
日常を彩る職人の手仕事。伊勢から届ける、あこや真珠「パールピアス」
2026/01/15
今回、編集長のアッキーが注目したのは、「あこや真珠 パールピアス」です。ラベンダーやピスタチオといった絶妙なニュアンスカラーは、Tシャツやデニムといった大人のカジュアルスタイルにこそ合わせたい一品。「真珠は冠婚葬祭のもの」「ハードルが高い」という常識を軽やかに覆し、日常に彩りを添えてくれます。その背景には、真珠の卸業を営む企業が抱いていた「少し個性的なだけで弾かれてしまう真珠たちを、もっと輝かせたい」という深い愛情がありました。取材スタッフが、三重県伊勢市に本社を構える、この真珠有限会社の南端美優氏にお話を伺いました。

この真珠有限会社 小売部門「千日紅」運営責任者の南端美優氏
―創業の経緯と、御社の事業内容について教えてください。
南端 設立は1987年ですが、先代社長が真珠卸し業をはじめたのは1959年です。それ以来、三重県伊勢市で60年以上にわたり真珠に携わってきました。本業は養殖業者さんから真珠を買い、穴あけ・選別など加工を経て半製品にし、メーカーさんや製品卸業者さんへお届けする真珠加工卸し業です。華やかなジュエリー業界の裏側で、真珠という素材そのものに誠実に向き合い続けてきた歴史が、私たちの確かな品質の土台となっています。

伊勢志摩の地で60年以上、真珠に向き合い続けてきた。
―「千日紅(せんにちこう)」というブランドを立ち上げられた経緯をお聞かせください。
南端 弊社は卸業がメインで、直接お客様に「売ること」は行っていませんでした。しかし、私は以前から「自分でお客様に作品を届けてみたい」という思いがあり、社長である義理の父に直談判したのです。そして6〜7年前に、小売部門として「千日紅(せんにちこう)」という名前でブランドを立ち上げました。サイト制作から商品撮影、SNSの運用まで、私が担当しています。
―ブランド名の「千日紅」には、どのような思いが込められているのでしょうか?
南端 私たち夫婦の結婚記念日でもある10月10日の花が「千日紅」なんです。花言葉には「色褪せぬ愛」という意味があります。親から子へ、あるいはパートナーへと受け継がれるギフトであってほしい、そんな願いを込めて名付けました。真珠もまた、世代を超えて愛されるものですから、そのイメージにぴったりだと感じています。

「自らの手で作品を届けたい」という想いから立ち上げた小売ブランド「千日紅」。
―今回ご紹介する「あこや真珠 パールピアス(カラーパール)」は、どのようにして生まれたのですか?
南端 ネックレスなどを組む際、巻きや光沢(テリ)といった品質はいいのに、色味が揃わないために弾かれてしまう真珠があります。そうした個性的な真珠を廃棄するのではなく、新たな価値を与えたいという思いが開発のきっかけでした。現代で言うSDGsにも通じる「もったいない精神」と、何より真珠への深い愛情から始まったプロジェクトです。

規格外とされた真珠が、唯一無二のジュエリーに。
カラーはラベンダー、ピスタチオ、ホワイトの3種類。
―開発にはかなりのご苦労があったと伺いました。
南端 開発については、社長の長年の経験をベースに試行錯誤を重ね、理想のニュアンスカラーを実現しました。試作して経年変化の有無を観察し改良を何度も繰り返し、ようやく完成しました。
―加工や品質における、御社ならではのこだわりを教えてください。
南端 最大の強みは、真珠の選別から加工まで、すべて自社の職人が手作業・目作業で行っていることです。真珠は一つとして同じ形はありません。機械では判別できない個体差を見極め選別を繰り返し、ネックレス(連)を組むことや、最適な位置に穴を開けるといった繊細な職人技が、真珠製品の美しい仕上がりを生み出します。

職人の勘を頼りに、一粒一粒に合わせた最適な加工が施されていく。
―肌に直接触れるものだからこそ、安全性にも配慮されているそうですね。
南端 染色には、万が一肌に触れたり口に入ったりしても安全な染料を厳選して使用しています。さらに、汗や夏の暑さ、冬の寒さによる劣化を防ぐため、厳しい耐久テストをクリアしたものだけを商品化しています。ラベンダーやピスタチオ、ショコラカラーなど、他にはない絶妙な色合いは、こうした緻密な研究と手仕事の結晶です。

構想から完成までかなりの時間を費やした、こだわりの染色技術。
あこや真珠本来の強いテリを残しつつ、肌なじみの良いニュアンスカラーを実現した。
―このカラーパールを、どのようなシーンで楽しんでほしいですか?
南端 「千日紅」のコンセプトは「日常に彩りを」です。冠婚葬祭のイメージが強い真珠を、もっとカジュアルに楽しんでほしいと思っています。白い真珠ほど気負わずに着けられるカラーパールは、Tシャツやデニムなどのラフなスタイルにぴったりです。忙しい日常の中で、耳元に一粒の彩りがあるだけで気分が華やぐ。そんな「自分へのご褒美」として、老若男女問わず様々な方々に愛用していただきたいですね。

耳元に添える一粒の彩りが、何気ない日常の風景を鮮やかに変えてくれる。
―お客様からの反響はいかがですか?
南端 以前から、対面イベント出展やSNSを通してファンとの交流を大切にしています。そのお陰で、お客様のお声から生まれた作品がいくつもあります。弊社の真珠はその加工技術と品質の高さから、一般のお客様だけでなく、ハンドメイド作家やクリエイターの方からも「素材として使いたい」というお問い合わせを数多くいただいています。プロの方にも認めていただけるのは、真珠加工業で培った確かな品質があるからこそだと嬉しく思っています。
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
南端 売上の拡大だけを追うのではなく、真珠という素材の魅力と、職人の技術を守りながら「内容の充実」を目指しています。生産者、加工業者、販売者、そして購入者が、誰か一人が得をするのではなく、対等な「50-50」の関係で幸せになれる商売が理想です。今後は弊社が培ってきた確かな加工技術を継承しつつ、「日常に彩りを」添える作品をお届けしていきたいと考えています。
―貴重なお話をありがとうございました。

「あこや真珠 パールピアス」
価格:¥3,500~6,900(税込)
店名:千日紅(せんにちこう)
電話番号:0596-23-1919(9:00~17:00 月曜~土曜)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/sennichikou/iriguti_1/
オンラインショップ:https://sennichikou.thebase.in/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
南端美優(この真珠有限会社 小売部門「千日紅」運営責任者)
1993年生まれ。三重県伊勢市にある真珠加工卸会社「この真珠有限会社」の小売部門「千日紅」運営責任者。義父である社長に直談判し、ブランドを立ち上げる。商品企画から撮影、SNS運用までを一手に担い、伝統的な真珠産業に新しい風を吹き込んでいる。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/この真珠>




























