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明治から続く有馬温泉を自宅で。懐かしくて新しい「カメ印」の湯。

2025/11/10

忙しい毎日、ふと「温泉に行きたいな」と思う瞬間はありませんか。そんな願いを、自宅のお風呂で叶えてくれるのが入浴剤。今回、編集長のアッキーが注目したのは、「カメ印自宅湯原料《金湯》《銀湯》」です。
日本三古湯のひとつ、兵庫県有馬温泉で、1868年(明治元年)創業の老舗が生んだこの逸品は、単なるお土産品ではありません。一度は途絶えた“幻の湯の花”のブランドを5代目社長が蘇らせたというこだわりが詰まっています。リアルな温泉気分に浸れる入浴剤「カメ印自宅湯原料」の誕生秘話について株式会社吉高屋 代表取締役の吉田佳展氏に取材スタッフがお話を伺いました。

株式会社吉高屋 代表取締役の吉田佳展氏

株式会社吉高屋 代表取締役の吉田佳展氏

まず、御社の歴史についてお伺いします。

吉田 兵庫県有馬温泉で、1868年(明治元年)に創業しました。当初は旅館業と兼業で竹かごなど製造販売をしていました。1893年(明治26年)に自社で「カメ印湯の花」という入浴剤の製造販売を始めていたという歴史があります。

しかし、1947年(昭和22年)に有馬の泉源所有権が神戸市に移管されたことに伴い、「湯の花」の生産は中止せざるを得なくなりました。その後、1961年に株式会社を設立してからは、高度経済成長の波に乗り、旅館の売店に商品を卸す「卸売中心」のお土産物屋として成長していきました。

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趣ある創業初期の店舗外観。

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有馬温泉駅前に店舗を構える「吉高屋」。
柳やしだれ桜、藤棚が季節の彩りを添える。

社長は5代目でいらっしゃいますが、家業を継がれた当初は葛藤があったそうですね。

吉田 はい、1995年に親の後を継いで経営に携わり始めました。しかし、当時の「右のものを左に移すだけ」の卸売の仕事に、正直なところ物足りなさを感じ、このままでいいのだろうかという葛藤を抱えていました。

そんな中、2つの転機がありました。1つ目は、セレクトショップ型の店づくりに切り替えたこと。大学時代には絵画部に所属し、デザイン好きな自分の感性を活かし、「自分が本当にいいと思うもの」だけを厳選して仕入れ、販売する店舗に変えました。

2つ目は、2002年に仲間と共同開発した「有馬サイダー」です。昔の資料を基に私自身でラベルデザインを手掛けたところ、これが大きな反響を呼びました。この成功体験から、昔のものを掘り起こしてその魅力を伝える面白さに気づいたのです。

その気づきが「カメ印」の復刻につながるのですね。開発の経緯やきっかけを詳しくお聞かせください。

吉田 「有馬サイダー」のヒットで自社の歴史に目を向けたとき、「待てよ。うちの会社にも、明治時代から作っていた「湯の花」があるじゃないか!」と気づきました。当時、各地の温泉地の名を冠した入浴剤に、良い香りのする“イメージ商品”が多いことに疑問を持っていました。「もっとリアルな有馬温泉気分を味わってほしい」という思いがあったのです。

そして、蔵に残っていた当時のラベルの「カメのマーク」がすごく可愛らしくて、これをもう一度ブランドにできないかと考えました。「リアルな有馬温泉気分を」という思いと、自社の歴史に眠る「カメ印」のブランド。この2つが結びつき、復刻を決意しました。

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有馬温泉気分を自宅でも楽しめる「カメ印自宅湯原料《金湯》」。
レトロなパッケージが目を引く。

「金湯」を開発するうえで、特にこだわった「リアルさ」とは具体的にどのような点ですか?

吉田 有馬の金泉といえば、あの独特の「鉄分の香り」と「赤茶色い濁り湯」です。有馬温泉に入ったことがある方に、有馬温泉を感じてもらえる入浴剤を目指しました。

ただ、現代の家庭用風呂で使用できるような成分でないといけないので、その理想を引き受けて造ってくれる製造所を時間をかけて探しました。幸いにも現在の製造所と出会い、何度も試作を重ねた末、2004年に発売に至りました。こだわりはもちろん「リアルさ」です。有馬温泉の温泉分析書に基づき、鉄分を配合して有馬温泉ならではの香りを出しました。有馬温泉の金泉と同じく主成分である塩化ナトリウムのおかげで、湯冷めもしにくいです。

また、「濁り感」の再現にもチャレンジしました。浴槽を傷つけない安全な材料を使いつつ、より良いものにするため、発売後もお客様の声を聴き製造所と二人三脚で試作を重ねてリニューアルしています。開発に終わりはありません。より良いものにするための試行錯誤は、しんどいというよりも、むしろ「楽しい作業」なんです。

お湯に入れると、見事な金泉色に変わり、鉄分の香りが広がる。

―パッケージも素敵ですね。これも社長が?

吉田 はい。というかこれは明治時代の「湯の花」のラベルを、現在の薬事法でNGな表現は除きできるだけ忠実に再現したものです。カメのマークはもちろん、字体や周りの縁取りなど、「作ったレトロ感」ではなく、「本当にかつてあったもの」だからこそ説得力があると考えています。デザインの味わいと同時に有馬温泉の歴史の深さを感覚的に感じ取ってもらいたい意図もあります。

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パッケージも、当時の「湯の花」のラベルを再現。

お客様からの反響はいかがですか。

吉田 有馬温泉を訪れた方が、実店舗で購入後ご自宅で体感し、お気に召してオンラインショップでリピート購入されるケースが非常に多いです。おかげさまで「2009年度 神戸セレクション」にも選定されました。

―「続いて「銀湯」も開発されていますね。こちらはどのような経緯があったのでしょうか。

吉田 はい。「金湯」の成功に満足せず、有馬のもう一つの名湯銀泉の入浴剤も、作り出したいという思いから開発しました。「温まりの金湯」に対し、「肌あたりの銀湯」という明確なすみ分けを目指しました。これもご当地イメージだけではない、温泉分析書に基づく「リアル」の追求です。

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金湯とセットで楽しむ方も多い「カメ印自宅湯原料《銀湯》」。
化粧水をつけたあとのようなしっとり感が特徴。

「銀湯」のこだわりは、どのような点ですか?

吉田 有馬の「銀泉」(炭酸泉・ラジウム泉)は無色透明です。だからこそ、「お湯の肌触り」にこだわりました。温泉分析書に基づき、お肌をすべすべにしてくれる「メタケイ酸」や、保湿・清浄成分をしっかりと配合しています。香料無添加のため香りの派手さはありませんが、さっぱりとしつつも柔らかな「肌ごこち」をじっくり味わっていただけると思います。

今後の展望について教えてください。

吉田 理念は、これからも変わらず「温故知新」です。古いものを掘り起こし、今の感覚を加味して、有馬温泉の価値を高めていけるような商品を作り続けたいです。むやみにラインナップを増やすのではなく、お客様の声を聞きながら、今ある商品のクオリティを高め続けることを大切にしています。その根底にあるのは、有馬温泉の価値を高める事により結果的に地元全体が潤ってほしいという思いです。自社の商品開発を通じて、有馬温泉とともに発展していけることを願っています。

社長のお話からは、お仕事への「楽しさ」が伝わってきます。

吉田 私は今も趣味で油絵を描き続けているのですが、絵を描くのも、店作りも、商品作りも同じベクトルなんです。「自分も楽しみながら、お客さんにも楽しんでほしい」。その思いが、カメ印の商品づくりに繋がっているのかもしれません。

―本日は、有馬温泉の歴史と、商品に込められた熱い思いをありがとうございました!

【カメ印公式】《医薬部外品薬用入浴剤》摂津有馬の湯 カメ印自宅湯原料《金湯》5包入り箱

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価格:¥1,100(税込)
店名:吉高屋
電話:078-904-0154(9:30~19:00 水曜除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.yoshitakaya.com/item/1067/
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定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
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オンラインショップ:https://www.yoshitakaya.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

吉田佳展(株式会社吉高屋 代表取締役)
1995年に、1868年(明治元年)創業の「吉高屋」5代目として家業を継承。卸売中心だった業態を、自らの感性で「本当にいいと思うもの」を厳選するセレクトショップ型に転換する。2002年の「有馬サイダー」のヒットを機に「昔のものを掘り起こす」ことに価値を見出し、明治時代に実在した「カメ印湯の花」を「カメ印自宅湯原料」として復刻。大学時代から続ける絵画同様「楽しみながらの物づくり」が仕事の原動力。「有馬温泉の価値を高める」ことをビジョンに、温故知新の商品開発を続ける。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/吉高屋>

 

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