老舗が紡ぐ山形の味。だだちゃ豆香る「だだっ子」と「ががちゃおこわ」

2025/09/22

今回、編集長のアッキーが注目したのは、山形県特産の枝豆「だだちゃ豆」を使ったお菓子「だだっ子」と、もちもちの食感がたまらない「ががちゃおこわ」です。手がけるのは、創業から約360年の歴史を持つ株式会社清川屋。時代と共に挑戦を続ける老舗の歩みと、商品に込められた思いについて、代表取締役の伊藤舞氏に取材スタッフがお話を伺いました。

株式会社清川屋 代表取締役の伊藤舞氏

―創業から360年近い歴史をお持ちですが、どのような歩みを経てこられたのでしょうか。

伊藤 江戸時代の1668年(寛文8年)に、清川村(現:山形県鶴岡市)で旅人向けの茶屋として創業しました。その後、交通の要所だった川のほとりで旅館業を始め、「清川屋」という屋号になったと聞いています。鉄道が開通すれば駅前へ、空港ができれば空港へ、高速道路ができればインターチェンジのそばへと、時代の流れに合わせて交通の要となる場所へ拠点や事業を移してきました。インターネットの黎明期にはいち早く通信販売に着手し、かなり早い段階から楽天市場にも出店しています。歴史を紐解いてみてみると、変化を恐れず挑戦し続ける姿勢は創業当時から変わっていないと感じます。

360年という歴史を経て、山形県と宮城県に計12店のショップを構えるほか、茶屋や高級食パンなど、ブランドを幅広く展開。

―会社を継ぐということは考えていたのですか。

伊藤 いえ、特に意識していませんでしたね。私は6人姉妹だったので、家業は姉が継ぐものと自然に考えていて、新卒で都内に就職しました。

ただ、東京で働くうちに考えが変わっていきました。きっかけは、都会で子育てをする大変さを目の当たりにしたことです。赤ちゃんを抱っこしながら肩身の狭い思いをして満員電車に乗っていたり、満員のバスを見送っていたり。そうした光景に触れるうちに、「もし自分が子育てをするなら、都会と地元、両方の暮らしを経験してから選択したい」という思いが強くなり、地元に戻る決心をしました。

清川屋に入社後は、商品開発や店舗運営、広報などさまざまな業務を経験しました。12年ほど経った頃、姉夫婦が独立するというタイミングで、自然な流れで私が代表を務めることになったのです。

―今回ご紹介いただく「だだっ子」は、お父様が作られた商品だそうですね。

伊藤 はい。もともと清川屋は茶屋にはじまり、人力車を走らせたり、日用品を扱う小売店を営んだりと、時代とともに事業も変化してきました。「だだっ子」は、父が開発した清川屋初の自社製品なのですが、そのきっかけは祖父にあったそうです。

祖父が社長の時代からお土産品を売っていたのですが、当時はパッケージのデザインをご当地のものに変えただけで、中身はどこにでもあるようなお菓子を詰めていたと聞いています。祖父はそれに納得がいかず、「地元の素材を使い、地元で作った、本当においしいお土産をお客様に届けたい」という強い想いを抱いていました。その想いを父が継ぎ、お菓子作りのノウハウを学び、自社工場を建てて誕生したのが「だだっ子」です。

「だだちゃ豆」をたっぷりと使った「だだっ子」。優しい甘さと香りが特徴の、山形の定番土産。

「だだっ子」の特徴を教えてください

伊藤 山形県の特産品である「だだちゃ豆」を使った餡を、しっとりとした皮で包んだ焼きまんじゅうです。あえて粗めにすりつぶした「だだちゃ豆」の食感と、白餡のなめらかな舌触りが特徴で、優しい味わいに仕上げました。

この餡は、試作を重ね1〜2年かけて開発をした特製の餡です。実は「だだちゃ豆」は、火を入れても固さが残りやすく、また特有の青臭さがあり、お菓子にするのが難しい素材なんです。そこで、白インゲンや枝豆をブレンドし、青臭さを中和し豆の香りがふんわり香るようにしました。着色料や保存料は使わず、素材本来の色と味わいを生かしているのも特徴です。

発売後も、契約農家さんから仕入れたり、自社で「だだっ子農園」を始めたりと、素材への探求を続けてきました。私たちの想いが詰まった商品なので、卸売りはせず、直販のみで大切に販売しています。

だだちゃ豆、白いんげんなどがブレンドされたこだわりの餡。
使用している素材は、緑豊かな「だだっ子農園」にて栽培している。

「ががちゃおこわ」の開発秘話もお聞かせください。最近リニューアルもされたとか。

伊藤 「だだちゃ豆」と、トビウオの「あごだし」の香りが食欲をそそる、もちもちした食感が特徴の商品です。もち米は、山形県産「ひめのもち」と「つや姫」をブレンドしています。この商品もまた、リニューアルのために何度も試行錯誤を重ねました。

リニューアルをすることにした時点で、県民に愛されるもち米とあごだしを使うことは決めていました。しかし、何度試作を重ねても「何かが足りない」という感覚が拭えなくて。そんな時に決め手となったのが「黄金蜜酒」という、山形県の酒造が造るみりんでした。

これを加えた瞬間、「だだちゃ豆」ともち米の香りが一つにまとまり、全体の風味が格段に上がったのです。今でも、当時開発メンバーのみんなで感動したのを覚えています。一度食べたらやみつきになる絶妙な味わいをぜひご賞味ください。

「だだちゃ豆」と山形県産もち米を贅沢に使用した「ががちゃおこわ」。

―「ががちゃおこわ」のおすすめの食べ方はありますか。

伊藤 電子レンジで手軽に温めていただけますが、もしご自宅に蒸し器があれば、ぜひ使ってみてほしいです。もち米の品種「ひめのもち」は、蒸すとふっくらした食感が段違いに変わります。冷めてもおいしいように工夫していますが、蒸したての格別な味わいはぜひ一度体験していただきたいです。

―2028年に360周年を迎えられますが、今後の展望についてお聞かせください。

伊藤 これまでは商品力で勝負してきましたが、これからはお客様一人ひとりとの関係づくりが大切になると考えています。SNSなども活用しながら、商品を介した交流を深めていきたいです。山形を訪れた人が感じる「何だか懐かしい」という気持ちや、日本の原風景のような温かさを、私たちの商品を通して伝えていきたいです。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

「だだっ子 5個入」
価格:¥970(税込)
店名:清川屋
電話:0235-222-111(10:00~18:00 日曜除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.kiyokawaya.com/c/gr5/gr410/A2621
オンラインショップ:https://www.kiyokawaya.com/

「ががちゃおこわ 4袋 (化粧箱入)」
価格:¥2,875(税込)
店名:清川屋
電話:0235-222-111(10:00~18:00 日曜除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.kiyokawaya.com/c/gr13/gr90/gr76/Y202
オンラインショップ:https://www.kiyokawaya.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

伊藤舞(株式会社清川屋 代表取締役)
1985年山形県生まれ。日本女子大学理学部卒業後、信託銀行に就職。その後、地元へUターンし株式会社清川屋に入社。商品開発、広報、販売、新店舗開発の統括などを経て、2023年3月に代表取締役に就任。「地域価値を磨き上げ、共に幸せに生きる」をミッションに、山形県や宮城県の特産品の魅力を発信している。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/清川屋>

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