海の恵みが山を育てる。静岡の“おいしい循環”を形にした絶品ツナ缶とお茶の「つなめぐり」ギフトセット

2026/02/24

今回、編集長のアッキーが注目したのは、海と山の恵みがバトンのようにつながった、静岡ならではの「おいしい循環」を体験できる「『つなめぐり』ギフトセット」です。蓋を開けた瞬間に驚く「一枚肉」のようなツナ缶と、その製造過程で生まれた肥料で育った風味豊かなお茶。
その背景には、「もったいない」から始まった創業者の精神と、地域の産業を守りたいという切実な願いがありました。取材スタッフが、静岡県に本社を構える、伊豆川飼料株式会社の取締役、伊豆川剛史氏にお話を伺いました。

伊豆川飼料株式会社 取締役の伊豆川剛史氏

まずは、御社についてお聞かせください。

伊豆川 創業は1949年です。当時は親族が缶詰工場を営んでおり、夏はツナ缶、冬はみかん缶を作っていました。その工場から出るマグロの頭や骨といった、人が食べない部分である「残渣(ざんさ)」を創業者が集め、近くの砂浜で天日干しにして飼料用の「魚粉」を作って販売したのが始まりです。魚の栄養は土壌にも良いことから、その後、技術を応用して農業用の「肥料」も手がけるようになりました。
今でこそ「SDGs」や「サステナブル」という言葉がありますが、そんな言葉が生まれるずっと前から、私たちは「もったいない」という精神で、命を無駄にしない循環を実践してきた会社なんです。

昭和から続く「もったいない精神」が、今のものづくりにも息づく。
清水・両河内の茶畑では、マグロの残渣から作られた同社の肥料が使われている。

―社長ご自身は、一度東京のIT企業にお勤めだったそうですね。そこから家業に戻られた経緯を教えてください。

伊豆川 はい。大学院を出てから5年ほど、東京のIT企業で働いていました。家業とは全く関係のない世界でしたが、30歳という年齢を節目に、漠然と抱いていた「家業に戻る」という思いを実行に移し、2010年にUターンしました。あれから今年で15年になります。
外の世界を見た経験があったからこそ、戻ってきたときに、当たり前だと思っていた自社の仕事や、静岡の産業が抱えている課題を客観的に見ることができたのだと思います。「肥料を作る」という工程そのものに価値があるのではないか、という視点の転換は、その後の商品開発にもつながっていますね。

肥料メーカーである御社が、なぜツナ缶やお茶の開発を始められたのですか?

伊豆川 一番のきっかけは、肥料の原料となる魚の残渣が減り始めたことへの危機感でした。海外での加工が増え、国内での水産加工が減少していたんです。このままでは原料がなくなり、静岡の産業の循環も止まってしまう。そうなる前に、この循環の価値を消費者の皆さんに伝えなければと思いました。
しかし、肥料を使う農家さん以外の方に、言葉だけでメッセージを伝えるのは難しいものです。そこで、自分たちの技術を生かし、直接消費者に届く「食品」を作ることでメッセージを伝えようと考えました。
最初は、一般の方に馴染みの薄い「肥料」の価値を知ってもらう入口として、ツナ缶を開発しました。 そうしたら、「その肥料でお茶を育てたらどんな味になるの?」という声をいただくようになったのです。その声に応える形で、実際に自分たちの肥料を提供している地元の茶農家さんと協力し、お茶も製品化することになりました。海(ツナの原料になるマグロ)が肥料となり、山(お茶)を育てる。この「巡り」を形にしたのが、このギフトセットなんです。

肥料屋だからこそ実現できた、ツナとお茶の異色の組み合わせ。
パッケージには、海と山をつなぐ「おいしい循環」への願いが込められている。

―「つなめぐり」に入っている「とろつな」「しろつな」、そしてお茶の「つなみどり」。それぞれのこだわりを教えてください。

伊豆川 まず「とろつな」は、キハダマグロの「トロ」の部分だけを使った贅沢なツナ缶です。缶を開けると、フレーク状ではなく、お刺身のような「一枚肉」のスライスが入っています。箸で一枚ずつ剥がして食べるような感覚ですね。
「しろつな」は、ビンチョウマグロを使ったホワイトミートで、身がしっかりとしていて食べ応えがあります。スーパーで売っているツナ缶とは一線を画すため、パッケージデザインにもこだわり、手みやげとして会話が生まれるようなかわいらしさを意識しました。
そして「つなみどり」は、弊社の魚粕肥料を使って育てられた、清水・両河内(りょうごうち)産の茶葉です。魚の旨みが土を通して茶葉に凝縮されています。急須がないご家庭でも気軽に楽しんでいただけるよう、あえてティーバッグ形式にしました。

キハダマグロのトロを贅沢に使った「とろつな」と、美しいホワイトミートの「しろつな」。
そして、銘茶の産地、清水・両河内の茶葉をティーバッグに閉じ込めた「つなみどり」。

おすすめのいただき方や、楽しみ方を教えてください。

伊豆川 ぜひ「週末のプチ贅沢」として楽しんでいただきたいですね。「つなみどり」は、夜寝る前にポットに水とティーバッグを入れておけば、翌朝には旨みたっぷりの水出し茶が楽しめます。お湯で淹れる場合は80度くらいがおいしいですよ。
「とろつな」は味付け済みなので、そのままお皿に盛るだけで立派な一品になりますし、お酒のおつまみにも最高です。 「しろつな」は身がしっかりしているので、トマトソースと合わせてパスタにするのもおすすめです。「トマトツナパスタ」はお子さんにも人気ですよ。ご自身で味わった後は、その感動を「静岡の自慢」として、大切な誰かに贈っていただけたら嬉しいですね。

実際に召し上がったお客様からは、どのような声が届いていますか? また、評価はいかがでしょうか。

伊豆川 おかげさまで「とろつな」は「日本缶詰大賞」で優秀賞をいただき、さらに先日、「つなめぐり」ギフトセットとしても「ふじのくに新商品セレクション2025」で金賞を受賞しました。
特に嬉しいのは、静岡へ移住された方々が、帰省のおみやげとして選んでくださることです。「地元の本当の良さを伝えたい」と、20個くらいまとめて購入して帰られる方もいらっしゃいます。ご自宅にストックしておいて、友人が来たときにお裾分けするという方も多いですね。味はもちろんですが、その背景にあるストーリーも含めて「誰かに話したくなるギフト」として評価いただいているのだと思います。

最後に、今後の展望やビジョンについてお聞かせください。

伊豆川 「つなめぐり」という名前には、お茶だけでなく、今後さまざまな地域の産品と巡り合い、その輪を広げていきたいという願いを込めています。まだ知られていない静岡の魅力や「おいしい循環」を掘り起こし、商品を通じて地域と消費者をつないでいくことがこれからの目標です。
また、もっと深くこの循環に関わりたいという方のために、家庭菜園用の肥料「つなごえ」も展開しています。食べて応援するだけでなく、自分で育ててみる。そんな新しい関わり方も提案しながら、静岡の産業を未来へ残していきたいですね。

―貴重なお話をありがとうございました!

「『つなめぐり』ギフトセット」
価格:¥3,000(税込)
店名:TUNA-GOU~伊豆川飼料公式オンラインショップ~
電話:054-366-1236(9:00~17:00※土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://tunagou.base.shop/items/118908019
オンラインショップ:https://tunagou.base.shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

伊豆川剛史(伊豆川飼料株式会社 取締役)
静岡県静岡市出身。1980年生まれ。理系大学院修了後、東京都内のIT系企業に入社。2010年、家業を継ぐためにUターンし、飼料・肥料メーカーである伊豆川飼料株式会社に入社。静岡を代表する産業である水産加工業と農業の循環を守り、広めるために、ツナ缶「とろつな」シリーズ、家庭菜園向け肥料「つなごえ」シリーズを開発する。静岡の循環の危機を訴える活動の一環として、若い世代へ向けた講演なども積極的に行っている。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/伊豆川飼料>

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