ツンとしないまろやかな酸味!老舗の伝統製法が育んだ「丹波篠山純米酢」と「純りんご酢」

2026/07/16

今回、編集長のアッキーが注目したのは、農薬や化学肥料を抑えて育てられた特別栽培米と清らかな伏流水で仕込んだ「丹波篠山純米酢」と、青森県産ふじりんご果汁を100%使用した「純りんご酢」です。どちらも柔らかな酸味と、素材本来の豊かな旨みがたっぷりと詰まっています。

その背景には、微生物の力でじっくりと時間をかけてつくる伝統の技と、長年の誠実なものづくりの精神があります。取材スタッフが、神戸市に本社を構える、マルカン酢株式会社 代表取締役会長 兼 社長の笹田隆氏にお話を伺いました。

―まずは、御社の歩みや伝統について教えてください。

笹田 当社は江戸時代初期の1649年(慶安2年)に創業し、今年で378年目を迎える企業です。当時は技術的な限界から、お米をお酒にするアルコール発酵とお酒をお酢にする酢酸発酵の2つの工程が同じ場所で混ざり合っていたため、品質を安定させることが非常に困難でした。そこで創業者は、アルコール発酵と酢酸発酵を明確に分離する画期的な技術革新を行ったのです。これにより品質が飛躍的に向上し、お酢の産業化に成功しました。

その後、2代目の代には「酢屋勘三郎」という屋号を名乗り、高級・高品質の証として「マルカン」の印をつけることにしたのです。江戸時代には優れたお酢として認められ、全国にその名が広がりました。このときから受け継がれてきた、伝統の「静置発酵法」を、私たちは現代まで大切に守り伝えています。

江戸時代に創業し、技術革新によりお酢の産業化に成功。
「マルカン印」のお酢は、江戸時代には優れたお酢として認められ、全国にその名が広まっていった。

―ご自身のこれまでの歩みと、家業を継承された背景についてお聞かせください。

笹田 私は醸造家の次男として生まれ、幼いころからお酢や発酵という存在をきわめて身近に感じて育ちました。私は家業を継ぐ立場になかったので異なる食品関係の会社を経営していました。その後飲食店の独立開店支援を行う会社を設立し、現在は東京を中心に200店舗以上の飲食店を展開するプラットフォームを経営しています。

そうした世界で培った「人を活かす」経験が、2019年に引き継いだ家業の経営に大きく役立ちました。これまでの経験を伝統のお酢造りに重ね合わせ、現在は多様な個性を持つメンバーとともに「微生物の力を活かす」という、新しい挑戦を続けています。

―「丹波篠山純米酢」が誕生したきっかけについて教えてください。

笹田 この商品は、弊社が米酢から始まったこともあり、純米酢でフラッグシップとなるような商品を作りたいという想いから生まれました。原料である米は、地元兵庫県産のものを使用したいと考え吟味していき、丹波篠山で「丹波篠山産特別栽培米」を作られている「丹波たぶち農場」さんとご縁を頂きました。また、お酢作りの過程で出る「酢粕」を肥料として再利用するという試みをたぶち農場さんと一緒に始めました。年間700kgにのぼる酢粕(残渣(ざんさ)/残りかすのこと)を焼却処理しないため、CO₂の削減を実現できる地球環境に優しいサステナブルな取り組みとなっています。

そして、弊社の契約水田でこの肥料を使い、農薬や化学肥料を通常の5割以下に抑えて大切に育てたのが「特別栽培米コシヒカリ」です。私たちは、これを新たなお酢の原料としています。お酢の副産物が土を育み、その土から育ったお米が再び極上のお酢に生まれ変わるという、地域の中で資源が美しく循環する持続可能な物語から誕生した特別な一品なのです。

体だけでなく地球にも優しい、地域循環のものづくりを実現した純米酢。

―この純米酢の製法や原材料へのこだわりについてお聞かせください。

笹田 お米本来の豊かな風味と旨みを最大限に活かすため、贅沢に「五分搗き」という玄米に近い状態にこだわっています。この五分搗きの米をすべて米麹にして、通常の三段仕込みを行った後、もう一度米麹を加える「全麹の四段仕込み」という手法を採用しました。もろみをじっくりと育てることで、深いコクと優しい甘みを表現できるのです。仕込み水には、大自然の恵みが詰まった丹波篠山の清らかな伏流水を使用しています。

発酵は、職人が別の発酵槽からすくい取った、きれいなちりめん状の菌膜を液面に移植する伝統製法を採用しています。酢酸菌の力だけで1カ月かけてじっくり発酵させ、さらに1年間の熟成期間を経ることで、ツンとしないまろやかな奥行きに仕上がるのです。お酢自体には食後血糖値の上昇を抑える効果や、疲労回復効果について明確な科学的根拠があります。本当のおいしさと健康をお届けするという強い信念を持っています。

―こちらの純米酢を家庭で楽しむ際のおすすめの食べ方を教えてください。

笹田 この純米酢とホワイトペッパーだけで楽しむ餃子の「酢こしょう」をおすすめしています。お酢の種類を変えるだけで味わいが変わり、手軽に楽しく食べられるのです。また、生魚を食べる直前に少しお酢にくぐらせたり、お刺身を醤油ではなく、この上質な純米酢だけでつけて食べたりするのもシンプルで贅沢な味わい方です。もともとお酢には高い殺菌効果があり、食材の保存や流通に貢献してきた歴史があります。醤油の代わりに極上のお酢を使うことで素材本来の味が引き立ち、いつもの食卓ですっきりとした新しいおいしさに出会える体験を、ぜひ楽しんでいただきたいのです。

素材本来の味を引き立てるため、さまざまな料理で活躍。

―地域の環境に配慮したものづくりとして、どのような評価を受けているか教えてください。

笹田 はい。地域の環境や社会に配慮した誠実な商品として、兵庫県から「ひょうご産業SDGs宣言商品」に選定されています。さらに、優れたサステナブルな製品を選ぶコンテストである「サステナブル★セレクション2025」において、「一つ星」を獲得することができました。こうした外部の審査会や公的な機関からの客観的な評価をいただけたことは、大変光栄に思っています。日々、地球や地域にいいものを選びたいと考えてお買い物を楽しむお客さまにとっても、確かな信頼につながっていると実感しています。

―続いて、「純りんご酢」の開発に込められた思いについて教えてください。

笹田 この商品は、当社の上質な「国産プレミアムシリーズ」として、高い品質を求めて開発されました。日本一のりんごの産地である青森県産のなかでも、特に人気の高い「ふじ」という品種の果汁だけを厳選して使用しており、創業370余年のお酢専門メーカーとしてのプライドが詰まっているのです。「お酢屋が本気で作れば、これほどおいしいものができる」という、本格的な味わいへの飽くなき追求から生まれました。原料と産地にこだわり抜き、家庭での使いやすさとプレミアムな上質さを両立させた、自信を持ってお届けできる商品となっています。

青森県産ふじの果汁のみを使用した、上質なりんご酢。

―味わいの特徴や、日常での具体的な楽しみ方についてお聞かせください。

笹田 最大の特徴は、青森県産「ふじ」のりんご果汁100%を贅沢に仕込んで醸造していることです。これにより、ふんわりと広がるもぎたてのりんごのような優しい甘みと、酸度4.5%のすっきりとした強すぎない酸味の見事なバランスが生まれました。ツンとしない柔らかな風味のため、どんな料理やドリンクにも調和しやすい豊かな個性を備えています。体に悪いものが一つもなく、食欲増進などの確かな効能が揃っているからこそ、毎日の健康維持に安心して取り入れられるクオリティです。サラダのドレッシングやマリネ、ピクルスに使用すれば、いつもの手料理がぐっと引き立ちます。また、季節のフルーツをお酢に漬け込んだサワードリンクとして、水や炭酸水で割って手軽に楽しむのも心地よい時間になります。

「ふじ」りんごのふんわりと広がる優しい甘みとすっきりした酸味が特徴。

サラダのドレッシングやマリネ、ピクルスに使うのがおすすめ。

―お買い求めになるお客さまからは、どのような声が届いていますか。

笹田 健康志向のお客さまや、美容と健康を意識する若い女性を中心に、口コミで非常に高く評価されています。特にドリンクとして楽しまれる方が増えているのです。そのおいしさと体にうれしい機能性から、リピートしてくださるお客様も非常に多いのです。体に優しい自然な味わいであることから、毎日のすこやかな習慣として多くのお客さまに愛され、支持されている事は、私たちにとっても本当に嬉しいことです。体に親和性が高いものとして、しっかりと生活に根づいています。

―それでは最後に、今後の展望についてお聞かせください。

笹田 当社は約50年前の1974年に、日本の食品メーカーの中でもいち早く米国へ進出しました。現在は現地に2工場を構え、スーパーマーケットなどの家庭用市場でライスビネガーのトップブランドを築いています。こうした、時代を先取りして新しいことに挑戦する姿勢は、当社の根底に流れる強みです。今後は、世界的な寿司ブームとも連動しながら、国内外で日本が誇る正しいお酢文化の価値をまっすぐに発信し続けたいと考えています。私たちが大切にしているキーワードは「活かす」ということです。受け継いできた歴史、働く人、精度高く発酵を営む微生物の持つ無限のポテンシャルを徹底的に活かすチーム経営で、さらなる未来へ挑戦を続けていきます。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「丹波篠山純米酢 360ml」
価格:¥580(税込)
店名:マルカン酢公式オンラインショップ
電話:0120-041-004
定休日:土日祝日
商品URL:https://shop2.marukan.com/view/item/000000000253
オンラインショップ:https://shop2.marukan.com/

「純りんご酢 360ml」
価格:¥500(税込)
店名:マルカン酢公式オンラインショップ
電話:0120-041-004
定休日:土日祝日
商品URL:https://shop2.marukan.com/view/item/000000000017
オンラインショップ:https://shop2.marukan.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

笹田隆(マルカン酢株式会社 代表取締役会長 兼 社長)
1949年醸造家次男として神戸に生まれる。大学卒業後キッコーマン社を経て1973年株式会社小網入社。1998年代表取締役社長就任。2000年三井物産子会社と対等合併し株式会社三友小網初代社長就任、2002年退任。退任後1980年設立の飲食事業会社を経営。2004年飲食店開店支援業の株式会社上昇気流設立。2019年創業370年を機に家業であるマルカン酢株式会社ならびに米国マルカン酢株式会社事業を継承し代表取締役会長就任。現在は社長を兼任。公職 全国食酢協会中央会 副会長。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/マルカン酢>

羽田甚商店

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