
より手軽に、おいしく!焼いてから漬ける新潟・郷土の味「匠の焼漬 さけ」と、便利な「さけ焼漬ほぐし」
2026/02/24
炊きたての白いご飯に、しっとりと味が染みた焼き鮭をひと切れ。それだけで、いつもの食卓がパッと華やぎ、心まで満たされるような幸せな時間が始まります。今回、編集長のアッキーが注目したのは、新潟独自の郷土料理である焼漬「匠の焼漬 さけ」と「さけ焼漬ほぐし」です。焼いてから秘伝の醤油ベースのタレに漬け込むという、保存性を高めながらおいしく食べたいという先人たちの知恵が詰まった驚きの製法が生み出すのは、自宅では決して真似できない職人の味。
その背景には、130年続く伝統を守りながらも、今の暮らしに馴染む形へアップデートし、新潟の豊かな食文化を未来へつなごうとする若きリーダーの情熱がありました。取材スタッフが、新潟県新潟市に本社を構える、株式会社小川屋 代表取締役の小畑宏樹氏にお話を伺いました。

株式会社小川屋 代表取締役の小畑宏樹氏
―まずは、御社の歩みについて教えてください。
小畑 新潟はかつて日本で一番人口が多い時期もあったほど、人や物、お金が集まる活気ある港町でした。そんな新潟で1893年(明治26年)、初代の小川駒吉が「新潟にあるおいしいものを、孫の代まで残していきたい」という強い思いから商いを始めたのが小川屋の原点です。もともとは野菜の漬物やイチジクの甘露煮など、農産物の加工からスタートしたのですが、やがて、この土地の食文化を象徴する鮭を使った魚介加工品へと広がっていきました。130年以上の歴史を重ねてきましたが、時代の変化とともに後継者不在という危機に直面したこともあります。しかし「新潟の宝を絶やしてはいけない」という思いから、2016年にNSGグループが事業を継承し、伝統の技を未来へつなぐ新たな挑戦が始まりました。

昭和初期の新潟古町の様子。写真右手前が小川屋。



創業以来、新潟の食文化を支え続けてきた。
―社長ご自身も新潟のご出身ですね。どのような経緯で老舗の舵取りを担うことになったのでしょうか。
小畑 私は新潟で生まれ育ちました。大学進学で一度は東京へ出ましたが、就職活動をする中で「自分の生まれ育った土地で仕事がしたい」という郷土愛から、新潟に事業拠点を置くNSGグループへの就職を決めました。入社後は、幹部候補としてさまざまな事業に携わりましたが、特に大きかったのは甘酒専門店「古町糀(ふるまちこうじ)製造所」での経験です。そこで食品物販のいろはを学び、2021年からは代表としてデザインやマーケティングの重要性を肌で感じてきました。現在は小川屋の代表も兼務していますが、私自身も「自分で魚を焼く手間」を負担に感じる30代の共働き世代。だからこそ、伝統の味を守るだけでなく、今のライフスタイルに馴染む新しい老舗の形を模索していきたいと考えています。
―メイン商品である「匠の焼漬 さけ」ですが、一般的な「漬け魚」とは製法が全く違うそうですね。
小畑 そうなんです。通常、西京焼きなどの漬け魚はタレに漬けた生魚を焼きますが、新潟の郷土料理である「焼漬(やきづけ)」はその逆。一度魚を白焼きにしてから、熱々のうちにタレに漬け込むんです。これは保存技術が未発達だった時代、厳しい冬を乗り越えるための先人の知恵として生まれました。焼いてから漬けることで、身の芯までじっくりと醤油ベースの味が染み込み、時間が経ってもパサつかずにしっとりとした食感が保たれます。冷蔵庫にこれさえあれば、袋を開けるだけで料亭のようなメインディッシュが完成する。まさに、忙しい現代人たちの心強い救世主になれる商品だと思っています。130年以上、新潟の人々に選ばれ続けてきた歴史の重みが、この一袋に凝縮されています。

一般的な漬け魚とは逆の「焼いてから漬ける」製法。
魚の芯まで味が染み込み、箸を入れるとしっとりほぐれる。
―「焼いてから漬ける」工程のほかに、おいしさを引き出すための特別なこだわりはありますか?
小畑 最も大切にしているのは、秘伝のタレを作る時に「酒を煮切る」工程です。大きな鍋で酒を加熱してアルコール分を飛ばすのですが、これは和食の料亭などが手間を惜しまず行う正統な技法。大量生産の効率を考えれば、原料をただ混ぜるのが一番簡単ですが、私たちはあえて職人の手仕事による酒を煮切る作業を入れています。アルコールを飛ばすことで、酒本来の芳醇な旨味と深いコクだけがタレに残り、鮭のおいしさを最大限に引き出してくれるのです。焼き上げた直後の熱々な状態でこのタレに潜らせることで、身がギュッと引き締まり、旨味が閉じ込められる。化学調味料に頼らず、素材と発酵の力、職人のプライドが宿る一手間で、心から安心できる奥行きのある味わいを作り上げています。



手間を惜しまず「煮切り」を行ったタレが、鮭の旨味を引き立てる。
―調理不要でそのままいただけるのは嬉しいですね。実際に購入されたお客様からはどのような反響がありますか?
小畑 「そのままお皿にあけるだけで贅沢な食卓になる」と喜んでいただいています。冷めてもおいしいのでお弁当の主役にも最適ですし、少し温めると香りが一層引き立ち、仕事終わりの自分へのご褒美にもぴったりですよ。特に印象的なのは、「魚嫌いだった子どもが、この焼漬だけは奪い合うように食べる」というお母さんたちからの驚きと喜びの声ですね。息子さんが「またあのお魚買ってね」と言ってくれるというエピソードを伺うと、本当に励みになります。親から子、そして孫へと三代にわたって贈りものに選んでくださるリピーターの方も多く、新潟県民の皆様からの絶大な信頼を感じています。


箸ですっと切れる柔らかさと、食欲をそそるタレの香り。
親子三代で愛される味は、大切な人への贈り物としても選ばれている。
―もう一つの注目商品「さけ焼漬ほぐし」は、瓶詰めで非常に使い勝手が良さそうです。誕生のきっかけを教えてください。
小畑 元々小川屋の焼漬は、リニューアルの際に賞味期間を捨て、余計な加熱殺菌を行わず、ふっくらしっとりとした食感をとったんです。そもそも保存食なので、しっかり加熱殺菌をして、保存料などを入れれば常温でも流通できるのですが、それではおいしくない。
流通のハードルは上がりましたが、逆にそれがお客様には響いたんです。
そんな中「焼漬は大好きだけれど、冷蔵品だと持ち運びの際に温度を気にしなければならなかったり、贈られた側もすぐに冷蔵庫へ入れなければならなかったりと、お客さまにとってのハードルがある」というお声をいただいたことがきっかけでした。小川屋はもともと魚屋なので、商品のほとんどが冷凍か冷蔵ですが、もっと気兼ねなく、日常のさまざまなシーンで手に取っていただくためには、常温で保存できる形が必要だと強く感じました。そこで看板商品である「匠の焼漬 さけ」の味をそのままに、より手軽に楽しんでいただけるよう瓶詰めへの挑戦を始めました。ただのフレークではなく、焼漬ならではの贅沢感を閉じ込めるのは高いハードルでしたが、試行錯誤の末に常温でもおいしさが変わらない逸品が完成しました。また、今のキッチンに美しく馴染むよう、モダンでスタイリッシュなデザインに刷新したのも、私がこだわったポイントの一つです。


手作業で丁寧にほぐされた身は、噛むほどに凝縮された旨味が溢れ出す。
―瓶詰めならではのこだわりや、おすすめの楽しみ方はありますか?
小畑 切り身の焼漬と同様の工程で一つひとつ丁寧に焼き上げ、熟練のスタッフが手作業で骨を丁寧に取り除いています。この手間をかけることで、絶妙なほぐし加減が生まれ、ご飯の一粒一粒にしっかりとタレが絡むんです。熱々の白ご飯に乗せるのはもちろんですが、私のおすすめはお茶漬けですね。出汁をかけるとタレの旨味が溶け出し、至福の締めの一杯になります。食卓に出したままでも絵になる佇まいなので、日常のふとした瞬間を彩る名脇役になってくれるはず。パスタのトッピングなど、和食の枠を超えてアレンジ自在に楽しめる万能性も魅力です。最近では、新潟駅の最新おみやげスポットでも「新しい新潟の定番」としてご好評をいただいています。

お茶漬けやパスタなど、さまざまなアレンジが楽しめる。
―最後に、これからの展望についてお聞かせください。
小畑 私たちの理念は「新潟の味を未来に伝える」というフレーズに集約されています。これは創業時からの願いですが、その形は時代に合わせて変わり続けるべきだと考えています。今の時代に合わせて商品をブラッシュアップし、次の世代に引き継いでいくことが老舗の役目。今後は国内だけでなく、日本食への関心が高まっている海外市場も視野に入れています。新潟の郷土料理を「世界の焼漬」にアップデートしていきたいですね。時代とともに形を変えながらも、創業者が大切にした「大切な人に食べさせたい味」という原点を守り抜き、これからも毎日の食卓にちょっとした彩りと幸せをお届けできるよう、挑戦を続けていきます。
―素晴らしいお話をありがとうございました!

「匠の焼漬 さけ(3切)」
価格:¥972(税込)
店名:新潟小川屋
電話:025-276-1311(10:00~17:00 土曜日曜・祝日を除く)
定休日:日曜・祝日、年末年始、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.niigata-ogawaya.co.jp/c/162025/11021
オンラインショップ:https://www.niigata-ogawaya.co.jp/

「さけ焼漬ほぐし(150g/瓶)」
価格:¥1,296(税込)
店名:株式会社小川屋
電話:025-276-1311(10:00~17:00 土曜日曜・祝日を除く)
定休日:日曜・祝日、年末年始、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.niigata-ogawaya.co.jp/c/category/gohannootomo/12109
オンラインショップ:https://www.niigata-ogawaya.co.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
小畑宏樹(株式会社小川屋 代表取締役)
1994年新潟県生まれ。東京大学を卒業後、2017年に株式会社NSGホールディングス入社。子会社出向などを経て、2021年より株式会社古町糀製造所の代表取締役に就任。2025年4月より株式会社小川屋の取締役に着任。同年12月より代表取締役に就任。「新潟のうまいを未来へ」を掲げ、伝統の味を現代の感性でリブランディングすることに注力している。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/小川屋>




























