瀬戸内海の風景が描かれた、今治産・癒しの「ハンカチタオル」

2025/11/06

愛媛県の名産品と言えば、今治タオル。温暖な気候と豊富な水に恵まれた今治市で製造されるタオルは、高品質で、日本はもとより近年は海外のファンからも注目されています。今回編集長アッキーこと坂口明子が注目したのは、瀬戸内の風景をタオルに描いたチャーミングな「ハンカチタオル」。産地ならではの技術に、販売店としての知識や経験を掛け合わせ、数々のオリジナルタオルを製造・販売する株式会社伊織 代表取締役社長の村上雄二氏に、ブランド誕生のストーリーや今後の取り組みについて、取材陣がお話を伺いました。

株式会社伊織 代表取締役社長の村上雄二氏

株式会社伊織 代表取締役社長の村上雄二氏

御社はホテル業からスタートされたそうですね。

村上 はい。今から18年ほど前、愛媛を代表する観光地である道後温泉で、ホテル業からスタートしました。ちょうど、今治タオルがジャパンブランドに認定され、メディアでも露出され始めた頃でした。するとお客様からも「今治タオルというものを聞いたことがあるけれど、道後では買えないの?」というお声をいただいたくようになったのです。

もちろん今治に行けば買えましたが、当時道後温泉では買うことができませんでした。それなら自分たちでやってみようと今治に通い、初めは今治タオルのセレクトショップのような形からスタートしました。

愛媛県はかつて、「伊予の国」と言われていたのですが、「伊予の織物を世界に発信したい」という思いでお店には「伊織」という名前を付けました。オープン当初からたくさんのお客様に足を運んでいただき、「東京にも」「大阪にも」というお声にお応えするように店舗も増やしていきました。

当初は、個性を持った今治タオルの工場、5社6社とお付き合いをしていましたが、うち1社より、「後継者がいない」というお話を聞き、M&Aを実行して弊社の自社工場とさせていただきました。しかし現在も15社ほどの工場とのお付き合いがあり、それぞれの強みを活かしたタオルを作ってもらっています。

―15の工場にはそれぞれどんな個性があるのですか?

村上 例えば、「ガーゼが得意」、「ベビーものが得意」、「バスマットが得意」、「無地のタオルが得意」と言った具合です。

―今回ご紹介いただいた「seto-セト」というシリーズは、どんな特徴があるのですか?

村上 「seto-セト」は、織りで柄を表現したタオルで、こちらも今治が得意とする先染めジャガードの一品です。太陽の下で輝く穏やかな海、大小の島々で育つレモンやオリーブといった瀬戸内の美しい風景を、手ざわりの良い、やわらかな糸で描いています。単糸と双糸を繊細に組み合わせた、鮮やかで立体的なタッチも魅力ですが使い心地も非常に良く、ご自宅用にはもちろんギフトにもおすすめしたい商品です。

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「seto-セト」ハンカチタオル。左が「オレンジ」、右が「ブルー」。

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吸水テストなど12項目の厳しい審査をクリアした、今治タオル認定商品。

御社がタオルブランドとなった経緯ももう少し聞かせてください。

村上 最初は5、6社ぐらいの商品をセレクトして販売するお店でしたが、お客様から、「こういうタオルがあったら」というお話を直接聞くことができたことから、自分たちでもタオルを作りたいと考えるようになりました。そこで工場目線ではなく、お客様目線のタオル作りをスタートし、現在では伊織ブランドのタオルが9割ぐらいを占めています。

また東京にある愛媛のアンテナショップ「シン・エヒメ」の運営にも弊社は関わっているのですが、ここではタオルに加え、タオル以外の愛媛のモノも紹介し、その情報発信にも力を入れています。

―マーケティングで工夫されていることはありますか。

村上 工場の個性を出すということだけでなく、上質であること、品質基準が保たれていることが大前提で、その上でお客様に楽しくタオルを選んでいただけたらと思っています。また我々の強みは店舗にあります。本店には2,000種類ほどのタオルが並んでいますが、お客様がニーズに合ったタオルを楽しく見つけていただけるようにディスプレーなどにも工夫を凝らしています。

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松山市の道後商店街アーケード内にある「伊織本店」。

村上 先ほど紹介した「seto-セト」という人気シリーズもそうですが、今治が得意とする織りで柄を表現したもの、北欧テイスト、和の要素を少しずつ取り入れたタオルも伊織の強みです。また直感的に選べる無地のシリーズ「IORINO(イオリノ)」も展開しており、選ぶこと、デザインへの共感を楽しんでいただけたらと思っています。

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生活スタイルに合わせて選べる毎日のタオル
「IORINO(イオリノ)」も人気シリーズ。

ターゲット層はどのあたりですか?

村上 30代から50代ぐらいの女性のお客様が多いかと思います。

―実店舗とインターネットでの売上比率はどのくらいでしょうか。

村上 インターネットが15%程度、残りが実店舗です。実店舗は現在、国内に5店舗、海外では台湾と香港で合わせて4店舗を展開しています。

―今後さらに店舗数を増やすご構想はありますか。

村上 30店舗近くまで一気に増やした時期があったのですが、今後は数を絞り、今あるお店の内容を磨き上げたいと思っています。

―店舗運営の中で難しいと感じられるところはありますか。

村上 コロナのようなことがあるとやはり大変です。コロナ禍ではネットの割合が半分近くになったものの、今は再び店舗の比重も高くなってきているので、弊社の中で店舗の存在意義が減ることはないと思っています。今後は店舗を活かしながら、ネットでも店舗での買い物に近い体験ができるようにしていきたいと思っています。

―御社らしいサービスについて教えていただけますか?

村上 伊織本店では、リアルなお買い物体験を楽しんでいただくために、伊織ブランドのバスタオルとスリムバスタオルの貸しタオルサービスを実施しています。伊織本店は道後温泉本館から徒歩1分ほどのところにありますので、そちらに持って行っていただいて、温泉と今治タオルを一緒に体験していただくというものです。単に買い物を楽しんでいただくだけでなく、店舗ならではの体験をご提供できたらと思っています。

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約90種類のタオルがレンタルできるサービスが好評。

御社の商品は自家需要とギフト需要、どちらが強いのでしょうか。

村上 どちらかというとギフト需要が強いです。

―商品のデザイナーさんは社内にいらっしゃるのですか。

村上 専属のデザイナーが活躍しています。また、我々はお客様と直に接しますので、お客様の声を反映させる意味で店舗スタッフも複数名商品企画に関わっています。

―村上社長は愛媛で生まれ、地元でお育ちになったそうですが、将来について夢はお持ちでしたか?

村上 特にはなかったのですが、愛媛で何かをやってみたいという思いはありました。一度東京に出たのですが、そこから客観的に愛媛を見ることで、それまで当たり前だと思っていたモノ・コトが実はすごいことであったり、素敵であったりして、そういった話を地元の同級生としていた時にホテル開業のプロジェクトに誘われてUターンしました。リスクもあったかもしれませんが、人生一度きりなので、楽しそうな方で頑張ってみようと思いました。

現在は、株式会社YES LOCALというグループ会社があり、先ほど登場した同級生の大薮が代表取締役CEO、私は同社のCFOと伊織の代表取締役を務めています。

―次にチャレンジしてみたいことはありますか?

村上 “キッズフレンドリー”をコンセプトにしたホテルの開業を計画しており、同ホテルでは伊織のタオルも使っていただけるようにしようと考えています。

―キッズフレンドリーをコンセプトにした理由を聞かせてください。

村上 自分が子ども連れで旅行した際、「もっと小さな子どもや子ども連れの方に優しい観光地を作れたら」と感じました。例えば、おむつ替えができるトイレや、授乳室の設置などもそうですね。

そこで本店を、体験ができる店舗にリニューアルする際、おむつ替えや授乳ができるスペースやキッズスペース、子ども用のトイレを作りました。こうしたキッズフレンドリーの要素を、今後は観光地の当たり前にしたいという思いがあります。近年は、お子さま連れのインバウンドの方にもたくさん来店していただいていますが、そういう方々にもストレスなく楽しめる街にできたらと思っています。

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広々とした「伊織本店」内に設けられているユニークなキッズスペース。

―反響はいかがですか?

村上 とても喜んでいただいています。お母さんのお買い物中に、お父さんと子どもさんがゆっくりできるスペースも作りました。開業するホテルでは、家具の高さやコンセントの位置、お風呂の使い勝手など、様々な部分で子どもに優しい空間を作りたいと思っています。1つ目のホテルが10月着工予定で、順調に進めば来春くらいにはオープンできるのではないかと思っています。

―本日は、貴重なお話をありがとうございました!

「seto-セト」ハンカチタオル

「seto-セト」ハンカチタオル
価格:各 ¥990(税込)
店名:伊織オンラインショップ
電話:0120-14-2020(10:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:土曜、日曜、祝日、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.i-ori.jp/c/towels/3688
オンラインショップ:https://www.i-ori.jp

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

村上雄二(株式会社伊織 代表取締役社長)
1979年愛媛県生まれ。愛媛大学を卒業後、松山での就職を経て都内の都市銀行に勤務。大学時代の友人と、地元・愛媛でホテルを立ち上げるためにUターンし、ホテルを開業。2009年に「伊織」をスタート。2022年8月に株式会社伊織に社名を変更した。

<文/鹿田吏子 MC/藤井ちあき 画像協力/伊織>

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