卵黄を贅沢に使い、小麦粉を最小限にした至高のくちどけ。老舗の誇りをかけた「特撰五三カステラ」とバータイプの「V!カステラ」

2026/05/08

今回、編集長のアッキーが注目したのは、100年の熟練技が生み出す至高のくちどけ「特撰五三カステラ」と、アスリートも注目する新時代の補食「V!カステラ」です。「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂」この有名でキャッチーな旋律の通り、私たちの日常に寄り添い続けてきた文明堂が、驚きの進化を遂げています。

その背景には、10年以上の歳月をかけて「本当においしい一つの味」を追い求めた、知られざる改革のドラマがありました。取材スタッフが、東京都に本社を構える、株式会社文明堂東京の代表取締役社長、宮﨑進司氏にお話を伺いました。

株式会社文明堂東京 代表取締役社長の宮﨑 進司氏

―まずは、文明堂東京の歩みについて教えてください。

宮﨑 文明堂としての歴史は、1900年に長崎で創業したことに始まります。東京への進出は1922年、私の曾祖父にあたる宮﨑甚左衛門が上野に店を構えたのが最初です。翌年には関東大震災で被災するという大きな困難に直面しましたが、甚左衛門はすぐに再起し、麻布に再び店を構えました。彼は非常にクリエイティブな感覚を持った人物で、焼きたてのカステラを店頭で切り分ける百貨店における日本初の実演販売や、「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂」というキャッチーなフレーズのCM戦略など、時代を先取りする仕掛けでブランドを築き上げました。その後、子どもたちや親族が各地に「のれん分け」という形で店を広げ、戦後それぞれの地域で法人化していったのです。私が社長を務める文明堂東京ホールディングスは、それまで新宿・日本橋・銀座と別々だった組織が、2010年以降の経営統合を経て再び一つになった会社なのです。

1900年に長崎で創業し、2010年には、のれん分けで法人化していた新宿・日本橋が統合。2014年に銀座もグループ化。

―社長ご自身は、異業種からこの世界に飛び込まれたそうですね。

宮﨑 前職は三菱電機で、半導体の営業を担当していました。当時は仕事が非常に楽しく、お菓子作りとは無縁の生活を送っていたのですが、実は結婚した妻が文明堂の家系だったのです。その事実を知ったのは交際が始まってしばらく経ってからのことでした。そして結婚後しばらくして入社することになったのですが、義父である社長から「株主総会に出てほしい」と言われ、行くと突然社長に指名されたのです。

まさにドラマのような展開に当の本人が一番驚いてしまいましたが、これも一つの運命だと受け入れ、自身のこれまでの経験を、老舗の再構築に活かそうと決意したのです。

―看板商品である「特撰五三カステラ」が誕生するまでには、大変なご苦労があったとお聞きしました。

宮﨑 この商品は、完成まで実に13年もの歳月を要した、私たちの汗と涙の結晶です。経営統合前、新宿・日本橋・銀座の各社はそれぞれ、素材と製法を極めた「特撰カステラ」を作っていました。しかし、日本橋の「軽やかさ」を重視する味と、長崎由来の「どっしり感」を大切にする新宿・銀座の味は、コンセプトが根本から異なっていたのです。職人たちにはそれぞれ譲れないプライドがあり、一つの味に統合することは容易ではありませんでした。そこで私たちは、日本橋のカフェでお客様に実際に食べ比べていただくなど、10年以上にわたって生の声に耳を傾け続けました。その積み重ねの結果、2021年にようやく全社が「これこそが文明堂の味だ」と納得できる、究極の配合にたどり着くことができたのです。

13年の年月をかけて完成した文明堂の味「特撰五三カステラ」。

―その「究極の配合」と、製法のこだわりについて詳しく教えてください。

宮﨑 最大の特徴は、卵黄と卵白の重量比率を5対3にする「五三(ごさん)製法」です。通常のカステラよりも卵黄を贅沢に使用することで、卵の深いコクを引き出しています。また、ふんわりと繊細なくちどけを追求するため、小麦粉の量を極限まで減らしました。粉を減らすと形を保つのが非常に難しくなるのですが、この繊細なバランスを支えているのが、熟練職人による「手焼き」の技術です。その日の気温や湿度に合わせて一釜ずつ丁寧に向き合い、徳島県産の和三盆糖や北海道産シナ蜂蜜といった厳選素材の良さを最大限に引き出しています。

卵黄と卵白の重量比率を5:3にする「五三(ごさん)製法」によって実現した、卵の深いコク。

―「特撰五三カステラ」は、どのようなシーンで楽しむのがおすすめでしょうか。

宮﨑 この商品は、お祝い事などの大切な節目を彩るギフトとして自信を持っておすすめしています。金色に輝く包装紙や、格式高い桐箱など、包みを開ける瞬間のわくわく感から「特別感」を演出しています。また、受け取った方がお召し上がりやすいよう、最初から一切れずつにカットしているのも私たちのこだわりです。日々の生活の中で、最高の一切れを手軽に楽しんでいただくことを目指しています。人と人をつなぐお菓子として、これからも大切にしていきます。

箱はシーンに合わせて紙箱と桐箱から選べるため、ギフトとしてもぴったり。

―一方で、非常に画期的な「V!カステラ」も話題になっていますね。

宮﨑 ありがとうございます。これは老舗が伝統的な常識を疑い、現代のニーズに合わせてカステラを再構築した挑戦のシンボルです。マラソン選手の高橋尚子さんをはじめ、多くのアスリートが効率的なエネルギー源としてカステラを食べていることに着目しました。ただ、従来のカステラは「上下の紙を剥がすのが手間」「飲み物がないと喉を通りにくい」といった課題がありました。これらを解決するために開発したのが、バータイプの「V!カステラ」なのです。独自製法で通常のカステラを2cmの厚さにギュッと圧縮することで、しっとりとした食感を閉じ込め、ドリンクなしでも手軽に食べられるように仕上げました。

スポーツ前後の補食として開発されたバータイプの「V!カステラ」。

―機能性だけでなく、素材への安心感も魅力ですね。

宮﨑 原材料は卵、小麦粉、砂糖、水あめ、蜂蜜といった非常にシンプルなものだけで、保存料などの添加物は一切使用していません。「職人が作る安心感」は、特に健康意識の高い方や子どもを持つお母さん世代から高く支持されています。スポーツの合間はもちろん、オフィスでの休憩中や、受験生の夜食としても最適です。実際にあるスポーツの日本代表チームや、プロ野球の現場でも愛用されており、「腹持ちがいい」というお声もいただいています。頑張る自分や家族を支える「お守り」のような存在として、忍ばせておいていただければうれしいです。

1本ずつ個包装されているため、バッグやポケットに入れて持ち運びやすい。

―最後に、今後の展望について教えてください。

宮﨑 私たちの理念は「人々の幸福の追求」です。カステラを通じて、人と人をつなぎ、心と体を満たすことを目指しています。そのためには、何よりも現場の声を大切にしたいと考えています。私は今でも年に1回、全国にある全81店舗を自ら回って、販売員たちの声を聞いています。些細な不便さも、チャットツールで即座に共有して改善する仕組みを作りました。社員が幸せであってこそ、お客様に幸せを届けることができる。その誠実な歩みを止めることなく、次の100年も愛されるブランドであり続けたいと思います。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「特撰五三カステラ 2B号(1B号 2本入) 紙箱」
価格:¥6,480(税込)
店名:【カステラの文明堂】WEBサイト&オンラインショップ
オンラインショップご注文に関するお問い合わせ:0120-045-082(10:00~17:00※土日祝日年末年始を除く)
商品URL:https://www.bunmeido.co.jp/item/368
オンラインショップ:https://www.bunmeido.co.jp/

「V!カステラ(10本入)」
価格:¥2,430(税込)
店名:【カステラの文明堂】WEBサイト&オンラインショップ
オンラインショップご注文に関するお問い合わせ:0120-045-082(10:00~17:00※土日祝日年末年始を除く)
商品URL:https://www.bunmeido.co.jp/item/354
オンラインショップ:https://www.bunmeido.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

宮﨑 進司(株式会社文明堂東京 代表取締役社長)
1975年生まれ。三菱電機株式会社に入社後、半導体部門の営業として活躍。日立製作所との事業統合による「ルネサステクノロジ」の立ち上げにも参画した。2005年、文明堂新宿店に入社。2010年、文明堂日本橋店との合併に伴い株式会社文明堂東京の代表取締役社長に就任。異業種での経験を活かし、老舗ブランドの再構築と革新を推進している。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/文明堂東京>

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