宮城の郷土食材を身近に!おだしがジュワッとしみ込む「仙台麸スライス」と、子どもにも安心!お麩のかりんとう「仙台ふくちゃん」

2026/03/12

今回、編集長のアッキーが注目したのは、宮城の伝統食材の油麩です。油麩は煮物や汁物に入れると旨みを増し、そのおだしがしみ込み、口に入れるとジュワッと広がります。通常は棒状のものを切り分けるのですが、その手間を省いたのが、「仙台麸スライス」。またも1つ、元宮内庁シェフのアイデアから生まれたかりんとう「仙台ふくちゃん《仙台味噌味》」をご紹介します。
背景には、伝統を大切に守りながらも、常に「今の食卓」に合わせた驚きの進化を続ける、作り手の真摯な思いがありました。取材スタッフが、宮城県に本社を構える、株式会社山形屋商店 代表取締役の山形英之氏にお話を伺いました。

宮城県の「お盆の味」だった油麩を作り続けてきた山形屋商店。
伝統食を全国へ届けたいという情熱が、ブランドを育てた。

―御社の歩みについてお聞かせください。

山形 私たちの原点は、1909年(明治42年)に創業し、地元を中心に豆腐や油揚げ、そして油麩を製造販売していた「山形さわの」という家業にあります。当時、油麩は8月のお盆の時期だけに作られる、地域限定の「夏の味」だったのです。また、古くから貴重な植物性タンパク源として地域の人々の食生活を支える大切な食材でもあったのです。「このおいしさを、お盆の時期だけでなく一年中届けていきたい」という強い思いから、先代とともに法人化へと舵を切り、通年販売への挑戦を始めました。限られた地域のものだった伝統食を全国へと広めるためのブランド化の歩みは、ここからスタートしたのです。

―社長ご自身は、家業を継ぐことへの迷いはなかったのでしょうか。

山形 両親が一生懸命に働く姿を間近で見て育ちましたので、自然な流れで家業を継ぐ決意を固めていました。入社後まもない1987年に法人化を迎え、その後先代である父から経営を引き継いだあとは、伝統を守るだけでなく、今の時代に合った改革が必要だと考えて向き合ってきました。ちなみに、商品パッケージに描かれているおかっぱ頭の女の子は、私の娘が生まれた当時の面影をモチーフにしているんですよ。

トレードマークのキャラクターは、社長のお嬢さんがモチーフ。

―今回ご紹介する「仙台麸スライス」について伺います。どのような思いで誕生したのですか?

山形 本来の油麩は、1本が25〜26cmほどの長さがあるため、ご家庭でカットする手間がかかるうえに、油で揚げているため酸化しやすく、賞味期限が短いというハードルがありました。「もっと手軽に、日常的に使ってほしい」という願いから、使い勝手の良い14mm幅へのカットを考案したのです。また180日という長期保存が可能で、ストックしておけば、あと一品が欲しいときの「お助け食材」として活躍します。伝統食材を現代のライフスタイルに適応させるための、優しさから生まれた商品なのです。

外は香ばしく、中はだしを吸い込みやすい。
口に運んだ瞬間、どこか懐かしい温かさに包まれる。

―品質の安定化についても、かなり独自の取り組みをされていますね。一般的なお麩づくりの機械は使われていないと伺いました。

山形 はい。実は、工場内にお麩屋さん専用の既製品の機械は一台もないのです。私たちの目指す「どこで買っても、いつ食べても変わらないおいしさ」を実現するためには、量産と安定した品質の両立が欠かせません。そのため、既存の枠にとらわれず、菓子メーカーやヨーロッパの異業種の機械を独自にカスタマイズして導入しています。特に、製造の心臓部である揚げ工程を担う「フライヤー」は、長年の経験に基づく職人の勘と、科学的な検証データを組み合わせてゼロから設計した、世界に一つだけのオリジナル機なのです。この独自のテクノロジーを駆使することで、おだしをたっぷりと吸い込みながらも、外側はサクッと香ばしい、理想的なお麩を安定してお届けできるようになりました。

異業種の技術を応用し、ゼロから設計した特注フライヤー。

―おすすめの食べ方や、意外な楽しみ方はありますか?

山形 定番の煮物や汁物では、14mmという厚みが絶妙な食感を生み出します。一口噛めば、ジュワッと溢れる旨みを楽しめるでしょう。また、和食の枠を超えて、フランスパンの代わりに使ってみるのもおすすめです。具材を載せてカナッペにすれば、ワインにも合うおしゃれな一皿に早変わりします。お麩はパンよりも食感が軽いため、何枚でも食べられてしまうのが魅力ですね。「今日は和食、明日は洋風に」と、一袋で料理の幅が広がる楽しさをぜひ体験していただきたいです。

和食の枠を超え、洋風アレンジも自由自在だ。
フランスパンの代わりにも。

―健康意識の高い方や、海外の方からも注目されているそうですね。

山形 はい。おかげさまで、厳格な「ハラル認証」や「ビーガン認証」を取得しており、宗教や思想を問わず、多様な食習慣を持つ方々に選ばれています。添加物を気にせず、健康的な食生活を大切にする方々からも「安心して使える」と厚い信頼を寄せていただいているのです。宮城県からも優良県産品として推奨されており、名実ともに地域を代表する逸品として認められました。日本の伝統食材である「仙台麸」が、世界基準の安心品質として認められることは、私たちにとっても大きな誇りなのです。

―続いて、かりんとう「仙台ふくちゃん《仙台味噌味》」について教えてください。

山形 この商品は、東日本大震災の際にボランティアとしてこの地を訪れた、元宮内庁大膳課主厨長・高橋 恒雄シェフとの運命的な出会いから始まりました。被災した地域の復興を願うなか、私たちの工場の看板を目にしたシェフが興味を持ち、仙台麸のポテンシャルを高く評価してくださったのです。                                    シェフ自ら「これをかりんとうにしたらおもしろいんじゃないの?」と斬新なアイデアを授けてくださったことがきっかけとなり、新しい挑戦が始まりました。被災地への深い思いと、食の第一線で活躍するプロの感性が重なり合って生まれた、まさに奇跡のコラボレーションとも言える商品です。お麩菓子そのものの軽やかな質感を活かしているため、従来の小麦粉ベースのかりんとうにはない新感覚の「お麩菓子」に仕上がっています。

この大きな看板がきっかけで始まった、新しい挑戦。

小麦粉ベースのかりんとうとは違う、お麩ならではのサクサク感。

―地元の「仙台味噌」を使用し、こだわっている点も、お子様のいるご家庭には嬉しいポイントですね。

山形 はい。コクのある深い味わいに仕上げるため、厳選された地元の仙台味噌を贅沢に使用しています。保存料や着色料を使わないので、お子様の「安心なおやつ」として最適なのです。お麩特有のサクサクとした軽やかな食感に、味噌の甘辛さが重なり、一度食べるとクセになる後を引くおいしさですよ。家事の合間のほっと一息つく時間に、罪悪感なく楽しめる「自分へのご褒美」として、また大切な方へのちょっとした手みやげにも大変喜ばれています。

地元の仙台味噌が醸し出す、深く優しい甘辛さ。

―最後に、今後の展望をお聞かせください。

山形 伝統の「仙台麸」を世界中の方々に知っていただくため、シンガポールをはじめとする海外の展示会へも積極的に進出しています。現地では、東南アジアの麺料理「ラクサ」にお麩を合わせる食べ方が大絶賛されるなど、国境を越えた新しい楽しみ方の手応えを感じています。                                        また、次世代の子どもたちがもっとお麩に親しめるよう、給食現場の声を取り入れたミニサイズの商品展開も始めました。110年以上続く老舗の誇りを胸に、古いものを大切にしながら、世界中を笑顔にするための挑戦をこれからも続けていきたいと考えています。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「仙台麸スライス14㎜ 40g」
価格:¥302(税込)
店名:e−麸ショップ
電話:0225-68-2066(9:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sendaifu.raku-uru.jp/item-detail/1180772
オンラインショップ:https://sendaifu.raku-uru.jp/

「仙台ふくちゃん《仙台味噌味》」
価格:¥500(税込)
店名:e−麸ショップ
電話:0225-68-2066(9:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sendaifu.raku-uru.jp/item-detail/1180768
オンラインショップ:https://sendaifu.raku-uru.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

山形英之(株式会社山形屋商店 代表取締役)
1960年代生まれ、宮城県出身。1909年(明治42年)創業の山形屋商店に入社後、法人化を推進し、2011年に代表取締役社長に就任。伝統食材である「油麩」を「仙台麸」としてブランド化。独自の製造機械の開発やハラル・ビーガン認証の取得、海外市場の開拓など、伝統を現代に合わせた形へ進化させ続けている。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/山形屋商店>

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