
まるで天然のスイーツ。奈良の老舗農園が届ける完熟「あんぽ柿」
2025/11/27
今回、編集長のアッキーが注目したのは、砂糖不使用なのに糖度は驚きの50度を誇る、特別な「あんぽ柿」です。これぞ天然のスイーツ、という濃密な甘みは、柿が苦手な人でも「これならおいしく食べられる」と驚くほど。手がけるのは、奈良・吉野で明治時代から続く老舗果樹園。この一口の幸せの裏には、低賃金で営む農業の厳しい現実と、「農業の未来を変えたい」という熱い挑戦がありました。ご褒美スイーツの背景にある作り手の熱い思いについて、取材陣が、株式会社堀内果実園 代表取締役の堀内俊孝氏に伺いました。

株式会社堀内果実園 代表取締役の堀内俊孝氏
―まずは、堀内果実園の歴史について教えていただけますでしょうか。
堀内 始まりは1903年(明治36年)に、初代が奈良・吉野の山を開墾したことでした。その当時は農林業を営んでいたと聞いています。柿づくりを始めたのは3代目からで、以来、果樹園のバトンが世代を超えて受け継がれ、私で6代目になりました。


奈良・吉野の豊かな自然の中で始まった果樹園。
東京、大阪、奈良にある直営店のカフェでは、季節の果物をふんだんに使ったパフェなどが楽しめる。
―どのような思いで家業を継いだのでしょうか。
堀内 私が継いだ頃は、正直「作っても儲からない」状態でした。当時、時給換算したところ、わずか450円ほどという衝撃の金額になりました。職種別の給料ランキングを見ても、農業は一番下。「これではあかん、このままでは農業は持続できない」と強い危機感を抱いたのが原点です。
農業を持続可能な産業にし、働く人の価値を高めたい。そして、地方を豊かにしたい、その思いで2013年に法人化し、加工品の開発やカフェ運営といった「6次産業化」へ大きく舵を切りました。単にいいものを作るだけでなく、商品の背景にある物語を伝える洗練されたパッケージを開発するなど、ブランド価値を高める挑戦を始めたんです。
―その挑戦を象徴する一つが、今回ご紹介する「あんぽ柿」ですね。
堀内 あんぽ柿自体は、実は6次産業化に乗り出す以前、もう20年近く前から作っているんです。その開発当初から、絶対に譲れないこだわりが「無添加(二酸化硫黄不使用)」であることでした。一般的にあんぽ柿は、鮮やかなオレンジ色を保つために添加物(二酸化硫黄)を使うことが多いのですが、それを使うと、どうしても柿本来の風味が変化し、独特の味がしてしまうんです。私たちは、柿そのもののピュアな味わいをそのままお客様に届けたい。その一心で、無添加製法に挑みました。ただ、ごまかしが効かない分、美しい色を出すのは本当に難しく…。今でも毎年製法をブラッシュアップし続けている自信作です。

無添加にこだわり抜いた、美しい色のあんぽ柿。
表面の白い斑点は、柿の果肉糖液が表面にしみ出し乾燥した「天然の果糖」。
―糖度50度という甘さには驚きました。どのようなこだわりがあるのでしょうか。
堀内 まず、原料となる「種なし柿」は、土作りから徹底してこだわっています。そして何より贅沢なのは、そのまま食べても十分すぎるほどおいしい「完熟の柿」を、あえてあんぽ柿に使っていることです。これが、砂糖不使用であの濃密な甘さを実現できる最大の秘訣ですね。
収穫後は、それを一つ一つ手作業で丁寧に皮をむいていきます。乾燥も機械任せにはしません。添加物を使わない分、色が黒くなりやすいため、その日の天候や柿の状態を見極めながら、数日かけてじっくりと乾燥させます。自然の力と職人の手仕事だけで、あの濃密な甘さと美しい色を実現しているんですよ。
―おすすめの楽しみ方を教えてください。
堀内 まずはそのままお召し上がりいただきたいですね。砂糖は一切不使用、糖度50度の天然の甘み。この濃密な味わいを体験していただきたいです。お気に入りのコーヒーや、少し上等なお茶とも相性がいいですよ。頑張った一日の終わりに、「ご褒美スイーツ」として楽しんでいただくのがおすすめです。
―お客様からはどのような反響がありますか。
堀内 一番うれしかったのは、「柿が苦手だけど、これは食べられる」というお声ですね。これは、雑味のないピュアな甘さの証拠だと思っています。パッケージデザインも好評で、大切な方への贈り物として、有名百貨店などでも選んでいただいており、信頼の品質だと自負しています。

プレゼントでもらっても嬉しいパッケージ。
―今後の展望についてお聞かせください。
堀内 私の挑戦は、農業の持続化と「地域おこし」が大きな柱です。都市部との接点であるカフェは、今後10店舗までの拡大を計画しています。また、農園の拠点として、フルーツ狩りやスイーツ作りが体験できる施設「Land(ランド)」もオープンしました。農業を「体験」という新しい価値に変え、多くの人を地域に呼び込みたい。やはり、地域が元気がないと農業も元気になりませんから。これからも、地域と密接に関わりながら挑戦を続けていきます。
―私たちがこの「あんぽ柿」を選ぶことは、奈良の農業と地域の豊かな未来を応援する、温かい「一票」になるのかもしれないですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!

「あんぽ柿 大1個」
価格:¥518(税込)
店名:堀内果実園
電話:0747-20-8013(本社 8:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://horiuchi-fruit.shop-pro.jp/?pid=146390864
オンラインショップ:https://horiuchi-fruit.shop-pro.jp/
※直営カフェ店舗(奈良、大阪、東京)、一部百貨店でも取り扱いあり。
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
堀内俊孝(株式会社堀内果実園 代表取締役)
1972年生まれ。奈良県西吉野町(現・五條市)で農林業を営む農家の6代目。東京農業大学を卒業後、事業を継承。2013年に法人化。生産出荷のみのスタイルから6次産業化を図り、加工品開発やカフェ運営に乗り出す。2017年の奈良三条店を皮切りに、大阪、渋谷にも直営店を出店。2019年、「アグリフードEXPO輝く経営大賞」受賞。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/堀内果実園>




























