていると伺いました。
池田 非常にうれしいことに、地元の和光市では小学校のだし講座を通じて、子どもたちがだしの味を覚えてくれています。あるお祭りで出店した際、小学5、6年生くらいの男の子が二人で来てくれたのです。「どっちにしようかな」と真剣に悩んだ末、自分のお小遣いで花かつおを買ってくれました。その姿を見たときは、本当に感動しましたね。
味覚が鋭敏な子どもたちは、本物のおいしさを直感的に理解してくれます。和光市の学校給食にも弊社のだしが採用されており、地域の未来を担う子どもたちの舌が「おいしいだし」を知っている。それは私たちにとって最大の誇りであり、商品の品質を証明する何よりの力になっています。ご家庭でもこのつゆでお料理を作ることで、子どもたちが自然と豊かな味覚を育んでいってくれることを願っています。
―最後に、今後の展望や未来のビジョンをお聞かせください。
池田 ゆくゆくは、私の愛する和光市を「だしの街」にしたいという大きな夢を持っています。市民の皆さんが当たり前のように素材からだしを取り、日本の豊かな食文化を慈しんでいる。そんな光景を目指しているのです。弊社は単なる販売店ではなく、だしを通じた「食育の拠点」でありたいと考えています。
現在は、息子の代へのバトンタッチも意識していますが、変わらずに守り続けたいのは「素材から作る楽しみ」を伝えていく姿勢です。本物の自然なおだしで作ったお料理と、化学調味料で作られたものの味の差、そして飲んだときの「ホッとする感覚」の違いを、もっと多くの方に知っていただきたい。一杯のお味噌汁や一口の麺つゆを丁寧に選ぶことが、心豊かな暮らしや大切な文化を守る一歩になると感じていただければ、これ以上の喜びはありません。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「江戸前めんつゆ」
価格:¥1,274~(税込)
店名:かつをぶし池田屋
電話:048-468-3271(10:00~17:00)
定休日:土日祝
商品URL:https://shop-ikedaya.com/SHOP/465.html
オンラインショップ:https://shop-ikedaya.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
池田正(有限会社池田物産 代表取締役)
1964年生まれ。埼玉県和光市出身。1984年に入社し、1995年に二代目代表取締役に就任。日本蕎麦店などの職人たちとの対話を通じてだしの技術を研鑽し、「枕崎鰹マイスター」や「だしソムリエ講師」としても活躍。和光市を「だしの街」にすることを目標に、学校給食へのだし素材提供や食育講座にも尽力している。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/池田物産>




























