
世界一に輝いた黒ビールも!鉄工所の職人魂が醸す、クリアでおいしいクラフトビール「岸和田ビールバラエティーセット」
2026/02/18
今回、編集長のアッキーが注目したのは、驚くほどクリアで飲みやすい味わいが魅力の「岸和田ビール バラエティーセット」です。この商品を手掛けるのは、100年企業を目指す鉄工所。「自分たちが造ったタンクで最高のビールを飲みたい」という社長の情熱から生まれました。
その背景には、伝統の技術を土台にしながらも「遊び心」を忘れない、新時代のものづくりの物語がありました。取材スタッフが、大阪府岸和田に本社を構える、株式会社北海鉄工所 代表取締役社長の林孝彦氏にお話を伺いました。

株式会社北海鉄工所 代表取締役社長の林孝彦氏
―まずは御社の歩みについてお聞かせください。
林 創業時は造船の溶接を請け負う仕事から始まりました。その後、時代の変化とともに石油化学プラントなどのタンク製造へシフト。さらにタンクに使われる「鏡板(かがみいた)」という部品の製造に特化していきました。鏡板とは、タンクローリーやお酒の貯蔵タンクなどの両端にある、お椀のような形をした蓋のことです。
かつては鉄を赤く熱して叩くのが常識でしたが、当社は世界で初めて、常温で成形する「冷間プレス工法」を開発しました。これにより、品質のばらつきを抑え、生産性を飛躍的に向上させることができたのです。現在ではトップメーカーとして、宇宙開発や原子力といった最先端分野でも当社の技術が活用されています。



世界初の「冷間プレス工法」を生み出し、さまざまな分野でその技術を光らせる。
―社長ご自身の経歴と、事業を継承された際のエピソードについて伺います。
林 私は4人兄弟の末っ子として育ちました。幼い頃から父の会社に対する憧れはありましたが、まさか自分が継ぐことになるとは思っていませんでした。兄たちがそれぞれの道を進む中、私が国内事業を引き継ぐことになり、2016年に2代目の社長に就任しました。
実は、そのわずか1カ月後に父が93歳で他界しまして。本当にギリギリのタイミングでバトンを受け取った形になります。現在は、100年続く企業を目指し、特に「人財育成」に力を入れています。溶接技術を次の世代へ伝承していくために、社内でコンクールを開催するなどして、職人たちのモチベーションを高める取り組みを行っています。
―全くの異業種であるビール事業を立ち上げられたきっかけは何だったのでしょうか。
林 実は、品質向上のために始めた社内活動がきっかけなんです。一時期、ベテラン職人の引退で技術伝承がうまくいかず、品質が低下したことがありました。そこで、「お客様の気持ちを知ろう」という目的で、自分たちでタンクを設計・製作する社内コンテスト「S1グランプリ」を始めたのです。その延長線上で、私が「自分たちが造ったタンクでビールを造って、みんなで乾杯したい」という、わがままな提案をしたのが始まりですね(笑)。
ただ、調べてみるとビール醸造には免許が必要で、年間60キロリットル、つまり20万本近く造って販売しなければならないとわかりました。趣味の範囲では済まされない量ですが、覚悟を決めて事業化しました。醸造担当には、プロではなく社員を抜擢。「明日からビールを造ってくれ」と頼んだときは驚いていましたね。
―鉄工所が造るビールならではのこだわりや、独自性について教えてください。
林 最大の特徴は、やはり醸造タンクそのものを自社で設計・製作している点です。ビール造りにおいて最も重要なのは衛生管理、つまり洗浄です。当社の品質管理をもとに、徹底した洗浄管理を行っています。これが雑味のないクリアな味わいにつながっていると考えています。

醸造タンクまでも自社で設計・製造。
鉄のプロフェッショナルによるこだわりが詰まっている。
林 目指したのは、クラフトビール特有の癖を抑えた、誰もが「飲みやすい」と感じるビールです。商品名は、鉄工所が作るビールなので、それにちなんだものにしました。「鐵工(てっこう)」は小麦麦芽を50%以上使用した小麦エールで、柑橘系の香りが爽やかです。「黒鐵(くろがね)」は黒ビールですが、苦味を抑えて甘い香りとコクを引き出しました。「白鐵(しろがね)」はさらにライトな口当たりで、ビールが苦手な方でも楽しめるよう仕上げています。

左から「白鐵」「鐵工」「黒鐵」。
「鉄工所」のアイデンティティを冠したユニークなネーミング。
―「バラエティーセット」の3種類、それぞれのおすすめの楽しみ方を教えてください。
林 「鐵工」は非常に飲み口がいいので、どんなお料理にも合う万能選手ですね。「黒鐵」はコクがありますから、ステーキやハンバーグといった、脂の乗った濃厚な肉料理と合わせると相性が抜群です。「白鐵」は繊細な味わいなので、お刺身などの和食と一緒に、あるいは食前酒として軽やかに楽しんでいただくのがおすすめです。その日の気分や献立に合わせて選んでいただければと思います。

⽩鐵と黒鐵をハーフ&ハーフにして一味違う楽しみ方をしたり、
シャンディガフやレッドアイなど、ビールカクテルにしたり。
いつもの食卓をぜいたくにする大人の楽しみ方。
―立ち上げから間もないにもかかわらず、数々の賞を受賞されていると伺いました。
林 おかげさまで、醸造開始からわずか1年足らずで評価をいただくことができました。世界50カ国以上が参加する「インターナショナル・ビア・カップ2024」では、「ブリティッシュ・ヘリテージ」カテゴリーの「ブラウン・ポーター部門」で「黒鐵」が金賞を受賞し、さらに各部門の金賞受賞作の中から唯一選ばれる最高賞、つまりそのカテゴリーの世界一である「カテゴリーチャンピオン」にも選ばれました。国内の「ジャパン・グレート・ビア・アワーズ2024」でも金賞と銅賞をいただいています。最初は不安がっていた醸造担当の彼も、これで自信を持ってくれましたね。大阪万博に出店した際も「おいしい」と好評でしたし、ギフトとして選んでくださる方も増えています。



数々の受賞歴を誇る、世界からも認められた味。
ギフトにもおすすめ。
―最後に、今後の展望や地域への思いについてお聞かせください。
林 私たちは岸和田で長年仕事をさせていただいていますから、ビールを通じて地域に恩返しがしたいという思いが強いですね。岸和田にクラフトビール文化を根付かせ、街おこしの一助になればと考えています。また、ビールの売上の一部を「こどもMIRAI基金きしわだ」に寄付する活動も行っています。大人がビールを楽しむことが、巡り巡って地域のこどもたちの支援につながる。そんな温かい循環を作っていきたいですね。これからも、地元の農産物を使った季節限定ビールなど、地域資源を活かしたものづくりに挑戦し続けていきます。
―本日は素敵なお話をありがとうございました。

「バラエティーセット(白鐵・鐵工・黒鐵 各種2本ずつ)」
価格:¥3,600(税込)
店名:株式会社北海鉄工所・岸和田ビール
電話:072-438-0557(9:30~17:30 土日・祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.kishiwada-beer.com/product/16
オンラインショップ:https://www.kishiwada-beer.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
林孝彦(株式会社北海鉄工所 代表取締役社長)
1965年 大阪府生まれ。1989年 株式会社北海製作所(現 株式会社北海鉄工所)入社。2009年 同社社長就任を経て、2016年 株式会社北海鉄工所代表取締役社長に就任。2023年 自社製タンクによるビール醸造所を開所しクラフトビール事業を開始。同年、「こどもMIRAI基金きしわだ」を設立し委員長に就任、地域の児童支援事業も推進する。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/北海鉄工所>




























