インナービューティープランナーの津島よしえです。
私は石川県の食材や和食器の紹介、腸内環境を整える簡単な料理のレシピ、コラムを発信しています。近年増え続けている、石川県への旅行者の方々にお役に立てる情報も沢山発信していきたいと考えています。
発酵食品 石川県金沢市 俵屋の「じろあめ(米飴)」
今回は、石川県金沢市にある俵屋さんの米飴「じろあめ」をご紹介します。
「米飴」とは、日本では砂糖が普及する前に、一般的に使われてきた米と大麦で作られた甘味料で、体にやさしく甘さは白砂糖の半分以下です。見た目は蜂蜜のようにトロリとした粘度のある液状で、穀物の自然な甘味のため砂糖の代わりとして使ってもどんな料理にも合います。米飴の歴史は古く奈良時代初期から日本人が口にしていたと言われています。その食文化をもう一度私達の生活にぜひ取り入れていきましょう。
俵屋の米飴はうるち米と大麦のみで作られています。大きな窯に原料を入れ、糖化させるために混ぜ続けるのですが全ては手作業で行われます。温度管理や麦の品質で糖化の進み具合が変わるため、製造には非常に高い技術力を要します。創業以来、先人から受け継がれてきた経験に裏打ちされた知識のある俵屋だからこそ、作れる米飴です。
一般的に、精製されていない白砂糖には中毒性があり、取り過ぎるとイライラや集中力の低下の原因、肌や血管を老化させるなど、体に様々な影響を与える事がわかってきました。そのため、白砂糖の代わりに蜂蜜・甘酒・メープルシロップなどを使用する人が増えています。ところが、どれも癖のある甘味のため料理に使用する場合は、レシピによっては向き不向きが生じます。
レシピに使用する「じろあめ」は瓶詰めの水飴状の米飴です。竹の棒で飴をすくってくるくると巻きつけて食べるのが、一般的な食べ方ですが、砂糖の代わりに料理にも使えます。また、じろあめはテレビドラマ「半沢直樹」の主人公の好物としてドラマにも登場しました。
じろあめの優しい甘味と粘度を活かし作ったみたらし風のあましょっぱいタレを、低温蒸し煮でむっちりさせたそら豆に絡めました。そら豆には植物性のタンパク質が豊富に含まれていて、カリウム・ミネラル・ビタミンB群・ビタミンCも沢山含んでいる非常に栄養価の高い食材です。
「米飴」を活用したレシピ『そら豆のみたらし団子風』
<材料> 竹串4本分
そら豆・・・16粒
塩・・・ひとつまみ分
竹串・・・4本
塩・・・少々
たれA
・黒砂糖・・・20g
・水・・・大さじ1
・醤油麹・・・小さじ1
・すりおろした生姜・・・ひとつまみ分
・じろあめ・・・大さじ1
<作り方>
① そら豆をさやから出し、豆にしわがよらないように豆の黒い部分と反対側に浅く切れ目を入れる。
② 水大さじ3(分量外)を入れたなべに①のそら豆を平らになるように並べ、塩ひとつまみを上からふり、蓋をして弱火で7分蒸し煮にする。
③ ②をザルにあけ水気をよく切り、豆を4つ竹串に通し皿に盛る。
④ じろあめ以外のAの材料をなべに入れ加熱し、沸騰したら火を弱め15分煮詰める。火を止めて、じろあめを加え完全に溶けるまでよく混ぜる。
⑤ ③の豆に④のたれを上からかけ絡める。
【おすすめの米飴】
『じろあめ』/(株)俵屋
http://www.ame-tawaraya.co.jp/shopping/index.html
創業天保元年、190年の伝統を誇る飴屋です。観光地で有名なひがし茶屋街と金沢駅の中間あたりに俵屋の本店があります。店構えは創業当時の佇まいを残し、金沢市指定保存構造物となっております。
【器】
長崎県東彼杵郡波佐見町で焼かれている陶器、波佐見焼きです。カフェが似合うカラフルでモダンなデザインが注目を集め人気ですが、歴史は古く400年も前から作られている焼き物です。今回はそら豆の鮮やかな黄緑とカラメル色のソースのコントラストが映えるように、ネイビーのシンプルなお皿を選びました。