
常識を覆す和と洋の融合!モンドセレクション金賞に輝いた秘伝の昆布の「フォアグラ巻」
2025/09/11
今回、編集長のアッキーが注目したのは、モンドセレクション金賞を受賞した「フォアグラ巻」です。昆布巻という日本の伝統的な惣菜と、フランス料理の高級食材フォアグラを組み合わせた、斬新な一品。製造・販売を手掛けるのは、北海道函館市に本社を構えるマルキチ食品株式会社です。商品に込めた思いや誕生の背景について、代表取締役社長の金子宏道氏に取材スタッフがお話を伺いました。

マルキチ食品株式会社 代表取締役社長の金子宏道氏
―まずは、会社の成り立ちについてお聞かせください。
金子 私の祖父が1968年に前身の会社を買い取り「マルキチ食品」を設立したのが始まりです。当初は佃煮や煮豆などを作っていましたが、函館の特産品で特徴があるものを作りたいと、1980年頃から昆布巻きの製造に着手しました。しかし当時は、昆布に関する知識が浅かったため、お客様から「前と味が変わっている」「昆布の厚さが全然違う」などのお叱りを受けながら、父は多くの試行錯誤を重ねたそうです。転機となったのは、地元の漁協と共同で昆布巻き専用の昆布を開発したことでした。それからようやく、安定した品質の商品をお届けできるようになりました。

北海道函館市に本社を構える。
―金子社長は3代目でいらっしゃいますが、どのような経緯で会社を継がれたのでしょうか。
金子 大学進学で上京し、卒業後は食品メーカーで11年ほど営業や商品企画に携わっていました。もともと家業を継ぐことはそれほど強く意識していませんでしたが、年齢を重ねるにつれ、自分自身が中心となって仕事をしたいという気持ちが芽生えてきたのです。ちょうど長男が小学校に入学するタイミングだったこともあり、北海道へ戻ることを決意しました。
―今回ご紹介いただく「フォアグラ巻」は、非常にユニークな商品です。開発のきっかけは?
金子 あるホテルの洋食担当の方からのご依頼がきっかけです。その方は、おせち料理としてフォアグラの昆布巻を提供したいと考えていましたが、フォアグラは油分が多いためうまく巻けず、苦戦していたそうです。さまざまな昆布巻きを手がけていた弊社に、その話が回り回って白羽の矢が立ちました。当時から弊社では「巻けないものはない」と自負していたので、ぜひ挑戦してみたいとお引き受けしました。

試行錯誤の末にたどり着いた独自の製法は、今も変わらず一つひとつ手作業で丁寧に受け継がれている。
―どのようにして、巻くのが難しいフォアグラを昆布巻に仕上げたのですか。
金子 私たちが独自に開発した「たらこ巻」という商品で用いている製法を応用しました。昆布と具材を別々に味付けして最後に手作業で巻き上げる製法です。さらに幸運だったのは、当時の開発担当がフォアグラをよく知らなかったことです。通常、旨みである油が抜けるためフォアグラはボイルしませんが、それを知らずにボイルしたところ、余分な油が落ちて滑りにくくなり、結果的にきれいに巻くことができました。固定観念にとらわれなかったからこその成功です。
―素材へのこだわりについてもお聞かせください。
金子 一番のこだわりは昆布です。弊社では、単に出汁をとるためだけでなく、食べておいしい、昆布巻に適した食感を持つオリジナルの昆布を使用しています。厚いものは食感が悪くなりやすいため、薄くて柔らかいものを厳選。また、味付けに使う調味液は、うなぎのタレのように継ぎ足すのが特徴で、昆布の旨みが溶け込んだ深みのある味わいを生み出しています。
―2005年にモンドセレクションで金賞を受賞されていますが、道のりは平坦ではなかったそうですね
金子 実は、最初から金賞だったわけではありません。最初に出品した際は銀賞でした。翌年再挑戦したのですが、またしても銀賞で。父は悔しがり、審査員の方に直接理由を尋ねたところ、「昆布巻きの中のフォアグラが均一に入っていない」という指摘を受けたそうです。そこから改良を重ね、昆布のどこを切ってもフォアグラが見えるように工夫し、3回目の挑戦でようやく金賞をいただくことができました。

薄くて柔らかい食感の昆布だけを厳選し、太陽の光をたっぷりと浴びせて旨みを凝縮。
―お客様からは、どのようなお声が届いていますか。
金子 「昆布そのものがおいしい」といったお褒めの言葉をいただくことがあります。私たちはこだわりを持って昆布を選んでいるので、その価値を分かっていただけた時は本当に嬉しいです。お客様からの「おいしい」という一言が、何よりの励みになります。
―経営において、最も大切にされていることは何ですか。
金子 「お客様の信頼を裏切らないこと」です。忙しいと作業が疎かになってしまうこともありますが、私たちの商品を手にとってくださるすべてのお客様に満足していただきたい。その一心で、一つひとつの製品と向き合い続けたいと考えています。
―今後の展望についてお聞かせください。
金子 近年、海水温の上昇などの影響で、昆布の確保が年々難しくなっています。地元の漁師さんと連携して良質な昆布を守る努力を続けると同時に、昆布以外の新しい素材にも挑戦していきたいです。これまで培ってきた昆布巻の製造技術を活かし、お客様に喜んでいただける新しい商品を開発することが、これからの目標です。
―素晴らしいお話をありがとうございました!

「フォアグラ巻」
価格:¥3,240(税込)
店名:マルキチ食品ネット直販
電話:0138-51-3316(9:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.marukiti-konbu.com/item-detail/650770
オンラインショップ:https://shop.marukiti-konbu.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
金子宏道(マルキチ食品株式会社 代表取締役社長)
1970年北海道生まれ。早稲田大学卒業後、キッコーマン株式会社に入社し営業や企画部門を経験。2005年にマルキチ食品株式会社へ入社し、翌2006年に3代目代表取締役社長に就任。長年培った経験を活かし、家業の発展と地元昆布の普及に力を注いでいる。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/マルキチ食品>




























