
札幌で121年続く老舗の味。定番カスタードケーキ「札幌タイムズスクエア」とイラストが愛らしい「キュートシマエナガバターせんべい」
2026/03/13
今回、編集長のアッキーが注目したのは、札幌みやげでおなじみのふんわり生地になめらかなカスタードがとろけるカスタードケーキ「札幌タイムズスクエア」と、SNSでも話題の愛らしい「キュートシマエナガバターせんべい」です。地元札幌での認知度はほぼ100%を誇り、北海道民なら誰もが一度は食べたことがあるといわれる「札幌タイムズスクエア」。
その背景には、老舗の伝統を大切に守りながら「おいしさこそが命」という揺るぎない信念と、自ら筆を執ってお菓子に刻印するイラストを描く社長の自由な発想がありました。取材スタッフが、北海道に本社を構える、株式会社三八 代表取締役の小林久高氏にお話を伺いました。

株式会社三八 代表取締役の小林久高氏
―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。
小林 おかげさまで、今年で創業121年になります。札幌では最も歴史のあるお菓子メーカーのひとつとして、街の発展とともに歩んできました。当社の屋号である「三八(さんぱち)」は、創業者である私の曽祖父・小林弥三八(やさんぱち)の名と、明治38年(1905年)に創業したことにちなんでいます。
もともとは和菓子からスタートした会社で、創業当初から地域の方々に喜んでいただくためにお菓子作りを続けてきました。ススキノの交差点にある「すすきの店」は、私たちのメイン店舗として、永年多くのお客さまをお迎えしています。かつては地元の夜の社交場でお渡しするおみやげとしての需要が中心でしたが、現在は観光のお客さまも多く訪れるようになり、街の風景の一部として親しまれているのです。


札幌の不夜城・すすきので愛され続けて一世紀。
街の風景の一部となった店舗は、今も昔も、大切な人への想いを繋ぐ場所だ。
―社長ご自身のこれまでの歩みや、お菓子作りに対する信念を教えてください。
小林 私は札幌で生まれ育ちましたが、大学進学を機に東京へ出ました。卒業後は、すぐに家業に入るのではなく、外の世界でお菓子の勉強をさせてもらうことにしたのです。上野の「風月堂」さんや、根岸にある「根岸岡埜栄泉」さんといった東京の老舗でお世話になり、現場の最前線で仕事を学びました。
修業時代に出会った「本物のおいしさ」へのこだわりは、今でも私の原動力になっています。その後、札幌に戻り、2019年に社長に就任しましたが、ずっと変わらず持ち続けている信念は「おいしさこそがすべての基本」であるということです。どんなに話題性があっても、自分が食べて納得できないものは絶対にお客さまにはお出ししません。老舗という名に甘んじることなく、誠実にお菓子に向き合い続けることが、私たちの使命だと考えているのです。
―主力商品である「札幌タイムズスクエア」は、どのようにして生まれたのでしょうか?
小林 「札幌タイムズスクエア」を発売したのは1990年のことです。それまでは地元のお客様向けのお菓子が中心でしたが、当時の社長であった先代が「ひと目で札幌の思い出だとわかるような新しいおみやげを作ろう」と決意したのがきっかけでした。
名前の由来は、私たちの店舗がある「すすきの交差点」を、ニューヨークのタイムズスクエアになぞらえたものです。当時は和菓子がメインのラインナップだった中、新しい札幌の顔となる「洋風カスタードケーキ」への挑戦は、非常に画期的なことでした。観光でいらした方だけでなく、地元の方々が日常的に手に取ってくださる「飽きのこない味」を目指して試行錯誤を繰り返し、今では30年以上愛されるロングセラーとなったのです。


一口頬張れば、なめらかなカスタードと自家製あんが重なり合う多幸感に包まれる。
道民が絶対の信頼を寄せる、間違いのない「札幌の顔」のおみやげ。
―「札幌タイムズスクエア」のおいしさの秘密、こだわりについても詳しくお聞かせいただけますか。
小林 洋菓子のような見た目をしていますが、実は120年以上培ってきた「和菓子の蒸し技術」を応用して作っています。だからこそ、あの驚くほどふんわりとした生地の食感が生まれるのです。
なめらかなカスタードクリームをふわふわのスポンジ生地で包んだ「プレーン」味と、カスタードクリームと北海道産小豆を炊いた自家製の小豆あんを包んだ「アズキ」味の2種類の味があります。
厳選された卵で作るなめらかなカスタードクリームはもちろん、中に入っている「あずき」にも強いこだわりがあります。北海道産の「朱鞠(しゅまり)」という希少な品種を選び抜き、自社工場であずきから炊き上げているのです。あんを炊く際の水も、水道水ではなく、工場の地下から汲み上げた良質な地下水を使用しています。雑味のない水で丁寧に炊くことで、あずき本来の風味が際立つのです。この自家製あんがカスタードクリームとともに口の中で絶妙に溶け合う多幸感を、ぜひ味わっていただきたいですね。



希少な北海道産あずき「朱鞠」を使用し、自社工場で職人があんを炊き上げる。
その上品な甘さと香りは、カスタードとも相性抜群。
―おすすめの食べ方や、お客さまからの反響はいかがでしょうか?
小林 まずは、旅の情景を思い浮かべながら、午後のティータイムにゆっくりと楽しんでいただきたいです。一つ一つが個包装になっているので、お裾分けにもぴったりです。私のおすすめの食べ方は、冷蔵庫で少し冷やしてからいただくことです。カスタードのなめらかさがより一層際立ち、まるでデザートのような贅沢な味わいを楽しめます。
おかげさまで、地元札幌での認知度は100%に近い状態です。テレビ番組でも「道内の誰もが知る銘菓」として紹介されたこともあり、北海道民にとっての「間違いのない味」として信頼を寄せていただいています。贈り物に選んだ方からも「とても喜ばれた」という声を多くいただきますし、世代を超えてご家族で親しんでくださっていることが何よりうれしいですね。
―「キュートシマエナガバターせんべい」の誕生秘話について教えてください。
小林 もともと当社には、私の祖父の代から続く伝統のバターせんべいがあり、以前はひぐまや白くまをモチーフにしていました。数年前から北海道で愛される「シマエナガ」が全国的にも注目されるようになったことをきっかけに、この伝統の味を現代的にアップデートしようと考えたのです。
最初はデザイナーさんにイラストを依頼したのですが、できたものが「綺麗すぎ」まして。北海道らしい素朴さや温もりがもっと伝わってほしいと思い、ふと思いついて自分で描いてみたのが、あのシマエナガのイラストです。社員からは「やめておいたほうがいい」と反対されましたが(笑)、発売してみると、非常に多くの方に手に取っていただけるようになりました。

個包装なので、職場や学校で配るおみやげとしても最適。
―こだわりについても教えてください。
小林 主原料のバターは100%北海道産にこだわっています。お口に入れた瞬間に、バターの風味がふわっと広がるのを感じていただけるはずです。職人が昔ながらの製法を守り、一枚一枚丁寧に手焼きで仕上げおり、サクッと軽い食感が特徴です。手頃な価格で枚数もたくさん入っているので、学校や職場で配るおみやげとしても大変人気があります。特に修学旅行生の方々には、限られた予算でたくさんの友人に配れると喜んでいただいています。この愛くるしい表情が会話のきっかけになり、食卓やオフィスに笑顔を届けるコミュニケーションツールとしても活用していただけたら幸いです。

一枚一枚、職人が手焼きする。
社長が自ら描いた愛くるしいイラストに、思わずほっこり。
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
小林 私の中には、二本柱の経営という考えがあります。お客さまに広く届ける人気商品。その一方で、手間暇がかかっても決して欠かしてはならないのが、季節を感じる生菓子や上生菓子を作る伝統の和菓子部門です。
今、札幌でも本格的な和菓子を作るお店が減ってきています。茶道の先生方からも「絶対にやめないで守り続けてね」という激励をいただくことも多いのです。こうした伝統技術を次世代へつなぐためには、人気商品でしっかりと利益を出し、その力を文化の継承に投資していく必要があります。また、冬限定の「雪太郎」のように、マシュマロとあんこを組み合わせた先代の革新的な精神も受け継いでいきます。130年、150年先も、お菓子を通じて札幌の文化を守り、人々を笑顔にし続けるための挑戦をこれからも続けてまいります。

マシュマロの中に自家製のこしあんがはいった、冬季限定商品の「雪太郎」。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「札幌タイムズスクエア プレーン・アズキ 6個入」
価格:¥1,429(税込)
店名:株式会社 三八
電話:011-271-1138(08:30~17:00 土日・祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://kakasha.com/?pid=189332165
オンラインショップ:https://kakasha.com/

「キュートシマエナガバターせんべい 24枚入」
価格:¥1,296(税込)
店名:株式会社 三八
電話:011-271-1138(08:30~17:00 土日・祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://kakasha.com/?pid=182618421
オンラインショップ:https://kakasha.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
小林久高(株式会社三八 代表取締役)
1961年生まれ。関東の大学を卒業後、東京の有名老舗菓子店「上野風月堂」や「根岸岡埜栄泉」での経験を経て、1987年に株式会社三八に入社。すすきの店店長や営業職などの要職を歴任し、現場での感性を磨き続ける。2019年末より代表取締役に就任。120年を超える老舗の伝統を守りつつ、自らお菓子に印字するイラストを手掛けるなど、柔軟な発想で革新的なお菓子作りを牽引している。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/三八>




























