料亭の出汁の旨みがプチプチと弾ける北海道産たらこの辛子明太子「紡(つむぎ)」

2026/02/05

今回、編集長のアッキーが注目したのは、上品な「出汁の旨み」と、北海道産だからこそ味わえる「粒立ち」が魅力的な化粧箱入り辛子明太子「紡(つむぎ)」です。博多の料亭が手がけるこの商品は、一口食べれば、その丁寧な手仕事と素材の良さが伝わってきます。
その背景には、「家庭では味わえない、非日常を感じる本物を届けたい」という創業者の精神と、一度は途絶えた国産原料を復活させた現社長の熱い思いがありました。取材スタッフが、福岡県に本社を構える、株式会社稚加榮 代表取締役社長の田原義太慶氏にお話を伺いました。

株式会社稚加榮 代表取締役社長の田原義太慶氏

まずは、御社の歩みとして、料亭を始められた経緯をお聞かせください。

田原 弊社は今年で64年目を迎えます。創業者の祖父は、博多で最初はうどん屋、その次は鶏料理屋を営んでいました。当時はまだ冷蔵庫が家庭に普及していない時代でしたから、家庭では食べられないものを提供しようというのが始まりだったんです。
その後、冷蔵庫が普及して肉料理が家庭でも一般的になると、「次は活魚だ」と考えました。当時は家庭で活魚を扱うことは難しかったので、いけすを作って活魚料理を始めたのです。常に「家庭では味わえない非日常」を提供することにこだわってきた歴史があります。明太子に関しては、もともと料亭で出していたものが評判となり、「商品化してほしい」というお客様の声に応える形で、約40年前に本格的な製造販売を始めました。

博多の地で60余年の歴史を刻む料亭・稚加榮(ちかえ)。
一歩足を踏み入れると、九州各地の活魚が集まる圧巻の生簀カウンターが出迎える。

社長ご自身は、以前は全く異なる分野でご活躍されていたそうですね。

田原 大学、大学院でヘビの研究をしていました。私の名前を検索すると、会社の記事よりもヘビの研究結果のほうが多く出てくるほど没頭していましたね。その後、家業を継ぐためにホテルでのレストラン勤務や仕入れ・経理を経験してから入社しました。
社長に就任したのは、ちょうどコロナ禍が始まる2020年のタイミングでした。料亭という業態にとってきわめて厳しい時期でしたが、私が研究の世界で学んだ「こうあるべき」という固定観念に捉えられない思考があったため、柔軟に対応できたのかもしれません。創業者のつけた社名「稚加榮(ちかえ)」と私の名前「義太慶“よしたか”」の画数が同じだそうで、不思議なご縁と使命を感じながら経営にあたっています。

今回ご紹介する辛子明太子「紡(つむぎ)」は、どのような経緯で誕生した商品なのでしょうか。

田原 以前は国産のたらこを使っていたのですが、4、5年前に漁獲量の問題で国産が手に入らなくなり、すべてアメリカ産に切り替えざるを得ない時期がありました。もちろんアメリカ産でも味の再現には努めましたが、やはり「いつか創業時の国産の味を復活させたい」という思いはずっと持っていたんです。 その後国内の漁獲状況が少し改善したのを機に、1年ほどかけて開発し、満を持して復活させたのがこの「紡(つむぎ)」です。北海道産のたらこのみを厳選し、生産者とお客様、そして過去と未来のご縁を「紡ぐ」という意味を込めました。料亭として恥じないものを採算度外視で素材を追求した、私たちの原点回帰ともいえる商品です。

国産原卵にこだわり、満を持して復活した辛子明太子「紡」。

贈答用としても選ばれる上品な化粧箱入り。

「紡」ならではのこだわりや、他社製品との違いを教えてください。

田原 一番の違いは「粒子感」ですね。国産のものは、口の中で一粒一粒がサラサラと弾けるような独特の食感があります。これがアメリカ産と比べ、明確に違いを感じる点です。私たちは「べちゃっとしない、粒が立つ食感」にとてもこだわっています。

また、味付けには料亭の出汁を再現したものを使用しています。料亭でお出ししている純米吟醸酒「稚加榮」を煮切り、厳選した鹿児島県枕崎の鰹節をふんだんに使うことで、魚卵特有の臭みを消して奥深い旨みを引き出しています。風味の決め手となる唐辛子に至るまで、すべてにおいて妥協していません。

さらに、「商品を料理としてお出しする」という考えから、盛り付けも味の一部として大切にしています。工場では職人が行う工程と同じように手のひらに乗せて、菜箸で撫でるように丁寧に形を整え、化粧箱に並べていく。蓋を閉じる最後の瞬間まで、自分たちの目で品質を確かめます。私が「リフレッシュ休暇を取ろう」と提案しても、現場から「休みすぎると仕事の質が落ちる」と怒られるほど(笑)、真面目で仕事熱心な社員たちに支えられて、この品質が守られているんです。

一般的な明太子とは一線を画す、サラサラとした粒立ち。
特製の出汁が、魚卵の旨みを最大限に引き出す。

社長おすすめの、おいしい食べ方を教えていただけますか。

田原 そのままの状態、あるいは炊きたてのご飯に乗せて、素材本来の「粒感」と「出汁の香り」を存分に味わっていただきたいですね。私自身お酒が好きなので、香りの高い純米大吟醸などと合わせるのもおすすめです。口の中で明太子の旨みと日本酒の香りがふわっと広がりますよ。少し手を加えるなら、「明太フライ」もいいですね。明太子を大葉で巻いて、衣をつけてサッと揚げるんです。外はサクッとしていて、中は少しレアな状態。大葉の香りと明太子の相性が抜群で、料亭でも人気のメニューです。

炊きたての白米に乗せるだけで、極上のご馳走に。

お客様からはどのような声が寄せられていますか。

田原 地元福岡では、親子三代で通ってくださるお客様も多く、お祝い事や贈り物に稚加榮を選んでいただいています。芸能人の方がテレビでおみやげとして紹介してくださることもあり、「福岡みやげの定番」として認知していただいているのはありがたいですね。最近では、海外からの旅行客の方にも非常に好評です。料亭という空間で食事を楽しみ、その味を思い出として持ち帰っていただく。国境を越えて博多の味が評価されているのを実感しています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

田原 創業60周年を迎えましたが、次は「100年企業」を目指しています。料亭としての伝統はしっかりと守りつつ、時代に合わせた変化も必要だと考えています。 その一つとして、新ブランド「稚加榮茶寮」などを通じて、料亭の味をよりカジュアルに、多くのご家庭へ届けていきたいですね。また、将来的には海外展開も含め、博多の食文化を世界へ、そして次世代へとつないでいく役割を果たしていきたいと思っています。

―素敵なお話をありがとうございました!

「化粧箱入り辛子明太子「紡」」(370g)
価格:¥6,912(税込)
店名:博多料亭 稚加榮
電話:092-741-6985(9:00~17:00 日曜、祝日、正月を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://chikae.co.jp/ec/goods/detail/?id=182
オンラインショップ:https://chikae.co.jp/ec/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

田原義太慶(株式会社稚加榮 代表取締役社長)
1984年福岡県生まれ。学生時代はヘビの研究を行い、大学院修士課程修了後ホテル勤務を経験し、2013年に稚加榮へ入社。調理場や営業部を経て、2019年に同社代表取締役社長に就任。本業の隙を見て国内外へ出かけ撮影を行い、爬虫類関係の書籍の出版や雑誌の記事を執筆。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/稚加榮>

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