
卵本来のおいしさを引き立てる「寺岡家のたまごにかけるお醤油」と、創業130年、伝統の杉桶で醸す「寺岡家の国産有機丸大豆醤油 蔵出し」
2026/05/11
今回、編集長のアッキーが注目したのは、卵本来のおいしさを引き立てる専用醤油「寺岡家のたまごにかけるお醤油」と、希少な杉桶で3年もの月日をかけて醸される「寺岡家の国産有機丸大豆醤油 蔵出し」です。広島県福山市で1887年(明治20年)から続く寺岡有機醸造は、業界でもいち早い時期から「有機」への取り組みをスタートさせた先見の明を持つ老舗です。自社農場を持ち、土作りにもこだわり抜く姿勢は、全国でも類を見ません。
その背景には、創業時から受け継がれる「人のためになるものを」という精神と、日本の農業の未来までを見据えた深い物語がありました。取材スタッフが、広島県に本社を構える、寺岡有機醸造株式会社 代表取締役の寺岡宏晃氏にお話を伺いました。

寺岡有機醸造株式会社 代表取締役の寺岡宏晃氏
―1887年(明治20年)の創業から130年以上の歴史を誇りますが、その歩みの原点についてお聞かせください。
寺岡 創業者の寺岡伍一は、もともと酒屋などの小売業を営んでいました。非常に信仰心が厚い人物で、創業前、神社の宮司さんに「酒屋と醤油屋、どちらがいいでしょうか」と相談したところ、「これからは生活に欠かせず、より人のためになる醤油屋を選びなさい」という助言をいただいたそうなのです。宮司さんのこの一言は、現在の「有機・安全」という、食べる人への誠実な姿勢の根幹となっています。まだ「オーガニック」という言葉が一般的でなかった昭和50年頃から有機栽培への取り組みを始めました。同時期に起こったオイルショックを機に、「寺岡有機農場」を設立しました。


広島県福山市で1887年(明治20年)に創業。
自社農場「寺岡有機農場」で土作りから関わり、「有機」への取り組みをスタートさせた。
―ご自身は、醸造の現場ではなく「農場」からキャリアをスタートされたそうですね。
寺岡 私は5代目の代表を務めていますが、家業に戻る前は食品スーパーで3年間、青果担当として働いていました。その後、危機管理コンサルという仕事を経て弊社に入社したのですが、最初に向き合ったのは醤油の醸造現場ではなく、農場だったのです。土づくりから始まり、どのように育ち、どれほどの手間暇がかかっているのか。その苦労と喜びを肌で感じた経験は、今の経営における大切な土台となっています。現場を大切にする姿勢や、原料への人一倍強いこだわりは、この「土」に触れてきた日々のなかで培われたものだと思います。現在は、伝統を守るだけでなく、新しい感性も大切にしながら、今の時代に求められる「本物」を形にすることを目指しています。
―大きなヒットとなった「寺岡家のたまごにかけるお醤油」は、どのような経緯で誕生したのでしょうか?
寺岡 この商品は、4代目の父が「卵本来のおいしさを最大限に引き出す醤油を」と、専用醤油の先駆けとして開発しました。ところが発売当初は、社会問題となっていた鳥インフルエンザの影響で生卵が敬遠されるという、非常に厳しい状況での船出となったのです。開発担当者からも反対の声があがりましたが、父は「こういうときだからこそ、出すべきだ」と押し切りました。そこで生まれたのが、生卵が心配なら目玉焼きでも楽しんでほしいという「逆転の発想」です。パッケージにもあえて目玉焼きのデザインを採用。この柔軟なアイデアが、結果として多くの皆さまに受け入れられました。毎日食べても飽きない「食卓の定番」にしたいという強い思いが、この商品の出発点だったのです。

卵のコクを引き立てる絶妙な塩味と甘みの黄金比。
素材本来の風味を活かしているため、後味までだしの余韻が心地よく広がる。
―隠し味が使われていると伺いました。味の設計におけるこだわりを詳しく教えてください。
寺岡 最大のこだわりは、海の恵みである「牡蠣エキス」を使用している点です。牡蠣のほかにも、かつお、昆布、椎茸という4種のうま味をブレンドしています。これら天然素材が複雑に重なり合うことで、唯一無二の濃厚なコクとまろやかさを生み出しているのです。この牡蠣由来の滋味深い旨味こそが、一口食べた瞬間に「普通のお醤油とは違う」と感じさせる、老舗がたどり着いた「黄金比」の正体なのです。原料のすべてを厳選しています。発売から20年以上経ちますが、この「味の設計図」だけは絶対に守り続けていきたいこだわりです。

牡蠣エキスに加え、かつお、昆布のうま味をブレンド。
まろやかでほんのり甘めな味わいが特徴だ。
―このお醤油をよりおいしく楽しむための、おすすめの食べ方はありますか?
寺岡 まずは王道のたまごかけご飯で、牡蠣だしの香りと卵のコクが溶け合う至福の瞬間を味わっていただきたいですね。仕上げにごま油を垂らして食べるのもおすすめです。ごま油の香ばしさとだし醤油の旨味が重なり、忙しい朝でもこれ一杯で活力が湧いてくるような満足感を得られます。また、パッケージに描かれているように、半熟の目玉焼きにかけるのも贅沢な使い方です。黄身の濃厚さが引き立ち、いつものおかずが特別な一品に変わります。「明日からやってみたい」と思っていただけるような、日常のなかの小さな贅沢をぜひ体験していただきたいですね。おかげさまでシリーズ累計出荷数は2,000万本を突破しましたが、これからも世代を超えて愛される「安心の証」であり続けたいと考えています。

ご飯だけでなく、目玉焼きにかけたり、煮物や炒め物の隠し味としても活躍。
―もう一つの名品、「寺岡家の国産有機丸大豆醤油 蔵出し」についても、その特別な製法を教えてください。
寺岡 こちらは、日本に「有機JAS制度」が導入された際、弊社の技術の粋を集めてリブランディングした「最高峰」の一瓶です。希少な国産の有機大豆と有機小麦を使い、今では全国でも数少なくなった「杉桶」で3年間もの歳月をかけてじっくりと熟成させています。夏は暑く、冬は寒い。そんな自然の温度変化に身を任せる「天然醸造」こそが、深みのある味と複雑な香りを作るのです。杉桶に住み着く微生物がゆっくりと醤油を熟成させ、3年という月日が奥深い味わいを醸し出します。この芳醇な香りを楽しむなら、お刺身などのシンプルな素材で味わうのが一番です。醤油一滴で、いつものお刺身が「ごちそう」へと昇華する驚きを感じていただけるはずです。

希少な国産有機大豆と有機小麦を使用。
杉桶で3年という長い年月をかけて熟成され、角の取れた円熟味と奥深い旨味が生まれる。
―実際にお使いになったお客さまからは、どのような反響が届いていますか?
寺岡 特にご年配のお客さまから、「昔、おばあちゃんの家で食べた懐かしいお醤油の味がする」という感動のお言葉をいただくことが多いですね。一度使ったらもう他のお醤油には戻れないと、リピーターになってくださる方もたくさんいらっしゃいます。日本人が本能的に求める本物の味であることが、お客さまの声によって証明されているようで、私たちにとっても大きな励みになっています。家庭の味として定着し、家族の思い出とともにあり続ける。そんな丁寧な暮らしを志向する方々に支持されている品質の高さは、私たちの誇りです。

冷奴や焼き魚など、シンプルな料理に一垂らしするだけで、芳醇な香りが食卓いっぱいに広がる。
―これからの未来へ向けた展望をお聞かせください。
寺岡 深刻な農業従事者不足という課題に立ち向かうため、次世代の育成を目的とした農業学校「ロイヤルアグリアカデミー」を設立しました。いい原料を育てる人が不可欠です。食の源流である農業そのものを守ることで、日本の豊かな食文化を次世代へ繋いでいきたいと考えています。創業140周年に向けた「寺岡家」ブランドのロゴの刷新や、海外展開の加速など、老舗でありながらも攻めの姿勢を忘れません。100年後の食卓にも、安心でおいしい醤油があり続けるために、土作りから教育までを一貫して手がける壮大なビジョンを持って、力強い一歩を踏み出していきます。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「寺岡家のたまごにかけるお醤油(150ml)」
価格:¥346(税込)
店名:寺岡有機醸造株式会社
電話:0120-511-549(平日9:00~17:00)
定休日:土日祝日
商品URL:https://www.teraokake.co.jp/brewing_item/299/
オンラインショップ:https://www.teraokake.co.jp/

「寺岡家の国産有機丸大豆醤油 蔵出し(150ml)」
価格:¥635(税込)
店名:寺岡有機醸造株式会社
電話:0120-511-549(平日9:00~17:00)
定休日:土日祝日
商品URL:https://www.teraokake.co.jp/brewing_item/385/
オンラインショップ:https://www.teraokake.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
寺岡宏晃(寺岡有機醸造株式会社 代表取締役)
1985年広島県生まれ。大学卒業後、食品スーパーでの3年間の修業を経て、2012年に寺岡有機農場有限会社へ入社。現場では有機野菜の販売拡大に奔走し、その価値を直接消費者に届ける経験を積む。2019年に寺岡有機醸造株式会社の取締役に就任し、2022年より代表取締役を務める。伝統を重んじつつ、本物の醸造文化を地元・広島から日本、そして世界へと広めるべく、有機素材にこだわった醤油造りに真摯に向き合っている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/寺岡有機醸造>




























