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本来の酸味、甘み、香りがまっすぐ届く。ボンタイン珈琲本社の「スペシャルティコーヒー」

2022/07/28

今回、編集長アッキーこと坂口明子が注目したのは、近年話題のスペシャルティコーヒーに20年以上前から取り組み、高品質のコーヒーを提供している株式会社ボンタイン珈琲本社。生産者との信頼関係を築くとともに、品質の国際審査員も務める代表取締役社長、加藤慶人氏にお話をうかがいました。

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株式会社ボンタイン珈琲本社 代表取締役社長の加藤慶人氏

―創業は、コーヒーを飲む習慣が今ほどなかった時代ですね。

加藤 祖父が創業したのが1948年。当時の生産国からは、市場開拓のために古いコーヒーを安く日本に輸出するということがあったそうですが、正規の商品を正規の価格で仕入れるというのが祖父のポリシーでした。自分たちはコーヒー豆という未完成品を提供しているわけで、卸した先でそれなりの扱いをしてもおいしく淹れられるように、とにかく原料を良くしようという考えがあったんです。

―子どもの頃からコーヒーは身近にあって。

加藤 幼い時は飲ませてもらえませんでしたが、喫茶店と豆売り店舗のある建物に住んでいて、学校から帰るとバニラアイスにコーヒーをスプーン1杯だけかけて食べていました。それがおいしくて、コーヒーっていいなと思ったんです。大学卒業後に入社し、1995年から中南米など生産国や、消費国である欧米をまわってコーヒーを学びました。

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加藤社長は入社直後から、生産地である中南米をまわりコーヒーについて学んだ。

当時のコーヒー事情はいかがでしたか。

加藤 ちょうどその頃から消費者がコーヒーを作る人に目を向けるという動きが出てきて、『スペシャルティコーヒー』という言葉が使われるようになったんです。独特の風味を持ったコーヒーを消費者が認めるようになると、相場で値段が上下するような環境ではなくなるのではないかという考えが基本にありました。90年代後半のことで、私が中南米に行っていた時期と重なり、私もその流れの中に入って行ったんです。

スペシャルティコーヒーはどのような特徴があるのですか。

加藤 風味特性や甘さの持続性のほか、ボディ感などがそれまでのコーヒーとは異なるなど、魅力はたくさんありますが、その頃日本ではコーヒーは濃く焙煎して風味特性を消すものが多く、独特の風味やさわやかに焙煎したコーヒーというのは、実はなかなか受け入れられなかったんです。一方、生産国のほうでもどのくらいコストがかかるかわからないので、すぐには生産を引き受けてくれず、スペシャルティコーヒーというものを認知してもらうのに苦労しました。それが2000年頃です。

そこから状況はどう変わったのですか。

加藤 その後コーヒーの相場が暴落し、コーヒーを栽培、輸出する大手企業が相次いで倒産しました。それをきっかけに、相場に左右されないコーヒーが大事だということが背景になって、生産国での取り組みが始まり、われわれの手助けをしてくれる人が増えてきました。

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生産者とともに高い品質のコーヒーづくりに取り組んでいる。

その後20年、先駆けとなりスペシャルティコーヒーに取り組まれています。モットーにされてきたことは?

加藤 座右の銘は「真実こそ善良であり美しい」。コーヒーに携わる中で、高価な品種だと偽る人や、収穫量をごまかす人もいましたが、いつどんな時も真実を美しいと思える自分や会社でありたいと歩んできました。生産地との信頼関係を築くために、何が良いか良くないか、理由をはっきりさせて対処し続けてきた結果、良い生産者に出会うことができたと思います。より良いものを作ろうと生産者は努力を続けてくれています。

毎年、原料の選定はどのように?

加藤 現地に出かけ、カッピングといって、ワインでいうテイスティングのようなことを行います。酸味や甘みの質、冷めた時のバランスなどをチェックし、点数を付けて評価を記します。点数の高いものを選びますが、もう少し熟度が上がれば良くなるなど、可能性を含むコーヒーもありますから、生産者とコミュニケーションをとって翌年に期待するなど、毎年コンスタントに良いものが買えるように考えています。

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カッピングでは、同じ条件で準備されたコーヒーを順に飲み、
酸味や甘み、時間経過後の印象などを点数化し、
その特徴を客観的に評価。まずは香りをチェック。
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ほのかに甘くさわやかな味わいのコーヒー。何度でもコーヒーブレイクしたくなる。

お店では、お客様のカッピング体験も?

加藤 それぞれのコーヒーにはどんな特徴があるのか、自分の体の感覚と相談をする時間がカッピングだと捉えています。自分の感覚が合っているのか不安になる方もありますが、他の方の意見も聞いて参考にしていただいたらいいと思います。

おすすめのコーヒーを教えてください。

加藤 1つは華やかな酸味のある「エチオピア」ですね。粗めに挽いて、お湯は90度強。急須と茶こしを使って淹れてもいいんですよ。チョコレートと合わせると『アポロチョコ』のような甘みが感じられます。もう1つは「ミラバーイェ」。農業のスペシャリストが作る“きれいな”コーヒーです。きれいというのは、甘さやほのかな香りなど本来の風味がわかること。コーヒーの特性が鼻と舌のセンサーにバランスよく届きます。

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高地にある農園で収穫される「エチオピア」。
90度ほどのお湯で3~4分抽出。

きれい…、まさに本来のおいしさがクリアに伝わりますね。さて、今後の展望をお聞かせください。

加藤 飲み方の多様性をもっと広げ、コーヒーのおいしさ、楽しさを伝えていきたいですね。コーヒーカクテルや、コーヒーの皮で作るリキュールなどさまざまな試みも始めています。工場見学も行っていますので、ぜひお越しください。

うかがってみたいです。本日はありがとうございました。

ボンタイン珈琲_商品1

「初回限定セット(エチオピア・スマイルブレンド・ワンダフルブレンドの3種)」
価格:¥2,160(税込)
店名:ボンタイン珈琲オンラインショップ
電話:052-991-3241
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.bontaincoffee.com/SHOP/BP-037-257.html
オンラインショップ:https://www.bontaincoffee.com

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「ミラーバーイェTOP/ホンジュラス」(250g・500g)
価格:¥2,430~¥4,590(税込)
店名:ボンタイン珈琲オンラインショップ
電話:052-991-3241
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.bontaincoffee.com/SHOP/BP-001-100.html
オンラインショップ:https://www.bontaincoffee.com

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「シンリミテス ケニア レッドハニー」(250g・500g)
価格:¥3,154~¥5,962(税込)
店名:ボンタイン珈琲オンラインショップ
電話:052-991-3241
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.bontaincoffee.com/SHOP/BP-016-103.html
オンラインショップ:https://www.bontaincoffee.com

<Guest’s profile>
加藤慶人氏(株式会社ボンタイン珈琲本社 代表取締役社長)

1995年株式会社ボンタイン珈琲本社に入社。その後2年に亘り、グァテマラ、エルサルバドルを主に、中南米、ハワイにてコーヒー栽培について、アメリカ、イタリアにて消費について研修。帰国後、コーヒーの直輸入を開始。焙煎担当の後、直営店のエスプレッソバーを運営。様々なコーヒー、及びカフェメニュー、コーヒーカクテルの企画提案を、多くの顧客にも広める。COE国際審査員、ACE理事、WBC国際審査員、WCE諮問委員、SCAJ副会長を歴任。

<文・撮影/大喜多明子 MC/吉田茉代 画像協力/ボンタイン珈琲本社>

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