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濃厚な甘さにとろける果肉。市場のプロが選び抜いた北海道の「富良野メロン」

2025/10/16

スプーンを入れると、じゅわっと果汁があふれ出す。口いっぱいに広がるのは、北海道の夏そのもののような濃厚な甘さと芳醇な香り。今回、編集長のアッキーが注目したのは、一度食べたら忘れられない感動を呼ぶ「富良野(ふらの)メロン」です。ふるさと納税の返礼品として10億円以上もの寄付を集め、多くの食通を唸らせた伝説の逸品。このメロンを厳選するのが、創業115年の歴史を持つ滝川地方卸売市場株式会社です。市場のプロはどのように最高のメロンを見極めるのでしょうか。そのおいしさの秘密を代表取締役社長の加賀井清二郎氏に取材スタッフが伺いました。

滝川地方卸売市場株式会社 代表取締役社長の加賀井清二郎氏

滝川地方卸売市場株式会社 代表取締役社長の加賀井清二郎氏

まず、会社の成り立ちからお聞かせください。

加賀井 弊社は1910年に「三ツ輪魚菜市場」として北海道滝川市で開場したのが始まりで、創業115年になります。1972年に北海道地方卸売市場条例の施行にともない、現在の滝川地方卸売市場株式会社となりました。昭和の時代は、生産者から入荷したものをセリで売るのが主流でした。

時代の流れで消費者の購入先が小売店からスーパーマーケットへと移り変わる中で、弊社は他の市場に先駆けてスーパーと直接商談する方式に切り替えていきました。しかし近年は、人口減少や高齢化の波を受け、本業である卸売だけでは企業を存続させるのが厳しい状況になっています。そこで滝川市と連携してふるさと納税の運営を受託。道の駅の指定管理を担うなど、多角的な事業展開を進めているところです。

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北海道の地にて、1世紀以上にわたって地域の食を支えてきた。
道の駅「たきかわ」の指定管理も担い、地元の魅力を発信。

社長ご自身は、どのような経緯で入社されたのでしょうか。

加賀井 若い頃は冒険や放浪の旅に憧れていました。高校卒業後は自動車整備を学び、タクシーやダンプの運転手も経験しました。市場の世界に入ったのは、結婚がきっかけです。父がこの市場の役員をしていた縁で、28歳の時にアルバイトのような形で入社。その後、正社員として採用していただきました。果物の担当からキャリアはスタート。まさか自分が社長になるとは夢にも思っていませんでした。2015年に代表取締役に就任し、今に至ります。

今回ご紹介いただく「富良野メロン」は、ふるさと納税で大変な人気だったそうですね。

加賀井 はい。もともとは滝川市のふるさと納税の返礼品として「北海道産赤肉メロン」を扱っていました。8万件以上、金額にして10億円を超えるご寄付をいただくほど、絶大な人気がありました。しかし2022年、総務省から「地場産品」というルール上、滝川市以外で生産されたメロンを返礼品として扱うのは難しいとの見解が示されたのです。

このままでは、このおいしさを日本全国に届けられなくなるという危機に直面しました。そこで、「おいしさを届け続けたい」という強い思いから、特に評価の高かった「富良野メロン」を、自分たちのECサイト「北海道新鮮マルシェ」で直接全国のお客様へ販売することを決意したのです。

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幻となりかけた伝説のメロンが、熱い思いによってECサイトで待望の復活を遂げた。

多くの方を虜にした「富良野メロン」のおいしさの秘密はどこにあるのでしょうか。

加賀井 まず、富良野盆地は一日の寒暖差が大きく、メロンの栽培に非常に適した気候です。この厳しい環境が、メロンに濃厚な甘さをぎゅっと閉じ込めてくれます。そして何より、100年以上の歴史で培われた我々プロの「目利き」が品質の根幹を支えています。

糖度センサーという科学的な根拠に加え、手に持った時のずっしりとした重み、鼻をくすぐる芳醇な香り、均整の取れた美しい網目といった、長年の経験でしか分からない”甘さの質”まで見極めています。

また、現地の生産者たちは「部会」を組織して常に栽培方法を研究。互いに切磋琢磨することで、毎年その品質を磨き上げています。最高の状態で味わっていただきたいという思いから、箱の中には分かりやすい「食べごろのお知らせ」も同封しています。

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富良野の気候と生産者の腕によって、
富良野産メロンは見た目も美しく、甘さがたっぷり。

おすすめの食べ方を教えていただけますか。

加賀井 最高の甘さを引き出すための黄金ルールは、食べる2時間ほど前から冷蔵庫で冷やすことです。同封された「食べごろのお知らせ」を頼りに完熟の時を待ちます。いよいよ迎えたその日、ひんやりと冷えたメロンにスプーンを入れてみてください。すると、じゅわっと果汁が溢れ出し、芳醇な香りが部屋いっぱいに広がります。

頑張った自分へのご褒美や、大切な人との記念日にもぴったりです。特別なシーンを彩るデザートとして、まずはそのままシンプルにお楽しみください。もし食べきれない分があれば、冷凍して贅沢なスムージーにしたり、ブランデーを少し垂らして大人の味わいにするのもおすすめです。

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アイスクリームを乗せたり、スムージーにしたりと、自分好みのアレンジを。

お客様からはどのようなお声が届いていますか?

加賀井 ありがたいことに、ふるさと納税では8万件以上選ばれている実績があり、品質を認めてくださっているのだと感じています。ECサイトを始めてからも、「おいしくてすぐ食べちゃったから、もう一個頼みます」といった嬉しいお声とともに、リピートしてくださるお客様が実際にいらっしゃいます。

また、父の日など、大切な方への心のこもったギフトとしても多くの方に選ばれています。多くの方が選んでくださっているということが、新たに知っていただくお客様にとって安心感に繋がっていると嬉しいです。

今後の展望についてお聞かせください。

加賀井 この一玉のメロンは、単に甘くておいしい果物というだけではありません。卸売市場という枠を超え、北海道の豊かな食文化を未来へ繋いでいこうとする、私たちの挑戦の象徴です。これからもEC事業をはじめ、多角的な展開を考えています。ドローンや精米事業、将来的には農業や水産加工にも視野を広げたいです。本業で培った生産者の方々とのつながりや経験をいかしていきます。

そして、「社会に必要とされ、地域に貢献できる企業」という理念のもと、お客様の「おいしい」という笑顔が生産者を支え、地域社会の力となる。そんな架け橋であり続けたいと思っています。

素晴らしいお話をありがとうございました!

富良野メロン

「富良野メロン」
価格:¥3,800~(税込)
店名:北海道新鮮マルシェ
電話:0125-74-6121(8:00~16:00 ※水曜、日曜、祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.rakuten.ne.jp/gold/hokkaido-shinsenmarche/event/melon2025/
オンラインショップ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/hokkaido-shinsenmarche/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

加賀井清二郎(滝川地方卸売市場株式会社 代表取締役社長)
1953年北海道生まれ。高校卒業後、職業訓練校を経て自動車整備やタクシー運転手などに従事。1982年28歳で滝川地方卸売市場株式会社に入社し、「庄内柿」など果実の担当を務める。2015年代表取締役に就任。ふるさと納税業務の受託、災害時における協定を締結、道の駅の指定管理の受託など地元滝川市との連携を強める。現在はEC事業やドローン事業などを展開中。趣味は登山・ヨット・カヌーであり、1983年から2年間カヌー国体に出場した。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/滝川地方卸売市場>

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