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あのクルーズトレインでも愛される 福岡のフランス料理店・自慢の欧風カレー

2022/12/15

5分間、温めたパウチの封を開けてライスの上に注ぐと、驚くほど大きな九州産和牛がゴロゴロと! 広がりと深みのある香りと一緒に、食欲を刺激してくれます。こちらのカレーは、“福岡のフレンチ”と言えばまず名前が上がる、「レストラン・ジョルジュマルソー」のグループ店「デフィ・ジョルジュマルソー」のスペシャリテ。

ファンから愛される店の味を、全国の食卓へ。レストランとインターネットから、九州の食の魅力を発信し続ける株式会社ジョルジュマルソー代表取締役総料理長の小西晃治氏にお話を伺いました。

株式会社ジョルジュマルソー 代表取締役総料理長の小西晃治氏
株式会社ジョルジュマルソー 代表取締役総料理長の小西晃治氏

―「レストラン・ジョルジュマルソー」と言えば、“九州・福岡のフレンチ”を楽しめるお店として親しまれていますね。

小西 ありがとうございます。私は長崎出身なのですが、東京へ出て、10数年ぶりに再び九州・福岡へ戻って来ました。その時感じたことは、福岡には思ったより、フランス料理をはじめとする洋食文化が根付いていないということ。そこで、いつかはサービスマンがいる「レストラン」を開くことを目標に、まずはビストロからスタートしました。

そして6年後に、念願の「レストラン・ジョルジュマルソー」をオープンするわけですが、どのような店であるべきかを考え、九州の食材の魅力を楽しんでいただけるフランス料理店、とすることにしたのです。

―シェフにとって、九州の食材とは?

小西 野菜にしても、肉や魚にしても、非常に種類が多いので、料理を楽しくしてくれます。私たちのような飲食店は、一般的に出回っている以外の素材を探すことも多いのですが、九州にはたくさんの、こだわりを持った作り手の方がいらっしゃって、その方々と直接やりとりをすることができるのも魅力です。

ただ、次の世代が育っていないという話を聞くこともあり、料理人として何かできることはないか、生産者の方と一緒にモノづくりをしながら、それぞれの業界に利益の還元ができる仕組みを作れないかと考えるようになりました。

―お休みを利用して、各地に足を運んでいらっしゃると伺いました。

小西 「こういう素材を探している」と話すと、生産者の方々が、「こんな人、いるよ」と、どんどん紹介してくれるので。すぐに足を運びます。

―さまざまな素材と出会い、それらの素材をより幅広く紹介するために、2店舗目の「デフィ・ジョルジュマルソー」や「パティスリー・ジョルジュマルソー」を展開されたのでしょうか。

小西 生産者の方々にしっかり対価をお支払いすることで、さらにいいものを作っていただきたい、という思いを叶えるためです。1店舗では、売上にも限界があります。新しい店を作り、生産者の方々からこれまで以上に多くの素材を仕入れ、それらを使った料理をよりたくさんのお客さまにお届けできれば、生産者、料理人、お客さま、皆が幸せになれるのではないかと考えました。

―素敵なお考えですね。そして御社は数年前より、お取り寄せ商品も開発されています。まずは今回ご紹介いただいたカレーについて。こちらは、「デフィ」の看板メニューを商品化したものだそうですね。

小西 「デフィ」は、「レストラン・ジョルジュマルソー」で数十年、副料理長を務めてくれた松岡孝治が料理長を務めています。「デフィ」とは、「挑戦」という意味で、「フランス料理」にこだわらず、様々なメニューをお出しできればと思いました。

中でもカレーは、僕からのリクエスト。カレーには、フォン・ド・ボーやデミグラスなど、フランス料理のさまざまな要素が潜んでいます。それらをカレーという親しみのあるメニューと合わせることで、フランス料理をもっと身近に楽しんでいただけるのではと思ったのです。

その後、僕は6年間、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」のディナーを担当させていただいていたのですが、そのコースの最後にも、こちらのカレーを登場させました。おかげさまで非常に好評で、お土産にもどうだろうかと。レトルトの開発はそこからスタートしました。

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あの憧れの列車でも好評だったカレーが、自宅でも楽しめるなんて!

―この深みのある味わい、再現するのに苦労なさったのでは?

小西 そうですね。しっかりと時間をかけて、手作り感を追求しました。実はレトルト食品を手掛ける会社では、今や味が化学分析されていて、蓄積したデータから甘みや酸味を数値で組み合わせ、味を再現することができるのです。

ところが、このカレーに関しては、食品会社の方が「すみません…。レシピをいただけませんでしょうか」と。フォン・ド・ボーベースの出汁を丁寧に取った上でカレーに仕上げているので、味が複雑なのですね。

そこからも何度か試食・改良を重ねて、ようやく納得のいくものができました。

―ものすごく、旨味が乗ったカレーでした!

小西 スパイスがガツン、というタイプのものではなく、九州和牛と牛テール、野菜のブイヨンに、カレーのスパイスが溶け込んだカレーなので、味に奥行きを感じていただけると思います。そのまま食べていただいても良いし、半熟の目玉焼きやトンカツをトッピングしても。

アレンジもおすすめで、たとえば鰹出汁や昆布出汁で伸ばせば、非常においしいカレーうどんができます。牛乳で少し伸ばしてバターとケチャップを加えれば、オムライスやハンバーグのソースにも。ぜひ、お好みのスタイルで味わっていただきたいですね。

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甘み、旨味のあとに、じわじわとスパイスが追いかけてくる。

―また今回は、「アジム レーズン ウィッチ」もご紹介いただきました。

小西 こちらの開発は、バレンタインが起点でした。それまでパティスリーでは、九州のお酒を使った商品を作ったことがなかったので、これを機に挑戦してみようと。また以前から、大分の「安心院葡萄酒工房」の方々と交流があり、何か一緒に作れたらと思っていたので、ご提案させていただきました。

―それで、「安心院葡萄酒工房」のブランデー「HIMIKO」が使用されているのですね。

小西 「HIMIKO」はとても芳醇なブランデーなのですが、これにじっくり漬け込んだレーズンを、カカオの風味を抑えたミルキーなチョコと合わせ、さらに軽い食感のクッキーでサンドして仕上げました。濃いめのコーヒーや、お酒のお供にぴったりです。

が、実を言うとこれ、僕が考えていたものとは全く違う「レーズン ウィッチ」でして(笑)。今回、開発は若いスタッフに任せたのですが、僕は、生地と中身が一体となっているようなものを想像していたのです。

ところが上がってきたものは、生地は生地、中は中という正反対のタイプ。でも、これもいいじゃない!と。僕はキャリア的に、どうしても「基本」を追求してしまうのですが、最近は、若手スタッフの自由な発想も素敵だなと思えるようになりました。「時代はもっと自由でフランクなものを求めているのかもしれない」など、新しい発見がありますね。

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レーズン入りのチョコには、クッキーをサクサクに保つ工夫も。

―「レーズン ウィッチ」というスタイルにしたのはなぜですか?

小西 「レーズン ウィッチ」と言えば、有名なものがいくつかありますが、あればつい食べてしまう。そしてクオリティが高い割に価格もお手頃と、なかなか憎い存在です。

今回、うちが作ったものはちょっと大人なタイプになりましたが、クセになってしまうような味わいは同じです。福岡の新しいお土産としても親しまれることを願っています(笑)。

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上品な木箱入りなので、大切な方へのギフトにも。
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とっておきの日のおやつにしたい「アジム レーズン ウィッチ」。

―小西社長の今後の展望について聞かせてください。

小西 私が料理人を続けているのは、日々、「新しい発見」と「気付き」があるからです。同じことをやっているように見えて、実は違う。「あ、これもいいね」と気付けるうちは、新しいことにどんどん挑戦していきたいですね。そのためには体力と気力が欠かせないので、健康第一に。そうして一生、料理を作り続けていきたいと思っています。

―お話を伺ったのは、15:00。この日もたくさんのお客さまがランチを楽しまれていたご様子でした。「今日食事を楽しんでくださったお客様が、『九州の食材、やっぱりおいしい』と感じたことを、また別の方にアナウンスしてくださることを望みます。そこから、九州食材の魅力を全国へお伝えできたら最高ですね」と小西社長。お話、ありがとうございました!

九州が薫る欧風カレー_商品1

「九州が薫る欧風カレー」
価格:¥1,080(税込)
店名:株式会社ジョルジュマルソー
電話:092-721-5857(11:00〜23:00)
定休日:不定休、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://gm.9syoku.com/shop/531.html
オンラインショップ:https://gm.9syoku.com/shop

アジム レーズン ウィッチ(6個入)

「アジム レーズン ウィッチ」(6個入)
価格:¥1,620(税込)
店名:株式会社ジョルジュマルソー
電話:092-721-5857(11:00〜23:00)
定休日:不定休、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://gm.9syoku.com/shop/273.html
オンラインショップ:https://gm.9syoku.com/shop

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
小西晃治(株式会社ジョルジュマルソー 代表取締役総料理長)

1967年長崎県生まれ。高校卒業後、東京・青山、銀座などでの修業を経て、国分寺にあった『シェ・ジョルジュマルソー』の副料理長に。1998年に独立し、福岡で『ビストロ炎』をオープン。2004年に移転し、『レストラン・ジョルジュマルソー』を開業。その後、洋菓子店『パティスリー・ジョルジュマルソー 本店』、イノベーティブレストラン『デフィ・ジョルジュマルソー』、『パティスリー・ジョルジュマルソー ららぽーと福岡店』と、現在は4店舗を展開する。

<文・撮影/鹿田吏子 画像協力/ジョルジュマルソー>

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