魚の旨み丸ごと「濃縮だし」、地元・愛媛の食材から生まれた「大洲くらふとコーラ ぞぶる」

2025/09/22

今回、編集長のアッキーが注目したのは、かつお、昆布、煮干しのだしとオイスターソースを詰め合わせた「濃縮だし 4本セット」と、八朔や生姜の大人な味わいが特徴のクラフトコーラ「大洲くらふとコーラぞぶる」です。 自然豊かな愛媛の地で、天然原料を丸ごとエキスにする独自の技術を駆使し、食の可能性を追求し続ける仙味エキス株式会社。その開発秘話や商品に込めた思いについて、代表取締役の筬島克裕氏に取材スタッフがお話を伺いました。

仙味エキス株式会社 代表取締役の筬島克裕氏

―まず、会社の沿革についてお聞かせください。

筬島 1976年に「有限会社四国エキス産業」として創業しました。以来、「医食同源」の思いを持って、自然の恵みを活かしたエキス調味料作りに励んでいます。創業者である父が大学時代に、魚を丸ごと自己消化分解※させてエキスにする研究に出合い、その技術の事業化に何度か挑戦しましたが、なかなかうまくいきませんでした。

それにもめげず、試行錯誤しながら研究を続けた結果、お付き合いのあった企業から「愛媛県の八幡浜で水揚げされる小魚を有効活用できないか」とお話をいただいたことが結びつき、事業化。1981年に「仙味エキス株式会社」に社名を変更しました。「仙味エキス」という社名には、「仙境の味」「味の理想郷」という思いが込められています。

※自己消化分解
魚などが水揚げされた後、自身が元々持っている酵素の働きによって、自らの体を内側から分解し始める現象のこと

「有限会社四国エキス産業」として創業。

―筬島社長ご自身は、どのような経緯で会社を継がれたのですか?

筬島 私は大学院を修了後、お菓子メーカーの不二家に入社しました。父からは「自分の人生は自分で決めろ」と言われていたので、一生お菓子作りに携わるつもりでいました。ですが入社5年目、父から急に「もどってこい」と言われたのです。ちょうど、会社から「ヨーロッパ留学にいかないか」とお話をいただいたタイミングで、準備を進めていた時期でした。どうやら、留学すればもう帰ってこないと思われたようです。急な話でしたが、そこで会社を継ぐことを決意し、仙味エキスに入社しました。

「味の理想郷」を目指して。

―では、今回ご紹介いただく商品の1つ目「濃縮だし」について、教えてください。

筬島 かつお、昆布、煮干し、オイスターのエキスを、ご家庭でも使いやすいサイズに瓶詰めにしました。もともと業務用で販売していたものを、ギフト商品として開発したのが始まりで、発売から20年以上、みなさまに愛され続けている商品です。

「かつおだし」は、かつお節の上品な香りと多様なだしの旨みが調和したオールラウンダー。少量で味が決まり、料理の色を美しく仕上げるのが特長です。

「こんぶだし」は、北海道産昆布の味が引き立つ奥行きのある味わいが特長で、「かつおだし」との併用もおすすめしています。

雑味のないクリアな甘みを引き出したのが「いりこだし」。国産のいりこ(煮干し)を使用しており、手軽に本格的な味わいが楽しめる自信作です。

「オイスターソース」は、牡蠣の濃厚な味わいをベースに、鶏・豚の旨みを重ねました。ちょい足しすると、いつもの料理がワンランク上の味わいに変わります。

どれも非常に優しく、後味に癖がないので、どんな料理にも使いやすいと好評をいただいています。また、合成添加物を一切使わず、天然の原料だけで作っていることにも大きなこだわりを持っています。 そのため、どうしても価格は安くないですが、一度使っていただければその良さを分かっていただける自信があります。 手軽に本格的なだしをとりたいという、健康志向の女性に特におすすめしたいです。 

素材のおいしさを40倍に濃縮。1食あたり小さじ1杯で。

独自の酵素分解技術によって生まれる濃厚な味わい。

―この「濃縮だし」を作る過程で使われるのが、お父様が研究されていたエキス化の技術なのでしょうか。

筬島 はい。他社ではかつお節や貝類などの煮汁を濃縮して調味料にすることが多いのですが、父の技術では、魚そのものを丸ごとエキス化することがコンセプトです。このシリーズでは「だし」として煮出すのと同時に酵素分解することで、ゆっくり煮出す方法以上に濃厚な「だし」に仕上げることができました。

酵素分解すると「ペプチド」という物質が多く生まれるのですが、実はこれこそがおいしさの秘密。このペプチドは、単純な旨みだけでなく、味のコクや深み、広がりといった、立体的で豊かなおいしさをもたらしてくれるのです。こうした技術と、素材へのこだわりによって、味に厚みのあるエキスをだし風に仕上げました。

かつお、昆布、煮干し、オイスターの4種類。料理の幅がぐっと広がる。

―もう1つの商品、「大洲くらふとコーラ ぞぶる」についても教えて下さい。

筬島 これは、若い社員たちの自由な発想から生まれた商品です。 私たちの会社がある愛媛県大洲市は、柑橘や生姜の栽培が盛んな地域です。 しかし、間引かれて捨てられる「摘果品」や、傷がついて市場に出せない果物も少なくありません。 地元の若い農業者の方々と社員が協力し、そうした未利用資源を活用できないかと考えたのが始まりでした。

「ぞぶる」とは大洲市の方言で、川のほとりで膝下あたりまで水につかってジャバジャバと遊ぶことを意味します。このコーラをきっかけに、子どもから大人まで、大洲の魅力に「ぞぶって(浸って)」ほしい。そんな思いを込めて名付けました。 これは会社のブランディングやSDGsへの貢献という側面も持つ、私たちにとって大きな挑戦となる商品です。

廃棄されるはずだった地元の食材たちが、大州オンリーワンのクラフトコーラに。

生姜、はっさく、椎茸、摘果みかんなど。地元の生産者さんが大切に育てた食材を余すこと無く使用。

―味わいやおすすめの飲み方を教えてください。 

筬島 「大洲くらふとコーラ ぞぶる」は、大洲産の柑橘、生姜、原木椎茸を使っています。味わいの特徴は、生姜のピリッとした辛みと、はっさくの爽やかな酸味・ほろ苦さです。隠し味に椎茸を入れることで、全体のうま味に奥深さが増しています。開発に3年間をかけた、この絶妙なバランスをぜひ体験していただきたいです。

このコーラは、いろいろなもので割ってお楽しみいただけるのが魅力です。定番の炭酸割りはもちろん、寒い日にはお湯で割ってホットコーラにするのもおすすめです。意外な組み合わせですが、ミルクで割ればチャイのようにまろやかに、赤ワインと温めれば大人のグリューワイン風にもなります。ぜひ、お好みのスタイルで自由に味わってみてください。

甘い柑橘とスパイシーな生姜、そして隠し味の椎茸。試行錯誤の結果生まれた、絶妙な味わい。

―最後に、今後の展望についてお聞かせください。

筬島 おかげさまで、会社は今年で創業50年を迎えます。3代目となる息子たち若い世代には、自由な発想でどんどん新しいことに挑戦してほしいです。 また、国内市場が縮小していく中で、海外展開は大きなテーマです。 世界的な和食ブームを追い風に、私たちの調味料や健康食品が貢献できる可能性は大きいと感じています。 息子も専務として、すでに海外を飛び回っています。 新しい可能性を追求し、次の時代を担う若い力を育てていくことが私の役目だと考えています。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

「濃縮だし 4本セット」
価格:¥4,400(税込)
店名:仙味エキス株式会社
電話:0893-24-6858(9:00~16:30 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:
https://senmibest.myshopify.com/products/conc-broth
オンラインショップ:https://senmibest.myshopify.com/

「大洲くらふとコーラぞぶる 1本(6倍希釈用)※化粧箱付き」
価格:¥2,400(税込)
店名:仙味エキス株式会社
電話:0893-24-6858(9:00~16:30 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:
https://senmibest.myshopify.com/products/craft-cola
オンラインショップ:https://senmibest.myshopify.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

筬島克裕(仙味エキス株式会社 代表取締役)
1953年、福岡県生まれ。 1979年に九州大学大学院農学研究科修士課程を修了後、株式会社不二家に入社。 1984年に仙味エキス株式会社へ入社し、1998年に代表取締役社長に就任。 創業者である父の技術と思いを受け継ぎ、天然素材を活かしたエキス調味料事業を拡大。近年は機能性食品やBtoC商品の開発にも力を注ぎ、会社の新たな可能性を切り拓いている。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/仙味エキス>

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