
プロをうならせる本物の味。鋳物のテリーヌ型で焼き上げる「パテ・ド・カンパーニュ」と熟練技の火通し「黒毛和牛ももローストビーフ」
2026/04/30
週末の夜や大切な人との食卓に、心が弾むような本物の味を用意したい。そんな願いを叶えてくれるのは、華やかなレストランの厨房を知り尽くした、肉のプロフェッショナルたちでした。
今回、編集長のアッキーが注目したのは、プロの料理人が「自分たちで作るよりおいしい」とうなるクオリティの本格肉おそうざい「パテ・ド・カンパーニュ」と「黒毛和牛ももローストビーフ」です。厳選された素材を使い、フランスの鋳物のテリーヌ型で丁寧に焼き上げられたパテや、和牛の旨みを最大限に引き出したローストビーフなど、食通をもうならせる逸品が話題を呼んでいます。
その背景には、効率重視の業務用商品のあり方に疑問を抱き、あえて手間暇のかかるレストランの味を家庭に届けようとする情熱がありました。大阪府に本社を構える、有限会社い志だ屋 代表取締役の杉本幸彦氏にお話を伺いました。

有限会社い志だ屋 代表取締役の杉本幸彦氏
―まずは、御社の歩みについて教えてください。
杉本 もともとは父が脱サラして始めた食肉販売店が始まりで、1952年に大阪の千日前(せんにちまえ)という繁華街で「い志だ屋」という屋号を掲げました。父が創業する際、もともとその場所で店をされていた石田さんという方から屋号を引き継いだのです。私はその2代目として、卸業を中心に数多くの有名レストランの厨房を支えてきました。プロの料理人たちと切磋琢磨してきた70余年の歩みの中で、2018年からは自社ブランド「ONIKU no TORIKO(お肉のとりこ)」を立ち上げ、本格的な加工品づくりにも取り組んでいます。


プロの料理人のお肉を卸売りする「い志だ屋」が運営する自社ブランド「ONIKU no TORIKO(お肉のとりこ)」。
精肉から特製のおそうざいまで、こだわりの商品を展開している。
―「ONIKU no TORIKO(お肉のとりこ)」を立ち上げる際、どのような思いがあったのですか?
杉本 私たちは卸売の現場で、長年「提案型」の営業を続けてきました。単にお肉を納めるだけでなく、飲食店の経営やオペレーションまで考慮した提案を行う中で、プロが求める高いクオリティを常に意識してきたのです。そんな中、市販されている業務用加工品に対して「添加物が多く、どれも同じような味になっている」という強い違和感を抱くようになりました。レストランで提供されるレベルには到底及びません。自分たちがプロの目線で本当においしいと思える、本物の味を家庭でも楽しんでもらいたい。その純粋な衝動が、ブランド立ち上げの大きな原動力となりました。
―「パテ・ド・カンパーニュ」はどのようにして生まれたのでしょうか。
杉本 自社開発商品の第1号として、プロのコックが「手間がかかりすぎる」と敬遠するパテ・ド・カンパーニュをあえて選びました。材料はシンプルですが、下準備から焼き上げまで非常に時間がかかるのです。それならば、忙しいシェフに代わって私たちがその手間を引き受けようと考えました。卸業者としての新たな挑戦でしたが、納得のいくクオリティに達するまで、何度もレシピを練り直したのです。

豚肉をベースに鶏レバーのコクを加えた、しっとりと滑らかな食感。
アクセントに黒オリーブとピスタチオを練り込み、スパイスの香りが肉の旨みを引き立てる。
―具体的なこだわりについても詳しくお聞かせください。
杉本 フランスの「STAUB(ストウブ)」社の鋳物のテリーヌ型を導入しました。この鍋ならではの優れた熱伝導を追求することで、しっとりとした焼き上がりを実現しているのです。鶏レバーの臭みを抜き、豚肉とスパイスの調和を極めた本場フランスの伝統的なレシピを忠実に再現しています。さらに、できたての鮮度と香りを一瞬で封じ込めるために、「アルコール急速凍結」技術を採用しました。

伝統的なフランスの鋳物鍋「STAUB(ストウブ)」を使用。
厚手の鋳物鍋でじっくりと熱を伝えることで、素材の水分を逃さず、凝縮された旨みを閉じ込めている。
―「味付けを90%で止める」という独自の考え方についても教えていただけますか。
杉本 あえて味を完成させず、残りの10%を食べる人が自由に仕上げる「余白」を設計しています。ガチッと決めてしまうとアレンジの幅が狭まりますが、90%で止めることで、ソースやスパイスで自分好みの味に仕上げていただけるのです。ブラックオリーブやピスタチオがアクセントを添える断面の美しさも含め、一流ビストロの厨房から直接届いたような、保存料に頼らないナチュラルなおいしさを追求しています。

自然解凍し、好みの厚さにスライスするだけで前菜が完成。
週末の晩酌や、急な来客時のおもてなしにも重宝する。
―おすすめの楽しみ方はありますか?
杉本 週末の夕暮れ、冷蔵庫でゆっくり4〜6時間かけて解凍する、そんな待ち時間も贅沢なひとときとして楽しんでいただければと思います。お気に入りのベリー系ジャムや柑橘系のソースを添えると、甘みと酸味のハーモニーがさらに引き立ちますよ。キリッと冷えた白ワインやシャンパンを用意して、自宅のリビングを洗練されたビストロに変えるような体験をしていただきたいですね。
―お客さまからはどのような反響がありますか。
杉本 おかげさまで「ONIKU no TORIKO(お肉のとりこ)」の中で不動の出荷数第1位を誇る、ブランドの顔となりました。大阪・梅田にあるライフスタイルブランドのカフェメニューにも採用され、その品質が広く認められたことは大きな励みになっています。プロのシェフからも「自分たちで作るよりおいしい」と信頼を寄せていただける、専門店のクオリティを自負しています。
―もう一つの人気商品「黒毛和牛ももローストビーフ」についても教えてください。
杉本 多様な肉を扱う卸だからこそ、家庭で食べるなら絶対これだと確信して選んだのが黒毛和牛のモモ肉です。ローストビーフは素材の誤魔化しがきかない料理だからこそ、最高級の肉で勝負したいという思いがありました。プロ向けの卸だけでは伝わりきらない、肉本来のポテンシャルを直接一般の食卓へ届けたいという動機から生まれた商品です。

黒毛和牛ならではの脂の甘みと、モモ肉らしい濃厚な赤身の旨みが調和した一品。
―こちらの商品のこだわりはどのような点でしょうか。
杉本 肉のプロが目利きした黒毛和牛を、低温調理でしっとりと柔らかく仕上げる熟練の技を注いでいます。味付けは塩胡椒のみ。肉の脂の甘みと赤身の旨みを最大限に引き立てる、引き算の美学を大切にしています。前日から冷蔵庫で一晩かけて低温解凍することで、旨みを逃さず最高の状態になります。食べる直前にレンジで数秒温めるという「ひと手間」を加えるだけで、和牛の香りが一気に華やぐ至福の体験を味わっていただけるはずです。

低温調理でじっくり火を通すことで、驚くほど柔らかい質感を実現している。
―こちらの商品もファンが多いそうですね。
杉本 一度食べれば忘れられないとリピーターになってくださる方が多くいらっしゃいます。贈答用としても選ばれることが多く、ファンが広がっていることは私たちにとって何よりの喜びです。
―最後に、これからの展望をお聞かせください。
杉本 レストラン品質のおそうざいをもっと身近にするために、新しい工場の建設と直売所の併設という夢を描いています。また、社会問題となっている害獣対策として、猪や鹿を、おいしい加工品に変えていく地域貢献にも取り組みたいと考えています。肉を通じてハンターさんや農家の皆さまを支え、日本の豊かな食文化を次世代へつなぐという大きな志を持って、これからも挑戦を続けていきます。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「【い志だ屋特製】パテ・ド・カンパーニュ 約80g」
価格:¥660(税込)
店名:ONIKU no TORIKO
電話:06-6634-4129(10:00~17:00)
定休日:水・日・祝
商品URL:https://www.onikunotoriko.jp/view/item/000000000267
オンラインショップ:https://www.onikunotoriko.jp/

「【い志だ屋特製】黒毛和牛ももローストビーフ(スライス) 100g」
価格:¥1,580(税込)
店名:ONIKU no TORIKO
電話:06-6634-4129(10:00~17:00)
定休日:水・日・祝
商品URL:https://www.onikunotoriko.jp/view/item/000000000273
オンラインショップ:https://www.onikunotoriko.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
杉本幸彦(有限会社い志だ屋 代表取締役)
大阪府出身。1952年創業の歴史ある食肉卸「い志だ屋」の2代目。数多くの飲食店へ肉を卸す中で培った目利きと、プロ仕様の調理技術を活かし、2018年にお取り寄せブランド「ONIKU no TORIKO(お肉のとりこ)」を立ち上げる。安売りではなくクオリティを重視する経営姿勢で信頼を集める傍ら、ジビエの活用を通じた社会貢献にも情熱を注いでいる。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/い志だ屋>




























