
ピーナッツとあられに秘伝のタレがからむ、カリッとした食感がたまらない!熊本の甘じょっぱい銘菓「肥後太鼓」
2026/05/21
今回、編集長のアッキーが注目したのは、香ばしいピーナッツとあられのカリッとした食感がたまらない、熊本の銘菓「肥後太鼓」です。職人の手仕事が生み出す絶妙な甘じょっぱさは、一度食べたら忘れられない味。2026年には「ジャパン・フード・コレクション」でグランプリを受賞するなど、まさに食のプロも認める本物の味わいです。
その背景には、城下町の飴菓子屋から始まった伝統の技と、今の時代に合わせたおいしさを追求し続ける、作り手の深い情熱がありました。取材スタッフが、熊本県に本社を構える、株式会社岩田コーポレーション 代表取締役社長の岩田英志氏にお話を伺いました。

株式会社岩田コーポレーション 代表取締役社長の岩田英志氏
―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。
岩田 私たちの原点は、今から77年ほど前、熊本の城下町である新町で産声を上げた「岩田製菓」という一軒の小さな飴菓子屋にあります。「地域の皆様に喜ばれる菓子を」という一心で、誠実にお菓子作りに向き合っていました。その後、岩田製菓を私が引き継ぎ、1996年に現在の株式会社岩田コーポレーションとなったのです。
大きな転機となったのは、約30年前のとある決断です。当時、より高い品質と安心安全をお届けするためには、古い工場のままでは限界があると感じていました。そこで、全国に先駆けて厳しい衛生管理を徹底した同じ市内の最新工場へと、拠点を移転したのです。この決断があったからこそ、高い品質基準をクリアし、お客様に心から安心しておいしいお菓子を届けることができる、現在の体制を築けたのだと考えています。


飴菓子作りから始まった岩田コーポレーション。熊本の大豆、厳選したピーナッツを使用した菓子製造を続けている。
―社長ご自身はアパレル業界でのご経験もあると伺いました。異色の経歴が今の経営にどのように活かされているのでしょうか。
岩田 私は新卒で九州の大手流通企業に入り、若くして大きな部門の責任者を任せていただきました。その後、28歳でアパレルや貿易を扱う会社を起業したのですが、そこで学んだ「お客さまを喜ばせたい」という視点は、今も私の根幹にあります。例えば、当社のロゴマークや直売店「あんたがたどこさ」のデザインは、パリコレクションでも活躍するデザイナーの友人に監修してもらったものです。
伝統ある熊本銘菓としての誇りを持ちつつも、今の時代のお客様が手に取りたくなるような洗練された感性を大切にしています。

昔ながらの雰囲気は残しつつ、どこか洗練された印象を感じられるロゴマークや直売店のデザイン。
―看板商品である「肥後太鼓」は、どのようなきっかけで誕生したのですか。
岩田 30年前に直売店を開設する際、その第1号となる看板商品として開発したのが「肥後太鼓」です。「どこにもない、熊本を代表する新しいお菓子を作りたい」という強い思いが原点でした。そこで挑戦したのが、私たちが長年培ってきた「飴」「豆」「米菓」という3つの異なる専門技術を、一つの形に統合することだったのです。
それぞれが独立したお菓子として成立しているものを、絶妙なバランスで結びつけるのは決して容易ではありませんでした。試行錯誤を繰り返す中で、ピーナッツとあられを特製の蜜で絡めるという、シンプルながらも奥深い構成にたどり着いたときは、新しいおいしさを発見したという確信がありました。今では県内外の多くの方から指名買いをいただく、自社の歩みの集大成ともいえる一品になっています。

「飴」「豆」「米菓」が絶妙に調和した「肥後太鼓」。カリッとした食感と、甘じょっぱさが癖になる。
―おいしさを守るためのこだわりを教えてください。
岩田 驚かれるかもしれませんが、今でも職人が雪平鍋を使い、少量ずつ手作業で炊き上げる伝統的な製法を頑なに守っています。おいしさの決定的な「肝」となるのは、蜜の温度管理です。その日の気温や湿度を肌で感じながら、デジタル温度計を用いて1度単位で厳密に調整を行っています。熱々の蜜が固まるまでのわずか数秒の間に、ピーナッツとあられを均一に混ぜ合わせ、丸い型へと手際よく成形していく。この「あわせ」の工程は、熟練の職人2人が息を合わせなければできない、まさに機械任せにはできない技術なのです。

蜜が固まるまでの数秒間で行われる「あわせ」の工程。
熟練の職人2人が息を合わせ、手際よく成形することで、軽やかな歯ごたえが生み出される。
―おすすめの楽しみ方はありますか。
岩田 ぜひ、丁寧に淹れた熱い日本茶を準備して、ゆっくりとした時間の中で向き合ってみてください。ピーナッツの香ばしさと、水飴の優しい甘さ、あられのしょうゆ味が重なり合った「甘じょっぱさ」は、日本茶の程よい渋みと非常によく合います。家事や仕事の合間の午後のひとときに、この一枚でホッと一息つく。そんな「上質な日常のおやつ」として楽しんでいただければ、これほどうれしいことはありません。
―「ジャパン・フード・コレクション」でのグランプリ受賞もおめでとうございます。専門家からも高く評価されていますね。
岩田 ありがとうございます。2026年の「ジャパン・フード・コレクション」でグランプリをいただくことができました。以前から、全国菓子博覧会では栄誉大賞など、評価いただくことはありましたが、最新の審査会でも品質を認めていただけたことは、私たちの大きな自信になりました。贈り物としても安心してお選びいただける、弊社の歩みの集大成といえる一品です。
―最後に、これからの展望についてお聞かせください。
岩田 私の経営の根本にあるのは「菓子作りを通じて、人と社会を幸せにする」という信念です。お菓子を作るだけでなく、22年間にわたり熊本の歴史と文化を発信する活動を主宰するなど、地域の伝統文化を守る活動にも力を注いできました。それは、熊本という地への深い愛があるからです。
次の100年に向けて、伝統を守ることはもちろんですが、働く社員の幸せを第一に考え、若い世代が誇りを持って挑戦できる「人を育てる企業」であり続けたいと考えています。今は娘も商社で修業を積んでおりますが、将来は、娘の感性も取り入れながら、和菓子に洋菓子の要素を融合させた新しい挑戦もしてもらいたいと考えています。一つひとつのお菓子に込めた熊本の心と職人の技を、未来へと繋いでいくことが私の使命だと思っています。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「肥後太鼓 16枚入り」
価格:¥2,894(税込)
店名:あんたがたどこさ 肥後もっこす本舗
電話:0120-1592-43(9:00~17:00※日祝日を除く)
商品URL:https://antagatadokosa.com/products/detail.php?product_id=51
オンラインショップ:https://antagatadokosa.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
岩田英志(株式会社岩田コーポレーション 代表取締役社長)
1954年熊本県生まれ。中央大学卒業後、大手流通企業での勤務を経て、28歳でアパレル・貿易会社を起業。1996年、父が営む岩田製菓(現・岩田コーポレーション)の社長に就任。独自のブランディングと徹底した品質管理で、伝統の味を全国へ発信する。熊本の文化継承活動にも尽力し、地域社会への貢献を続けている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/岩田コーポレーション>




























