自家製餡と柔らかな求肥が魅力の「讃州最中」は、丸亀で50年愛される、優しい味わい

2025/12/01

今回、編集長のアッキーが注目したのは、香ばしい皮の中に、毎朝丁寧に炊き上げる自家製の潰し餡と柔らかな求肥(お餅)がぎっしり詰まった最中「讃州最中(さんしゅうもなか)」。香川県丸亀市で50年以上愛され続ける和洋菓子店「きさらぎ」の代表銘菓です。その背景には、創業者である父の思いを受け継ぎ、「こころ豊かなひとときを提供したい」というビジョンを掲げる、2代目社長の確かな信念がありました。取材スタッフが、株式会社きさらぎ 代表取締役の岩倉公紀氏に話を伺いました。

―まずは、御社が歩んでこられた50年以上の歴史についてお聞かせいただけますか。

岩倉 創業は1973年で、私の父と母が二人で始めた小さなお菓子屋さんが始まりです。「手に職を持って自分で商売をしたい」という創業者である父の強い情熱からスタートしました。そこから50年以上、一貫して地域密着で歩んできました。

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香川県丸亀市で50年以上、地域密着を貫く「きさらぎ」。
和と洋、両方の技術が息づく店内には、多彩なお菓子が並ぶ。

岩倉社長ご自身は、2代目としてどのような経緯で家業を継がれたのでしょうか。経営学と職人修業の両方を学ばれたと伺いました。

岩倉 私は2代目です。家業のことは「お客様に喜ばれるいい商売だ」と思っていたので、家業を継ぐことを見据えて大学では経営学科に進みました。卒業後は、「どうせ学ぶなら厳しいところで基礎を学びたい」と、愛知県の老舗和菓子店で4年半、住み込みで修業を積み、2000年に帰郷して家業に入社しました。

2006年、近隣に競合店が増加した時期に、会社の将来の方針について父(創業者)と話し合う機会がありました。その際、「長期的にブランド価値を大切にしたい」という私の考えや思いを伝えた結果、32歳で2代目社長に就任することとなったんです。社長に就任してからは、それまでなかった経営理念や行動指針、人事評価制度などを導入し、職人集団から未来を見据えた組織へと改革を進めてきました。

―看板商品である「讃州最中(さんしゅうもなか)」は、どのような経緯で誕生したのでしょうか。

岩倉 「讃州最中」は、創業して10年後、父が「店の特色となる地域の銘菓を作りたい」と考えて開発した商品です。当時、香川県内には有名な最中(もなか)がなかったそうで、この「最中」というジャンルに挑戦したと聞いています。他との違いを出すため、当時としては珍しかった「あんの中に求肥(お餅)を入れる」という工夫を凝らしました。発売当初は苦労したそうですが、次第に口コミでおいしさが広がり、今ではきさらぎの看板商品となっています。

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世代を超えて親しまれる、きさらぎの顔「讃州最中」。
大晦日には数千個が売れる、まさに”故郷の味”。

「讃州最中」の味わいの核となる、餡(あん)や皮、求肥へのこだわりを教えてください。

岩倉 「讃州最中」のこだわりは、まず主役となる餡(あん)です。きさらぎの1日は、職人が小豆を炊くところから始まります。この最中のために、じっくりと真心こめて炊き上げた「あっさり風味の潰し餡」を使っています。上品な甘さの白双糖を使用し白餡と組み合わせた伝統の技で、ひとつひとつ丁寧に仕上げることで、少し大ぶり(65g)ですが毎日でも食べたくなるような、優しい味わいを実現しているんです。

そして、その餡の中には、食感のアクセントとなる「柔らかな求肥(お餅)」が入っています。この求肥が、なめらかな餡に“もっちり”とした心地よい食感を加えてくれるんですよ。これらを包む皮(最中種)も重要です。「讃州最中」の文字が浮き出た風格のあるデザインで、香ばしく焼き上げた「焦がし最中種」が、中の餡と求肥の風味を一層引き立てます。口に入れた瞬間の皮は、香ばしさと共に餡の水分が程よく含まれたしっとり食感、餡の“なめらか”な舌触り、そして求肥の“もっちり”とした食感。この三位一体となった絶妙なハーモニーが、この最中の最大の魅力です。

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「讃州」の文字が刻まれた皮の中には、
なめらかな餡ともっちりとした柔らかな求肥がぎっしり。

地元で長く愛されているとのことですが、どのようなシーンで利用されることが多いですか。

岩倉 地元・丸亀で長年愛されてきた定番の和菓子ということもあり、自分用としてのご利用もありますし、おみやげや大切な方への「贈答品」「ご進物」として選んでいただくことが多いです。季節を問わず、安心してお選びいただける手土産の一つとしてご活用いただいています。

お客様からはどのようなお声が届いていますか。地元での人気ぶりが伝わるエピソードがあれば教えてください。

岩倉 地元では「きさらぎの代表商品」として広く知られています。ありがたいことに、お客様の90%がリピーターであり、地域の皆様に深く信頼されていると実感しています。年末の大晦日には、この最中だけで4000個も売れるほどの人気で、まさに”故郷の味”として愛されていると感じます。店内では、見ず知らずのお客様同士が「これおいしかったよ」とすすめ合っている光景も見られ、嬉しく思いますね。

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高級感のあるパッケージ。
大切な人への贈り物や、季節の挨拶にも選ばれ続けている。

―最後に、未来のビジョンについてお聞かせください。

岩倉 私たちが掲げる理念は「こころ豊かなひとときを提供し、笑顔のシーンをお届けする」ことです。そのために、「お客様」「従業員」「会社」の3つの満足度を高めることを大切にしています。特に、今いる従業員がやりがいを持ち、働きやすい職場づくりには力を入れていますね。お菓子作りはAIやロボットに取られる仕事ではない。日本の”至福の文化”だと思っています。コンビニや大手にはできない、その土地ならではの「地域のお菓子ブランド」の価値を守り、将来につなげていくことが私たちの使命だと感じています。

―貴重なお話をありがとうございました!

讃州最中 6ヶ入

「讃州最中 6ヶ入」
価格:¥1,404(税込)
店名:きさらぎ
電話:0120-06-3394(9:30~18:00 元旦除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://kisaragi.theshop.jp/items/100395776
オンラインショップ:https://kisaragi.theshop.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

岩倉公紀(株式会社きさらぎ 代表取締役)
1974年香川県丸亀市に生まれ。高校までは地元で過ごし、九州の大学を卒業。その後、愛知県安城市の和菓子店「両口屋菓匠」に入社し、約4年半にわたり和菓子の基礎を学ぶ修業を積む。2000年に株式会社きさらぎに入社し、2006年に代表取締役に就任。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/きさらぎ>

 

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