
きな粉を感じる香りにほっこり。京菓子材料の老舗が手掛ける「大豆珈琲」「黒大豆珈琲」を詰め合わせ
2025/09/26
日本人の食生活に欠かせない食材・大豆。近年は豆乳や黒豆茶など、飲料としても親しまれています。今回、編集長アッキーが注目したのは、国産大豆で作った珈琲の「ルート缶詰め合わせセットA」。京都で創業し、きな粉やヨモギ、栗の甘露煮など良質の京菓子原材料を専門に扱う老舗の問屋、株式会社美濃与の製品です。大豆を原料とした一般向けオリジナル商品の開発など、新たな取り組みが注目されています。4代目で、代表取締役社長の長瀬文彦氏に、商品作りへのこだわりや開発エピソード、今後の展望などを取材陣が伺いました。

株式会社美濃与 代表取締役社長の長瀬文彦氏
―会社の大まかな歴史を教えてください。
長瀬 初代が明治35年(1902年)に京菓子専門の材料問屋として創業し、2025年で123年目を迎えます。京都ではお菓子屋さんは京菓子、生菓子、飴屋、半生屋などに分業していまして、その中で弊社は砂糖や小麦粉以外の京菓子に使う材料の専門問屋という位置づけです。


岐阜出身の初代が奉公先の京都で独立し、創業した同社。
丹波大納言小豆、滋賀羽二重糯、丹波黒豆、きな粉など、安心・安全で高品質な国産原材料にこだわった品ぞろえは、
京菓子店はもとより、洋菓子店、レストラン、カフェなど、全国の顧客から高い評価を得ている。
―原材料調達の際、大切にされていることは。
長瀬 初代の頃から弊社の一本軸となっているのは、卓越した技術者の方のご要望に応えるということ。厳選した国産のもの、技術者の方が望まれる本当に貴重なものを探してくることが私たちの生命線ですので、ほかでは手に入らないものを所持していることが企業の特長です。例えばきな粉は、普通は大豆を皮ごと粉砕したものを流通させますが、弊社は皮をすべて取り除いています。お菓子屋さんはきな粉の口どけや大豆の品種にこだわられるので、そうした原料も特別に仕入れますし、ご当地で採れた大豆を加工するなど、とにかく産地、技法にこだわりを持って、お菓子の材料に一手間二手間加え、全国のお菓子屋さんにお届けしています。
―特に苦労されることはありますか。
長瀬 やはり原材料の確保には非常に苦労します。良い生産農家さんを探しに出かけることも多いです。
―今回おすすめの「ルート缶詰め合わせセットA」は大豆と黒豆の珈琲が入った商品ですが、開発の経緯を教えてください。
長瀬 流通業が縮小傾向にあるなか、自分たちの手で何か作っていかないといけないと、以前から考えていました。特に創業以来お客様から非常に支持が高いきな粉は、次代に残していくために自社で作る必要があるということで、大豆専用工場を2019年に建設しました。ところが、さあ稼働というときに新型コロナの流行でお菓子屋さんの販売が止まり、製造がゼロに。そのとき、スタッフから大豆の珈琲の話を聞き、お菓子の原料でないものもやってみようとなりました。
―開発まで試行錯誤されたのでは。
長瀬 そうですね。当時も大豆珈琲は世間に出ていましたが、少量でしたし、正直なところあまりおいしくありませんでした。やはり健康志向だけではリピートされない、おいしくなければ続かないだろうということで、1年半かけて研究を重ね、完成させました。


人気の大豆珈琲と黒大豆珈琲のドリップバッグを組み合わせた
「ルート缶詰め合わせセットA」。
高級感あるパッケージはギフトにもぴったり。
―味の特徴は。
長瀬 ノンカフェインですので、珈琲と比べると少しまろやかなテイストになります。飲むとふわっと、きな粉の香りがするのが一番の味わいの特徴で、あまり味わったことのないような飲み物だと思います。妊婦さんや高齢の方などが夜カフェインレスの飲み物を召し上がりたいときにもご活用いただけます。濃厚な珈琲が苦手な方やカフェラテを好まれる方にもおすすめです。

厳選した国産大豆や国産黒大豆を原料に、長年培ってきた焙煎の技術を活かしながら、
試行錯誤の末に生み出した風味豊かなドリップ珈琲。きな粉のような香ばしい匂いに癒される。


まろやかな中に爽やかな苦みが楽しめる大豆珈琲(上)、
コクのある深煎りながらスッキリとした後味の黒大豆珈琲(下)。
大豆由来だから、あんこやきな粉を使ったお菓子と合わせるのも◎。
カフェインレスで小さな子供からお年寄りまで安心して飲めるのがうれしい。
―購入されるのはどんな方が多いですか。
長瀬 女性が圧倒的に多く、特に40~50代くらいの方に繰り返しお買い求めいただいています。
―大豆商品では出汁パックも出されていますね。
長瀬 精進料理では昔から昆布や椎茸と一緒に大豆が出汁に使われるのですが、大豆の出汁はこれまで世の中にほとんど出回っていませんでした。そこで我々の焙煎技術を使った煎り大豆を一度世に出してみよう、となったのが開発のきっかけです。

精進料理の出汁が家庭で手軽にとれるスグレモノの「大豆出汁パック」。
国産大豆を使った煎り大豆、国産原木椎茸使用の乾燥椎茸、北海道産昆布入りで、
出汁をとったあとの出汁がらは具材として食べることができる。
―今後の商品展開として、何か検討されていることはありますか。
長瀬 大豆商品もいくつか企画していますが、商品開発と同時に、大豆の自社栽培にも取り組み始めているところです。
―品質管理へのこだわりや大切にされていることは。
長瀬 ご紹介した商品は、ほぼ大豆焙煎所という工場で作った製品です。この工場には大豆以外のものを入れていませんし、焙煎や粉砕に関しては、年間通じて均一になるよう、温度帯や湿度など細かな部分に気を配りながら行っています。また、工場でFSSCという食品規格を取得し、安心して製品をご提供できるところが非常に強みかなと思っています。



きな粉専用工場として建てられた「大豆焙煎所」。
徹底した品質管理により、顧客の要望に応じた香り高い高品質のきな粉を製造。
大豆珈琲などのオリジナル商品もここで作られている。
―お客様としても安心ですね。今後の展望を教えてください。
長瀬 大豆製品に関しては、拡大というより拡充というかたちで一つひとつの商品をしっかり作り上げていきたいと思っています。大豆にフォーカスしたのは、国産農作物の中でも非常に安定している材料だから。今後もどれだけ商品化できるかが重要になってくると思いますので、商品の吟味を続けながら作っていきたいです。
―本日は貴重なお話をありがとうございました!

「ルート缶詰め合わせセットA」(大豆珈琲・黒豆珈琲 ドリップバッグ各5包入り)
価格:¥2,613(税込)
店名:美濃与 オンラインショップ
電話:075-392-6349(8:30~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.minoyo.co.jp/items/77369904
オンラインショップ:https://shop.minoyo.co.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
長瀬文彦(株式会社美濃与 代表取締役社長)
1973年京都府生まれ。大学卒業後、乳製品メーカーの中沢乳業に入社。5年の修業期間を経て2000年に美濃与に入社。2007年に同社代表取締役社長に就任。現在は、大豆を用いた商品開発に日々努めています。
<文/山本真由美 MC/藤井ちあき 画像協力/美濃与>




























