
世界最多の金賞受賞!伊勢で創業450年の餅屋が生んだクラフトビール「ペールエール」と「WEST COAST PILSNER」
2026/01/29
今回、編集長のアッキーが注目したのは、クラフトビール「ペールエール」と「WEST COAST PILSNER」です。グラスに注ぐと広がる華やかなホップの香りと、数々の審査員を唸らせてきたクリアで奥深い味わいは、まさに「世界品質」の体験。その背景には、伊勢志摩で450年続く老舗餅屋の21代目当主による「微生物への愛」と、伝統にあぐらをかかない革新的な挑戦の物語がありました。取材スタッフが、三重県に本社を構える有限会社二軒茶屋餅角屋本店 代表取締役社長の鈴木成宗氏にお話を伺いました。

有限会社二軒茶屋餅角屋本店 代表取締役社長の鈴木成宗氏
―まずは、御社のこれまでの歩みについてお聞かせください。
鈴木 創業は1575年(天正3年)です。昔は船で伊勢神宮へ参拝するルートがありました。実家がある場所はもともとその船着き場で、そこで参拝客の方へ向けた茶店を始めたのが始まりです。そこでお茶請けとして出していたきな粉餅が名物となり、21代にわたって商売を続けてきました。現在も、そのお餅を作り続けています。

創業は1575年(天正3年)。
お伊勢参りの旅人を癒やしてきたきな粉餅が、世界へ羽ばたくクラフトビールの原点。
―450年以上続く老舗のお餅屋さんが、なぜビール造りを始められたのでしょうか。
鈴木 私は子どものころから生き物や微生物が大好きで、ヘビやカエルなど目につく生き物はすべて飼っていたほどでした。大学でも微生物の研究に没頭していたのですが、実家に戻って家業の餅作りを手伝う中で、生餅は翌日までしか賞味期限がないため、商売ができる範囲が狭いことにもどかしさを感じていました。そんなとき、もっと広い世界とつながれる仕事がしたい、そして大好きな微生物(酵母)と一生向き合える仕事がしたいと思い、1997年に「伊勢角屋麦酒」というブランドを立ち上げ、ビール造りをスタートさせました。
―「世界への挑戦」と「微生物への愛」が原点だったのですね。今回ご紹介する「ペールエール」は、ブランド立ち上げ当初から造られているそうですね。
鈴木 はい。1997年にブランドを立ち上げて初めて作ったのが、このペールエールでした。最初から「伊勢の土産物」で終わらせるつもりはなく、世界で通用する本物を目指して開発しました。おかげさまで2003年に国際大会で初の金賞を受賞しました。以来、私たちの名前を世界に広めてくれるパスポートのような存在になっています。ビール界のオスカーと呼ばれる「INTERNATIONAL BREWING AWARDS(IBA)」で4回連続金賞を受賞しているのですが、そのうちの3回はこのペールエールでいただいています。

「伊勢ぺ」の愛称で親しまれる王道のペールエール。
3種のホップが織りなす香りと苦味のバランスは、まさに芸術品。
―まさに世界が認めた味ですね。長く愛される中で、味わいやこだわりも変化しているのでしょうか。
鈴木 実は、レシピはずっと同じではなく、時代や味覚の変化に合わせて少しずつ変えています。ホップも農作物なので品種改良されますし、クラフトビールの世界的なトレンドも変わります。ですから、常に微調整を繰り返し、「2025年のペールエール」としてその時代の最高の形を提供できるようにしています。もちろん、変えるだけではありません。現在は3種類のホップを使用して、爽やかな香りと軽やかな苦味、そして口当たりの滑らかさを精緻に設計しています。常にその時代の「最高」を追求し続けることこそが、私たちの変わらぬこだわりなのです。

「今の時代に一番おいしい」を表現。
3種のホップが織りなす香りと苦味のバランスが特徴。
―常に進化しているのですね。ファンの方からはどのような反響がありますか。また、おすすめの楽しみ方はありますか。
鈴木 昔からのファンの方には、「伊勢角屋麦酒のペールエール」を文字って親しみを込め、「伊勢ぺ」と呼んでいただいています。いろいろなビールを飲んだ後に、「最後は伊勢ぺに帰る」と言って、締めのビールとして楽しんでくださる方が多いですね。味わいとしてはクラフトビールのど真ん中ですので、初めての方にもおすすめですし、缶であれば常温保存もできるので、自宅で気軽に楽しんでいただけると思います。
―「伊勢ぺに帰る」というのは素敵な言葉ですね。地元・伊勢の方々にも愛されていることが伝わります。
鈴木 ありがたいことに、「伊勢に来たらこれを飲まないと帰れない」と言ってくださる方もいらっしゃいます。国際大会での実績も含め、自信を持ってお届けできる商品です。
―続いて、もう一つのご紹介商品「WEST COAST PILSNER」についても教えてください。こちらはどのような経緯で誕生したのでしょうか。
鈴木 こちらは、ペールエールよりもさらに今の時代に合わせて開発した商品です。「苦いのが苦手」「初めてクラフトビールを飲む」という方にも、抵抗なく楽しんでいただきたいという思いから生まれました。より現代的な、新しい定番と言えるかもしれません。

香りの良い炭酸水のような軽やかさが特徴の「WEST COAST PILSNER」。
―どのような味わいの特徴があるのでしょうか。
鈴木 ピルスナーという名前の通り下面発酵(ラガー酵母)で作っているので、エールビールよりもボディ(味の厚み)が軽く、すっきりとしています。あえてボディを軽くきれいに仕上げることで、ホップの華やかな香りをより一層引き立たせているのです。例えるなら「香りのいい炭酸水」のような感覚で、ゴクゴク飲めるほどです。これまでのクラフトビールに馴染みがなかった方でも抵抗なく飲んでいただけますし、お風呂上がりや、天気のいい日のランチタイムなど、気分をリフレッシュしたいときに最適だと思います。
―軽やかで香り高いというのは、女性にも嬉しいですね。品質についてもISEKADOブランドならではのこだわりがあるのでしょうか。
鈴木 もちろんです。私たちは日本で一番、国際大会での受賞数が多いメーカーですので、その技術力を活かしてラガースタイルでも本物の味わいを追求しています。ぜひペールエールと飲み比べて、それぞれの違いを楽しんでいただければと思います。また、定番商品以外にも、季節ごとの限定ビールも数多く作っていますので、クラフトビールの多様な面白さを感じていただければ嬉しいです。


国内メーカーとして最多の国際大会受賞数を誇る。
メダルの数々は、伊勢から世界へ挑み続けた確かな証。
―最後に、今後の展望やビジョンについてお聞かせください。
鈴木 現在、世界中から注文をいただいており生産が追いつかないため、設備投資を進めています。社内には博士号や修士号を持つスタッフが多く、日々酵母の研究をしながら、今までになかった面白いビールを世に出そうとしています。社風はまるで「ジュラシックパーク」と言われるほど個性的で、研究者からユニークな経歴の持ち主まで、多様な社員がワイワイと自由に挑戦しています。これからも科学的なアプローチと遊び心で、世界中のファンにいいものをお届けしていきたいですね。
―貴重なお話をありがとうございました。

「ペールエール(缶)」(350ml)
価格:¥396(税込)
店名:ISEKADO
電話:0596-63-6515(10:00~17:00 ※土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.biyagura.jp/c/standard/0001
オンラインショップ:https://www.biyagura.jp/

「WEST COAST PILSNER(缶)」(350ml)
価格:¥396(税込)
店名:ISEKADO
電話:0596-63-6515(10:00~17:00 ※土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.biyagura.jp/c/standard/wcp-c-1p
オンラインショップ:https://www.biyagura.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
鈴木成宗(有限会社二軒茶屋餅角屋本店 代表取締役社長)
1575年創業の老舗和菓子店「二軒茶屋餅角屋本店」21代目当主であり、クラフトビール「ISEKADO」創業者。東北大学農学部卒、三重大学で博士(学術)を取得した発酵科学者・静岡大学客員教授。国内外でビール審査員を歴任し、アジア財閥との連携で世界展開を推進。著書に『発酵野郎!』。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/二軒茶屋餅角屋本店>




























