
「オリーブオイル界のロマネコンティ」と称される幻の一本。「ヴェルネード エキストラドゥース・オリーブオイル」
2025/10/29
いつものパン、いつものサラダが、まるでレストランの味に変わる。そんな魔法のようなオリーブオイルがあります。今回、編集長のアッキーが注目したのは、「ヴェルネード エキストラドゥース・オリーブオイル」です。
この逸品を日本に紹介するのは、ヨーロッパの化粧品やフレグランスを輸入する株式会社イー・エフ・インターナショナル。元エンジニアという異色の経歴を持つ二代目社長が、南フランスで衝撃的な一口に出合った物語とは。「本物」を知る大人にこそ試してほしい、知る人ぞ知る逸品の魅力を、代表取締役の宮川和眞氏に取材陣が伺いました。

株式会社イー・エフ・インターナショナル 代表取締役の宮川和眞氏
―はじめに、会社の成り立ちについてお聞かせください。
宮川 私たちの会社の原点は、1965年に私の母が創業した美容室です。そこから時代のニーズに合わせてエステティックサロンへと姿を変え、さらに自社で使うための化粧品を輸入するために会社を設立しました。創業から約60年、形は変われど、一貫して女性の「美」を追求し、世界中から本物だけを届けたいという思いは変わっていません。


東京都渋谷区で50年続く、「エステティックサロン エフィ」。
メニュー展開が豊富で、客層は20代~80代と幅広い。
―宮川社長は、もともとエンジニアでいらっしゃったそうですね。
宮川 大学では理数系を専攻し、卒業後はマイクロ波に関するエンジニアとして衛星通信機器の設計などに携わっていました。全くの異業種でしたから、両親の会社を継ぐと決めたときは戸惑いもありました。最初の1〜2年は、とにかく業界を知るために毎週末雑貨店を巡るなど、必死で勉強しましたね。
前職の開発の現場では、新しいものを生み出すために失敗は付き物。「10や20、いろいろなことを試して1つ成功すればいい」という考え方が自然と身についていました。失敗を恐れずに本物を追求するその精神は、未知の美容業界で本当にいいものを見極めるため、今でも私の大きな支えになっています。
―化粧品の輸入をメインにされている中で、オリーブオイルを取り扱うようになったきっかけは何だったのでしょうか。
宮川 フランス出張の際に、取引先との会食で南部のモンペリエにあるミシュランの星付きレストランへ招待されたんです。そのとき、テーブルに無造作に置かれていたのがこのオリーブオイルでした。何気なくパンにつけて口にした瞬間、今までに感じたことのない、爽やかな香りとフレッシュでなめらかな味わいに衝撃を受けました。
あまりのおいしさに、レストランの方に頼み込んでボトルを分けてもらい、日本へ持ち帰ったのです。帰国後、周りの人たちに勧めてみると、評判がとてもよかったため、これは皆さんに喜んでいただけると感じました。そこで生産元であるヴェルネード社と連絡をとり、輸入に向けて動き出したのが始まりです。
―まさに運命的な出合いですね。このオリーブオイルには、どのようなこだわりがあるのでしょうか。
宮川 その希少性と味わいの深さから、フランスでは「オリーブオイル界のロマネコンティ」と称される特別な一本です。その秘密は、まず原料となるオリーブそのものにあります。使われているのは、プロヴァンス最高の品種と謳われる「ブティヤン」。しかし、その栽培は非常に難しく、一本のオリーブの木から、普通のオリーブの10分の1しか実を収穫できません。収穫量も限られるため、ほとんどの生産者が敬遠する品種でもあります。
それでもヴェルネード社がこの品種にこだわり続けるのは、『本当にいいオイルはこの品種でしか作れない』という揺るぎない信念があるからです。年に一度、オリーブが最高に熟した一瞬を見極め、その日のうちに収穫することで、最高の鮮度を保ちます。年間で1,000本未満しか生産できない、まさに幻のオイルなのです。


希少な品種から年間1,000本未満しか製造できない、幻のオイル。
フレッシュな香りの後、完熟した洋梨のような香りへと深みを増す。
宮川 ヴェルネード社は、フランスはカマルグの都市、サント・マリ-・ド・ラ・メールに位置し、年間を通して地中海の太陽が降り注ぎ、最高品質のオリーブ栽培に最適な気候なのです。そして伝統を守り抜く製法もまた、このオイルを唯一無二の存在にしています。栽培から収穫、圧縮、瓶詰めまで、品質を徹底管理するためにすべてを自社で一貫して行います。
特筆すべきは、オイルの抽出方法です。一般的なフィルターによるろ過は、時間短縮にはなりますが、オリーブ本来の繊細な風味や栄養分まで取り除いてしまうことがあります。そこでヴェルネード社では、ワインを熟成させるように、樽の中で数ヶ月かけてゆっくりと澱(おり)を沈殿させる「澱引き」という伝統製法を採用しています。手間暇を惜しまないことでしか生まれない、雑味のないクリアな味わいと豊かな香り。この一口に、作り手のこだわりが凝縮されているのです。
―家庭では、どのように楽しむのがおすすめですか。
宮川 まずはぜひ、おいしいパンを少しの塩で、オイル本来のフレッシュな香りと味わいを堪能していただきたいです。えぐみがなく、料理の味を邪魔しないので、旬の野菜や白身魚のカルパッチョにかけるだけで、素材の味をぐっと引き立ててくれます。
意外な組み合わせですが、冷奴に塩とこのオイルをひと回しするのもおすすめです。驚くほどクリーミーな味わいになり、大豆の甘みが引き立ちますよ。あまりにフレッシュで品質がいいので、私はスプーン一杯をそのまま飲むこともあります。

かけるだけで、いつもの料理が「星付き」の味に大変身。
―プロからの評価も高いと伺いました。
宮川 はい。品質の証として、フランスの三つ星レストランをはじめ、多くのミシュラン星付きレストランで採用されています。また、フランスで最も権威ある食品コンテストの一つであるCGA(concours général agricole)で、数々の輝かしい賞を受賞していることも、その品質を客観的に証明しています。
―最後に、今後の展望についてお聞かせください。
宮川 私が目指しているのは、私たちの会社と関わるすべての人がハッピーになることです。社員が幸せな気持ちで働いていなければ、お客様を幸せにすることはできません。作り手が幸せな気持ちで作り、届け手が自信を持って届け、それらをお客様が手に取ってくださる。この一本のオリーブオイルを選ぶという行為が、作り手を応援し、ご自身の食卓を豊かにし、そして誰かへの素敵な贈り物にもなる。そんな「幸せの循環」を生み出していくことが、私たちの使命だと考えています。
―作り手から届け手、そして使い手へと、幸せが伝わっていくのですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。

「【ヴェルネード】エキストラドゥース・オリーブオイル 350ml」
価格:¥7,560(税込)
店名:エフィと香りの暮らし
電話:0120-4874-99(9:00~18:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://effie.store/products/vernede-extradoce
オンラインショップ:https://effie.store/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
宮川和眞(株式会社イー・エフ・インターナショナル 代表取締役)
1967年東京都生まれ。玉川大学卒業後、日本電気エンジニアリング株式会社に入社し、衛星通信機器の設計に従事。1999年、株式会社イー・エフ・インターナショナルに入社。2007年に代表取締役に就任し、現在に至る。趣味はゴルフ、映画鑑賞。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/イー・エフ・インターナショナル>




























