
濃厚な甘みの茨城産干しいも100%のパイ「ほっしぃ~も」はトースターで温めるだけで、焼きたての味に!
2026/03/26
今回、編集長のアッキーが注目したのは、茨城県ひたちなか市の特産品である干し芋を贅沢に使ったパイ「ほっしぃ~も」です。バターが香るサクサクのパイ生地に包まれているのは、驚くほど濃厚な干し芋のあん。素材そのものの良さを引き出したその味わいは、一度食べれば忘れられない、大地の恵みを感じさせる一品です。
その背景には、地域の宝である干し芋を「新しい形」で届けたいと願う、作り手たちの情熱の物語がありました。取材スタッフが、茨城県に本社を構える、株式会社きくちの代表取締役社長、菊池 雅人氏にお話を伺いました。

株式会社きくち 代表取締役社長 菊池 雅人氏
―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。
菊池 創業は1965年、私の父が茨城県ひたちなか市で「東京ベーカリー」という名前でお店を始めたのがスタートです。当時はパンの製造販売がメインでしたが、和菓子や洋菓子も手がけていました。クリスマスにはケーキ作りで大忙しだった記憶がありますね。なぜ茨城なのに店名に「東京」がついているのかとよく聞かれるのですが、おそらく当時の父なりに、都会への憧れや「新しいことに挑戦したい」という思いがあったのだと思います。
その後、時代の変化とともにパンから和洋菓子へと軸足を移し、地域の方々の特別な日を彩る「まちのお菓子屋さん」として歩んできました。現在はひたちなか市を中心に店舗を展開し、高速道路のサービスエリアや駅などでも商品を販売しています。

ベーカリーとして始まり、茨城県ひたちなか市で愛され続けて約60年。
看板商品の干し芋スイーツを中心に、地元の素材を贅沢に使った創作菓子が店内に並ぶ。
―社長ご自身の経歴についても教えていただけますか?
菊池 私は学生時代から漠然と家業を継ぐことを意識していましたが、まずは外の世界を見てみたいという思いがあり、東京の某大手菓子メーカーに入社しました。そこでは物流や販売の現場に加え、マーケティングの視点も学ばせてもらいました。特に印象に残っているのは、ヒット商品を生み出すために数億円規模の機械投資を行う経営判断を目の当たりにしたことです。「不確実な挑戦に対し、ここまでの規模で勝負をかけるのか」と、その大胆かつ戦略的な決断のプロセスを目の当たりにし、自分の中の常識が覆されるような感覚を覚えました。そこで学んだ戦略的な視点と、戻ってきてから改めて感じた父の職人としての厳しさ、その両方が今の経営に生きていると感じています。
―看板商品である干しいもパイ「ほっしぃ~も」誕生のきっかけは何だったのでしょうか?
菊池 2009年頃、地元の商工会議所から「ひたちなか市を代表するおみやげを作りたい」という話があったことが始まりです。この地域は干し芋の生産量が日本一ですから、テーマはもちろん干し芋でした。しかし、干し芋はすでに「蒸して干す」という加工が完了している食品です。これをさらにお菓子に加工するというのが、きわめて難しかったのです。
フリーズドライにしようとしても断られたり、蒸し直してもうまくいかなかったりと、試行錯誤の連続でした。開発には約1年かかり、一時は「もう無理だ」と諦めかけたこともありました。そんなとき、妻が自宅で干し芋を調理している様子を見て、『これまでの常識とは全く逆の発想』が直感的にひらめいたのです。その独自の製法を試した瞬間、そこから一気に道が開けました。ちなみに「ほっしぃ~も」というユニークな名前は、「まちぶせ」の曲で有名な元アイドル歌手の石川ひとみさんが名付け親なんですよ。

パイの軽やかな食感のあと、追いかけるようにやってくる干し芋の濃密な甘み。
―商品開発において、特にこだわった点や独自性について教えてください。
菊池 最大のこだわりは、地元産の干し芋を100%使用していることです。干し芋自体が持つ繊細で淡泊な風味を活かすため、あえて砂糖を使わないパイ生地を選びました。饅頭の皮やクッキー生地なども試しましたが、生地の甘さが勝ってしまうのです。パイ生地なら、バターの香りが干し芋のねっとりとした甘みを引き立ててくれます。また、中身の干し芋あんには、隠し味として少量のリンゴを加えています。これにより、酸味と甘みのバランスが整い、奥行きのある味わいに仕上がりました。「主役はあくまで干し芋」という信念のもと、余計なものは足さず、素材の良さを最大限に引き出すことに注力しました。


地元産の干し芋を100%使用。

中のあんにはリンゴを加え、表面のパイ生地はさっくりと焼き上げている。
―おすすめの食べ方や、楽しみ方はありますか?
菊池 そのままでもおいしく召し上がっていただけますが、ぜひ試していただきたいのが、トースターで1~2分ほど温める食べ方です。温めることでパイ生地のバターの香りがふわりと立ち上がり、サクサクとした焼きたてのような食感が楽しめます。中の干し芋あんもとろりと柔らかくなり、甘みが一層引き立ちますよ。家事や仕事の合間に、温かい紅茶やコーヒーと一緒に楽しんでいただければ、至福のティータイムになると思います。


トースターで少し温めるだけで、香ばしさが立ち上がる至福のひとときに変わる。
―最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。
菊池 私たちの使命は、「お菓子を通して平和でハッピーな世の中を築くこと」だと考えています。おいしいお菓子は、人の心を和ませ、笑顔を生み出す力がありますから。また、東日本大震災やコロナ禍の経験から、「いざというときの食の備え」の重要性も痛感しました。現在は、6年間保存可能な防災クッキーの開発や、地元スポーツチームへの糖質補給を目的としたようかんの提供など、社会に貢献する取り組みも進めています。これからも、お菓子作りを通じて地域の子どもたちに夢や希望を届け、未来を笑顔にしていきたいですね。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「ほっしぃ~も(6個入)」
価格:¥1,180(税込)
店名:kikuchi shop
電話:029-274-2121(10:00~17:00)
商品URL:https://www.kikuchishop.com/?pid=167046314
オンラインショップ:https://www.kikuchishop.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
菊池 雅人(株式会社きくち 代表取締役社長)
茨城県出身。野球に打ち込む学生時代を過ごす。1989年、大手菓子メーカーに入社し、キャリアを積み、商品開発やマーケティングのノウハウを身に着ける。2004年、父の事業を継承し、株式会社きくち代表取締役に就任。「一人ひとりの幸せと平和な世界をお菓子でつくる」という信条のもと、地元の名産である干し芋や栗などの食材を用いた菓子作りで茨城の魅力を全国に発信し続けている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/きくち>




























