福岡・恋のくに発。「恋の担当」と老舗の熱意が生んだ「運命の赤い糸ラーメン」

2025/11/26

福岡県筑後市、通称「恋のくに」で見つけた、心ときめくお土産ラーメンを紹介します。今回、編集長のアッキーが注目したのは、目を引くピンク色の麺と、ほんのり香る梅しそ、そして「おみくじ」まで付いたユニークな一品、「運命の赤い糸ラーメン」です。その遊び心あふれる商品の背景には、老舗製麺所の実直なものづくりへの情熱と、「熱いご縁」の物語がありました。取材スタッフが、江崎製麺有限会社の代表取締役 江﨑史朗氏に伺いました。

江崎製麺有限会社 代表取締役の江﨑 史朗氏

―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。

江﨑 弊社は明治中期ごろ、米穀業としてスタートしました。その後、1929年ごろに製麺業へと転身し、1961年に江崎製麺有限会社を設立しました。当初はそうめんなどを主にしていましたが、やがて地元で長年愛されていた「福島ラーメン」の事業を継承することになります。地元筑後市の隣町で製造されていたブランド商品でその伝統を絶やしてはいけないという思いで引き継ぎました。この「福島ラーメン」こそが、現在の江崎製麺を支える主力商品になっています。発売から60年以上経った今も、広島県や山口県などのお客様から「やっぱりこの味が一番おいしいから」と、Webサイトを通じてまとめ買いしていただくこともあるんです。こうした実直なものづくりが、弊社の象徴となっていますね。

江崎製麺の礎を築いた創業期。
主力商品の「福島ラーメン」は、地域に根差し60年以上愛され続けている。

―もともと家業を継がれるご予定だったのですか?

江﨑 いえ、そこまで強く意識はしていませんでした。大学卒業後は製薬会社に入社し、営業職(MR)として働いていました。当時は自分で起業したいという思いもあったんです。ですが、父が休みの日も工場で黙々と作業をしている姿に、その背中を応援したい、家業をもっと盛り立てていきたいと考えるようになり、1998年に入社しました。

入社当時は、昔からのお得意様が少しずつ減っているという課題に直面していました。そこで、「地元の方々に愛されない商品が、よその地区の方々に認めてもらえるはずがない」という信念のもと、MR時代に培った営業経験を活かすことにしたんです。それまで手薄だった地元の筑後市や八女市の物産館、道の駅など、約50件に自ら営業し、販路を開拓していきました。

―「運命の赤い糸ラーメン」を開発することになったきっかけを教えてください。

江﨑 すべての始まりは2017年、当時、筑後市の地域おこし協力隊で「恋の担当」をされていた溝口さんという方からの突然の訪問でした。筑後市には「恋木神社」という恋愛のパワースポットがあり、「恋のくに筑後」として町おこしをしていたんです。溝口さんは恋のくにのお土産を作りたいと、ものすごい熱量で私に企画を持ちかけてこられました。最初は「どこの馬の骨かも分からない」と思いましたよ(笑)。でもその熱意に負け、「これはこちらも熱い熱量で押し返してあげないといかん」と感じ、一緒に前代未聞の商品開発をスタートさせることにしました。

溝口さんからの要望は「ピンク色の麺」でした。ただ、弊社では色を付けた麺を作った経験がなかったので、当初は、別の製麺所さんにピンク色の麺の製造を依頼しようとしたんです。ですが やはり「おいしい」に妥協はできません。そこで、未経験だった「色麺」の自社製造に挑戦することを決断しました。私たちの熱意と縁が、この商品の本当の「赤い糸」だったのかもしれませんね。

「恋のくに筑後」の象徴、恋木神社。
恋愛成就のパワースポットとして知られている。

―開発にはご苦労があったのですね。こだわりのポイントを教えてください。

江﨑 まず、目を引くピンク色は、安心・安全に配慮して植物由来の「くちなしの色素」を使っています。ただ、色だけでは「おいしそう」と思ってもらえません。そこで、恋木神社の御祭神である菅原道真公ゆかりの花が「梅」であることにちなんで、麺に「梅しそ」を練り込み、ほんのり香るようにしました。

麺は「福島ラーメン」と同じく、昔ながらの製法を守り続け、手づくりにこだわっています。「梅の花のかまぼこ」も付けて、箱を開けた瞬間の「ワクワク」を演出しました。そして最大の楽しみが、「恋愛ワンポイントアドバイスくじ」です。これは恋活イベントなどで集めた知見をもとに作ったもので、全15種類あります。

植物由来のくちなし色素で色付けしたピンク色の麺には、梅しそが練り込まれている。

麺と一緒に楽しめる、梅の花の形をしたかまぼこや、楽しい恋のアドバイス付きおみくじ。

―おみくじ付きとは、お土産にぴったりですね。

江﨑 そうなんです。実際に手に取ったお客様からは「かわいい!」というお声を多くいただきます。中には、商売をされている方が、バレンタインデーにお客様へ配るために大量購入してくださるケースもありました。

―バレンタイン、ですか?

江﨑 「甘いものが苦手な方にも贈れる」と好評なんです。この商品は、「あなたとのご縁がありますように」という、メッセージとして活用できるのがいいところだと思います。おみくじの結果で、渡した相手との会話が自然と盛り上がる仕掛けにもなっています。溝口さんいわく、この商品が受け入れられたのは、弊社に「福島ラーメン」という、昔から愛され続ける“本物の味”を作ってきた信頼の土台があったからこそだと。そう言ってもらえるのは、本当にありがたいことです。

―「運命の赤い糸ラーメン」が、御社に新しい風をもたらしたのですね。

江﨑 まさにその通りです。この商品をきっかけに、江崎製麺の新たな挑戦がスタートしました。現在は、昔ながらの製法の温かみを伝える、レトロな「パンダ」のパッケージがかわいい新商品を開発中です。ありがたいことに、この商品はすでにフランスへの輸出も始まっているんですよ。OEM(オリジナル商品)のお問い合わせもいただくようになり、さまざまなご縁がつながっていることを実感しています。弊社は従業員12名ほどの小さな会社です。だからこそ、これからもかたくなに製法とこだわりは守り続けたい。「運命の赤い糸」が繋いでくれたこのご縁を大切に、これからも新しい物語を生み出していきたいですね。

―本日は貴重なお話をありがとうございました!

「運命の赤い糸ラーメン 2食(1袋)」
価格:¥480(税込)
店名:江崎製麺有限会社
電話:0942-53-2012
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://akaiitoramen.thebase.in/items/38704870
オンラインショップ:https://akaiitoramen.thebase.in/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

江﨑 史朗(江崎製麺有限会社 代表取締役)
1965年、福岡県筑後市生まれ。地元の小中学校、柳川高校を経て、1987年に福岡大学を卒業。同年、製薬会社に入社し、営業職(MR)として勤務する。1998年3月に同社を退職し、家業である江崎製麺有限会社に入社。製造部門に携わった後、2018年より四代目代表取締役に就任。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/江崎製麺>

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