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毎朝魚市場で5代目が仕入れを行う!熱海の老舗・釜鶴ひもの店の無添加ひものセット「潮騒(しおさい)」

2025/10/16

今回、編集長のアッキーが注目したのは、こだわりのひものギフトセット「潮騒(しおさい)」です。毎朝5代目自ら市場で仕入れる鮮魚を中心に、化学調味料を一切使わずに作られています。手掛けるのは、静岡県熱海市で160年以上続く老舗、釜鶴ひもの店。その魅力と歴史の裏側にある物語を、5代目代表取締役の二見一輝瑠氏に取材スタッフが伺いました。

株式会社釜鶴 5代目の二見一輝瑠氏

株式会社釜鶴 5代目の二見一輝瑠氏

まず、株式会社釜鶴の歴史についてお聞かせください。創業160年以上と伺いましたが、どのような歩みがあったのでしょうか。

二見 もともと漁民を雇って漁業を営む「網元(あみもと)」として漁師をしていました。しかし、江戸時代末期に漁民の生活を守るために一揆をおこしたことがきっかけで、漁業権を失ってしまったのです。そんな逆境の中、魚を買い付けてひものを作る商売を始めたのが初代鶴吉であり「釜鶴」の始まりです。もともと「釜鳴屋」と呼ばれていたことと、初代・鶴吉の名から一字を取り、屋号を「釜鶴」としました。

現在は、ひものの製造販売が事業の柱です。ひものをメインで販売する「釜鶴ひもの店」は、熱海市内に2店舗を展開。これに加え、飲食事業にも力を入れています。「ひものの新しい可能性を拓く」をコンセプトに、カジュアルダイニングの「HimonoDiningかまなり」、和食処の「海幸楽膳釡つる」、天ぷら専門店の「てんぷら鶴吉」と、3店舗を展開中です。

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熱海の地で160年以上続く「釜鶴ひもの店」。
常時30種類以上のひものを取り扱う。

二見社長は5代目でいらっしゃいますが、家業を継ぐことはいつ頃から意識されていたのですか。

二見 高校3年生になる頃には、自分が継ぐことになるかもしれないと考えていました。そのため大学ではマーケティングを学び、卒業後は築地を経て家業へ。製造の責任者が引退を控えていたこともあり、外での修業は短く、すぐに現場で仕事を覚える道を選びました。

私自身としては、ひもの屋の経営だけでなく、熱海という町全体の活性化にも取り組んでいます。「株式会社machimori」というまちづくり会社の代表を兼任し、ゲストハウスの運営や、2地域居住者等が利用するコワーキングスペースの運営などにも力を入れています。

―今回ご紹介いただくギフトセット「潮騒(しおさい)」について教えてください。

二見 ひものの王道である「アジのひもの」を中心に、北海道産の大きな「ホッケのフィレ(骨なしの切り身)」や、熱海の特産品であるダイダイを餌に使った「熱海サーモン」、秘伝のタレで仕上げた「いわしみりん干し」などを詰め合わせました。特に熱海サーモンは、ダイダイの効果で魚特有の臭みがなく、さっぱりとお召し上がりいただけます。ご家庭で熱海の味を手軽に楽しめる、当店の魅力が詰まったセットです。

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人気の魚種を詰め合わせたギフトセット「潮騒」。
(あじ3枚、熱海サーモン1切、ほっけフィレ1枚、いわしみりん2枚)

素材や製法におけるこだわりは何でしょうか。

二見 私たちが何よりも大切にしているのは、地元の食文化の担い手として誇りを持ち、仕入れから製造、販売までの全てに妥協しないことです。熱海のお土産といえばひものですが、外部から仕入れて販売するお店がほとんどです。自社で製造から手がける店は非常に少なくなりました。私たちは本店の裏に製造所を構え、一貫生産を貫いています。

そのこだわりの第一は、ひものの命である「鮮度」です。一般的に流通しているひものの多くは、冷凍された原料を加工します。しかし、私たちは、私が毎朝市場へ出向き目で見て仕入れた、相模湾や駿河湾の旬の地魚を中心に使います。魚は鮮度の良いうちに加工するのが鉄則。店頭には常に30種類以上のひものが並び、季節の旬の魚をお楽しみいただけます。

次に、製造工程においては、160年受け継ぐ職人技と安全への配慮を徹底しています。魚は一枚一枚丁寧に手開きし、日本名水100選の「柿田川の名水」で洗います。そして、アジやホッケといった人気主力商品は、魚と天日塩だけで作っており、化学調味料は一切使用していません。お子様にも安心して召し上がっていただける、体にやさしいひもの作りを心がけています。

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採れたての新鮮な魚を、一枚一枚丁寧に開いていく。

二見 味の決め手となる塩加減は、時代のニーズに合わせて変化させています。かつてひものは保存食だったため塩味が強かったのですが、健康志向の高まりに合わせ、10年という長い時間をかけて、少しずつ塩分を1.0%まで落としました。一方で、先代から受け継いだ味を急に変えるわけにはいきません。お客様には「味が変わった」と思わせず、「いつもおいしいね」と感じていただきたい。伝統の味を守りながら、お客様の健康にも配慮した味へと進化させ続けること。これこそが、魚本来の旨みを最大限に引き出す、私たちの思いなのです。

おすすめの食べ方について教えて下さい

二見 当店のひものは焼き方ひとつで味が大きく変わります。一番のコツは「焼きすぎない」ことです。ご家庭のグリルを使い、まず皮目から中火で焼きます。魚の油がジュワっと出てきたら裏返して身を焼き、最後にまた皮目をさっと炙るくらいが理想です。

こうすると皮はパリッと、身はしっとりジューシーに仕上がります。冷凍のまま焼くのがおすすめですが、厚みのある魚は半解凍すると中まで火が通りやすく、上手に焼けますよ。みりん干しは焦げやすいので、弱火でじっくり焼いてください。そして召し上がるときは、まずはお醤油などをかけず、魚本来の豊かな味わいをぜひお楽しみいただきたいです。

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旨みが凝縮された干物は絶品。朝ご飯や、お弁当、晩酌のお供にも。

―今後の展望についてお聞かせください。

二見 地元の漁師さんがいなければ、私たちの商売は成り立ちません。限りある海の資源に付加価値をつけ、全国のみなさまに本物のひものの味を届けていきたいです。先祖が守ってくれたこの熱海の海を大切にしながら、これからも正直なものづくりを続けていきたいと考えています。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

潮騒

「潮騒(あじ3・熱海サーモン1・ほっけフィレ1・いわしみりん2)」
価格:¥4,300(税込)送料無料(※遠方は追加送料有り)
店名:釜鶴ひもの店
電話:0120-49-2172(9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.kamaturu.co.jp/SHOP/301033.html
オンラインショップ:https://www.kamaturu.co.jp/index.html
※セット内容は時期により変更になる場合がございます。

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

二見一輝瑠(株式会社釜鶴 5代目)
1978年静岡県生まれ。大学でマーケティングを学んだ後、2001年にUターンし株式会社釜鶴に入社。製造加工から営業販売まで3年間修業し、2005年に専務取締役に就任。2018年より5代目代表取締役を務める。また、まちづくり会社「株式会社machimori」の代表や、熱海市観光協会副会長も兼任し、地域活性化にも尽力している。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/釜鶴>

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