
小豆島の老舗が小麦の中心30%を磨き抜いて作った雑味なし、のど越し最高の贅沢手延素麺「大吟穣貴珀」
2026/02/12
今回、編集長のアッキーが注目したのは、小豆島の職人が生んだ特別な手延素麺「大吟穣 貴珀」と「香りつゆ」の詰合せです。一般的な素麺とは一線を画すその理由は、日本酒の大吟醸のように小麦を「磨く」という驚きの発想と、原料への徹底したこだわりにあります。伝統的な手延べ製法を守りながら、現代の技術で極限まで雑味を取り除く。そのあくなき探求心の結晶が、この素麺には詰まっています。
取材スタッフが、香川県小豆島に本社を構える株式会社甚助 代表取締役会長の佐伯有一氏にお話を伺いました。
―まずは、御社の歩みからお聞かせください。創業当初から麺づくりをされていたのでしょうか?
佐伯 創業は1921年(大正10年)ですので、100年以上の歴史があります。そもそも小豆島は、雨が少なく乾燥した気候が天日干しに適していたため、400年ほど前から手延べ素麺の文化が根付いていました。
現在では作り手も60軒ほどにまで減ってしまいましたが、創業当時は400軒近い農家があり、農閑期の副業として島全体で盛んに素麺作りが行われていた時代だったのです。
そうした背景もあり、もともと甚助は、自ら麺を作るのではなく、数多くの農家に原料の小麦を卸す「問屋業」から始まりました。
その後、私の父の代から素麺をギフト商品として百貨店で展開し始めたところ、それが高く評価されて事業が拡大しました。現在も全国の百貨店を中心にお取り扱いいただいています。私は3代目で、現在は4代目である息子が社長を務めています。


大正10年の創業以来、小豆島の風土と共に歩んできた甚助。
400年続く手延べの伝統は、今も変わらずこの地で受け継がれている。
―社長ご自身も、長年麺づくりに向き合ってこられたのですね。職人として大切にされている信念はありますか?
佐伯 麺づくりにおいて、私は「味を決めるのは原料が8割」だと考えています。素麺の材料は、小麦と塩と水だけ。非常にシンプルだからこそ、ごまかしがききません。いくら手間暇をかけて作っても、原料がよくなければ、理想の味にはたどり着けないんです。
まずは自分たちが作りたい味、香り、食感のイメージを持ち、それに最適な原料を厳選することが何より重要ですね。例えば、北海道産の国産小麦やオーストラリア産の小麦など、それぞれの特徴を見極めて使い分けています。良い原料を選び、それをどう配合すれば理想に近づけるかを常に考えながら作っています。現在は、製造の現場はほとんど4代目の息子に任せていますが、技術も情熱もしっかり受け継いでくれています。
―新しい挑戦の一つが、今回ご紹介する「手延素麺『大吟穣 貴珀』」ですね。開発のきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
佐伯 20年、30年ほど前になりますが、「日本酒の大吟醸のように、小麦も中心部だけを使ったら、素麺も雑味のない純粋な味ができるのではないか」と考えたのが始まりです。
当時、懇意にしていた製粉会社の社長さんと、よくおでん屋で酒を飲みながら語り合っていたんですよ(笑)。「こんな小麦はできないか」「もっと雑味のない、クリアな味を作りたい」と無理難題を投げかけると、彼も職人肌なもので「面白そうだ、やってみよう」と応えてくれまして。
小麦の粒を中心から外側に向かって細かく分類し、本当に「おいしい」部分だけを抜き出して配合する。そんな途方もない試行錯誤を繰り返してくれた彼のおかげで、この「大吟穣」という商品が生まれました。この商品名は私たちの登録商標であり、他にはない唯一無二の麺だと自負しています。

小麦の中心部だけを贅沢に使用した「大吟穣 貴珀」。
その白さと輝きは、まさに磨き抜かれた証。
―一般的な素麺と比べて、どのような違いがあるのでしょうか?
佐伯 通常の素麺は、小麦の中心部約60%を使用して作られます。それでも十分においしいのですが、「大吟穣 貴珀」では、さらに磨きをかけ、中心部のわずか30%のみを贅沢に使用しています。
お米と同じで、外側に近い部分にはどうしても雑味や香り、色が残ります。それを削ぎ落とし、中心の芯の部分だけを使うことで、雑味が一切なく、透き通るような小麦の甘みが生まれるんです。食べた瞬間の舌触りも、まったく違いますよ。まるで絹のように滑らかで、喉ごしがいい。細くてもコシがあり、小麦本来の純粋な旨みを感じていただけると思います。



現代の精製技術で原料を磨き上げ、伝統の手延べ技法で麺に仕上げる。
新旧の技術が融合した「ハイブリッド」な製法こそが、絹のような滑らかさの秘密。
―作り手としておすすめする、一番おいしい食べ方を教えてください。
佐伯 やはり、茹でたての瞬間を逃さずに食べていただきたいですね。たっぷりの沸騰したお湯で茹で、冷水でキリッと締める。その直後が、麺が最も輝いている瞬間です。まずは薬味もつけず、セットのおいしいつゆだけで、麺そのものの味を味わってみてください。今回のセットには「胡麻つゆ」と「柚子つゆ」が入っています。胡麻の風味豊かなコクや、柚子のさっぱりとした香りは、雑味のない「大吟穣」と相性抜群です。寒い季節には、温かいお出汁で「にゅうめん」として楽しんでいただくのもおすすめですよ。


その日の気分に合わせて選べる「胡麻つゆ」と「柚子つゆ」。
夏は冷たく締めて喉ごしを、
冬は温かい出汁で「にゅうめん」として優しさを味わう。
―長年、百貨店のギフトとして愛され続けている理由も、その品質への信頼にあるのですね。
佐伯 そう言っていただけるとありがたいですね。大切な方への贈り物として選ばれることが多いですから、「自信を持ってお渡しできるもの」を求めていらっしゃると思います。
私たちはその思いを裏切らないよう、自分たちが「おいしい」と信じる味を、妥協せずに作り続けてきました。時代とともに食の好みは変わりますが、本物の味を求める気持ちは変わりません。お世話になった方へのご挨拶や、家族が集まる食卓で、「やっぱり甚助の素麺はおいしいね」と言っていただけることが、私たちにとって何よりの喜びであり、評価だと思っています。
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
佐伯 ものづくりに終わりはありません。伝統を守ることはもちろん大切ですが、「もっといいものが作れるんじゃないか」「今の時代ならこんな麺も面白いんじゃないか」と、常に新しいことを考えています。
気候変動で小麦の質が変わったり、人々の好みが変化したりする中で、常にベストなものを届けるためには、私たち自身も進化し続けなければなりません。これからも、食べた方が笑顔になるような、心に残る麺を作り続けていきたいですね。
―素晴らしいお話をありがとうございました!

「小豆島手延素麺『大吟穣 貴珀』・香りつゆ詰合せ」
価格:¥3,240(税込)
店名:小豆島麺匠 甚助-じんすけ-
電話:0879-62-1363(8:30~17:30 ※土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.jinsuke.shop/shop/shopdetail.html?brandcode=000000000270&search=%C2%E7%B6%E3%BE%F7&sort=
オンラインショップ:https://www.jinsuke.shop/index.html
※めんつゆの仕様は、画像と異なります。
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
佐伯有一(株式会社甚助 代表取締役会長)
1952年、香川県小豆島に生まれる。大学卒業後、大阪の陶器会社に営業職として入社。1977年に甚助へ入社。その後、1991年に代表取締役社長に就任、2020年に代表取締役会長へ就任。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/甚助>




























