
本みりんひとさじで加わる照りとコク!いつもの煮物が料亭の味に。200年の伝統の製法とこだわりの極上米で醸造の「玉泉堂 純米本味醂 三年熟成」
2026/02/13
今回、編集長のアッキーが注目したのは、みりんの概念を覆す豊かな旨みとコクが特徴の「玉泉堂 純米本味醂 三年熟成 500ml」です。蓋を開けた瞬間に広がる芳醇な香りと、3年の月日が育んだ宝石のような琥珀色。口に含めば、岐阜県産の高級もち米「たかやまもち」と最高級酒米「山田錦」由来のまろやかで奥深い旨みが、料理全体の輪郭を優しく、かつ鮮やかに引き立ててくれます。和食の基本である「引き算の美学」を追求し、余計な添加物を一切使わず、米・米麹・米焼酎のみで醸されるその一滴には、まさに純米の誇りが宿っています。
その背景には、200年以上の歴史を誇る酒蔵が「職人の技を守りたい」という一心で挑んだ、一切の妥協を排したものづくりの物語がありました。取材スタッフが、岐阜県に本社を構える、玉泉堂酒造株式会社の代表取締役社長、山田敦氏にお話を伺いました。

玉泉堂酒造株式会社 代表取締役社長 山田 敦氏
―1806年の創業から200年余り。名水の地として知られる岐阜・養老で歩んできた、御社の歴史について教えてください。
山田 私たちの蔵は、江戸末期の1806年(文化3年)に、この岐阜県養老の地で産声を上げました。創業当時はお酒よりも先にみりん造りから始まっていた形跡もあり、みりん造りは非常に歴史の深い事業なんですよ。そこから酒造りへと発展し、200年以上にわたってこの地で営みを続けてきました。
養老といえば、老いた親を想う孝行息子の話が有名な「養老の滝」がありますが、私たちはそのすぐ近く、名水百選にも選ばれた超軟水の伏流水に恵まれた環境でお酒を醸しています。この清らかな水は、私たちの「引き算の美学」を体現する酒造りには欠かせない宝物です。敷地内には、登録有形文化財にも指定されている創業当時(1806年)の風情を残す母屋があり、今もなお私たちの歴史と誇りの象徴として大切に守り続けているんですよ。

登録有形文化財にも指定された母屋は、200年を超える歴史と誇りの象徴だ。

養老の瀧の清らかな水が酒造りを支えている。
―社長ご自身は一度外の世界を経験してから蔵に戻られたそうですね。その歩みが現在の経営にどう活きているのでしょうか。
山田 私は大学を卒業した後、修業として関東の酒卸問屋でお世話になりました。当時はバブルの末期で、安いお酒が大量に消費されていた時代でしたが、問屋でリテールサポート(小売店への販売促進や売り場作りの支援)に携わり、あらゆる商品を客観的に扱う経験をしたことで、消費者の皆さまが真に何を求めているのかという「市場の感覚」を養うことができました。
1983年に蔵に戻ってからは、いずれ「作れば売れる時代」は終わると確信し、高品質なものづくりへの転換を急ぎました。1988年に本格始動した「醴泉(れいせん)」シリーズは、まさにその思いを形にしたものです。伝統を守ることはもちろんですが、外の世界で学んだ「お客さま視点」があったからこそ、現代のニーズに合わせた「高付加価値化」という挑戦に踏み切ることができたのだと考えています。
―今回ご紹介する「玉泉堂 純米本味醂 三年熟成」ですが、この商品が誕生した背景には、職人さんへの深い思いがあったと伺いました。
山田 そうなんです。かつての酒造りは、雪に閉ざされ農作業ができない冬場に、農家の方々が季節労働として働きに来られるのが一般的でした。しかし、より高度で安定した酒造りを目指すには、職人を一年を通して雇い、常に技術を磨き続けてもらうことが不可欠だと考えました。そこで、酒造りを行わない春から夏にかけての仕事を作るために、本格的なみりん造りの再開を決意したのです。
目指したのは、江戸時代から伝わる伝統的な製法を、現代の技術で最高峰へと高めることでした。ただ、昔ながらの製法そのままでは現代の洗練された料理には少し重すぎるため、私たちはもち米を通常よりもさらに5%ほど多く磨くという贅沢な手法を選びました。職人の技を守り、理想の味を追求することを最優先した結果、この一本が誕生したのです。

蓋を開けた瞬間に広がる芳醇な香り。
三年の月日が、宝石のような琥珀色を育んだ。
―原材料から製法に至るまで、一般的なみりんとは一線を画す圧倒的なこだわりについて詳しくお聞かせください。
山田 本来のみりんは、蒸したもち米、米麹、そして焼酎の三つの材料だけで仕込まれます。私たちのこだわりは、その素材一つひとつの「質」と、そこにかける「時間」にあります。まず主役となるのはお米です。酒造好適米の王者である兵庫県産の「山田錦」を、麹米だけでなく焼酎の原料にまで惜しみなく使用しています。焼酎は、自ら蒸留して造り上げているのです。もち米には地元・岐阜県産のブランド米「たかやまもち」を100%使い、これらを自社内の精米所で、職人がお米の表情を見極めながら丁寧に磨き上げています。
こうして、原料のすべてが「純米」由来という、酒蔵だからこそ到達できる贅沢な仕込みが実現します。一切の添加物を使わずに仕込んだ後は、蔵の中で三年間、静かにじっくりと熟成させます。時間の経過とともに、アルコールの角が取れてまろやかさが増し、宝石のような琥珀色の輝きと、とろけるような深いコクが醸し出されていくのです。この歳月こそが、煮物の味を劇的に変える、奥深い旨みの正体なんですよ。




原料のすべてが「純米」由来。
最高級酒米「山田錦」を、贅沢に使用している。
―三年熟成ならではの深い味わいを、家庭で最大限に楽しむためのおすすめの使い方を教えてください。
山田 まず驚かれるのは、煮物や照り焼きを作った時の「照り」と「コク」の深さですね。このみりんは旨みが非常に濃厚ですので、いつもの使用量を少し控えていただくだけで、ピタリと味が決まります。肉じゃが、すき焼き、鶏の照り焼きなどは、特によく合いますね。素材本来の味を消すことなく、輪郭を優しく引き立ててくれる名脇役になってくれます。
一度使っていただくと「もう元の調味料には戻れない」というリピーターの方が非常に多く、特に食の質を大切にされる女性の皆さまに長く支えられています。コロナ禍でおうちごはんの機会が増えた際も、日々の食卓をワンランク上の料亭の味に変えてくれるアイテムとして、多くの方に選んでいただけたのは大きな喜びでした。

食欲をそそる美しい照りと深みのあるコクを生み出す。
―これからの玉泉堂酒造が描く、未来へのビジョンや新たな挑戦についてお聞かせいただけますか。
山田 私たちは、世界に誇る日本の和食文化を、調味料の面からさらに磨き上げていきたいと考えています。その一環として、実は「20年熟成」という、さらに気の遠くなるような時間をかけた熟成もすでに始めています。歳月を重ねるほどに角が取れ、まるでバルサミコ酢のような奥深い世界が広がるはずです。また、最近ではIT業界で経験を積んだ息子が戻ってきまして、ECサイトの刷新など新たな情報発信も加速しています。これまで地域限定だった私たちの味が、ネットを通じて全国、そして世界へと届く準備が整いつつあります。200年の伝統を誇りとしつつも、次の100年を見据えて、本物の純米本みりんの価値を伝え続けていくことが私たちの使命だと確信しています。
―素晴らしいお話をありがとうございました!

「玉泉堂 純米本味醂 三年熟成 500ml」
価格:¥1,100(税込)
店名:玉泉堂酒造株式会社
電話:0584-32-1155(08:00~11:30 13:00~16:30 土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.gyokusendo.jp/product/23
オンラインショップ:https://www.gyokusendo.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
山田 敦(玉泉堂酒造株式会社 代表取締役社長)
1960年生まれ。1983年玉泉堂酒造株式会社に入社し、酒類問屋での修業を経て、東京を中心に営業活動を行う。いち早くプレミアム日本酒市場に着目し、1988年より「醴泉」シリーズを展開する。1996年に同社代表取締役社長に就任。1994年より「フロンティア東条21」という酒米にこだわる酒蔵団体を立ち上げ、テロワールと酒蔵が協力して日本酒のさらなる付加価値化を目指す活動も行っている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/玉泉堂酒造>




























