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老舗の織物工場が手掛ける 顔色を美しくする傘「kirie(キリエ)」で 雨の日が待ち遠しくなる!

2022/06/16

今回、編集長のアッキーが注目したのは、創業1866年の江戸時代末期から続く株式会社槙田商店。手掛ける傘の種類は500以上で、なかでもパーソナルカラーで選ぶ「kirie(キリエ)」シリーズが人気です。代表取締役社長の槇田則夫氏に商品の魅力について取材スタッフが伺いました。

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株式会社槙田商店 代表取締役社長の槇田則夫氏

―1978年の入社からこれまでの間、ご苦労がありましたか?

槇田 弊社の主力であるOEMに陰りが見え始めたバブル傾きかけの頃が、会社としても私としても大変な時期だったと思います。主力であるデパートへの販路が減り、国内生産から海外生産へ移行する風潮が高まり始めた時代でした。そこで考えたのが、より顧客の求める物づくりを可能にするためジャカード織機という高価な機械を導入し、新しい方向性の展開をスタートさせました。伝統を守るだけではなく、新しいことに挑戦する姿勢は創業当初からあったと思います。

―高価なジャカード織機を導入するのは、とても大きな決断だったのではないでしょうか?

槇田 糸を織物に加工する工程は、それまで機屋さんにお願いしていました。けれど、さまざまなデザイン織りを手掛けるためには、将来的に必要な設備だと考えていたのも事実。ずっと取り引きをしていた機屋さんに相談しながら導入まで至ったわけですが、悪くいえば商売敵になってしまうわけです。にもかかわらず、協力してくれたというのは幸いでした。人の有難みを心から感じることができた経験でもありますね。

―御社では企画から商品づくり、修理も全て一貫して対応されているそうですね。

槇田 全ての工程を自社で一貫して行っているため、お客さまに丁寧に対応することができます。弊社の傘は、決して安いものではありません。だからこそ、安心して使えるという視点がとても大切だと思うのです。良いものを長く使い続けられるというのは時代のニーズにも合っていますし、お客さまもメリットに感じているようです。

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顔色を美しくする傘「kirie 蝶々」。

―糸1本を染めるところからスタートするという、ものづくりに対する徹底したこだわりも素晴らしいです。

槇田 弊社には、西桂町をはじめ山梨県郡内地域の皆さんに支えられながら築いてきたものづくりに対する伝統と技術があります。糸染めに関しては富士山の雪解け水を使用していますが、不純物が少ないので染料がしっかり糸に入ります。細かいロットで糸染めするため、染めむらもないんです。その糸で織るジャカード生地の傘は、機能性はもちろん他にはないデザインとコンセプトがお客さまへのインパクトになっています。1つひとつの工程に多くの職人の手が関わっているからこそ、良いものづくりができると思っています。

―まさにメイド・イン・ジャパンですね。

槇田 見学に来るお客さまにも話すのですが、“傘”という漢字は屋根の下にたくさんの人が関わって出来上がっています。漢字の成り立ちまで調べたわけではありませんが(笑)、傘チームは本当に分業が多いんです。糸の企画から始まって、一貫して自社で生産できるというのは弊社の強みだと思っています。

―「顔色を美しくする傘【kirie(キリエ)】 」の、パーソナルカラーで傘が選べるという発想にも驚きました。

槇田 「kirie」は、もともとは弊社の技術と織物の美しさを表現するために立ち上げたオリジナルブランドでした。OEMの場合はブランドのイメージに合わせたデザインに仕上げますが、オリジナル商品に関しては自分たちのできる技術を最大限に織り込もうというのが当初のコンセプト。パーソナルカラーという切り口はなかったのですが、着物絵師でカラリストでもある販売員さんの「お客さまによって似合う傘の色がある」という気付きが、リブランディングのきっかけになりました。

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タテ糸とヨコ糸で織りなす色の美しさを切り絵のように表現。

―洋服にも似合う色があるように、傘にもそれぞれ似合う色があるんですね。

槇田 どんな人でも顔色を良く見せるのは赤やピンクだと思っていたんですが、ブルー系のほうが顔色が良く見える人もいるんですよね。弊社のベースである生地作りにも徹底的にこだわり、上品で高級感のある商品が完成しました。

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手元は寒竹。8本骨のワンプッシュタイプ。

―槙田商店の傘は、ギフトや自分へのご褒美に選びたくなりますね!

槇田 一般的に、自分で1万円以上の傘というのはなかなか買わないものだと思います。でも、その分もらえるとうれしい物だとも思うんです。そういった意味では、ギフトとして選んでくれるお客さまが多いですね。お客さまアンケートでは誕生日ギフトとして選ぶ方が多かったので、「誕生日プレゼントにおすすめの傘」という提案もしています。1月から12月まで、誕生月に合った傘を紹介しているんですよ。自分へのご褒美として選んでくれる方もいます。自分の身なりを整えるアイテムとして、仕事のモチベーションにつながるアイテムとして活躍してくれると思っています。

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傘を通した光は、コスメのように肌を美しく整えてくれる。

―槙田商店の今後の展望を教えてください。

槇田 受け継がれてきた伝統と技術を大切にしながら、未来につながる商品を生み出す弊社の姿勢には、地元の織物産業を活性化したいという思いがあります。OEMビジネスは大事にしつつ、自社製品の販売をさらに強化していきたい。新たなビジネスにつながる名刺代わりのようなコンテンツ、お客さまに自信を持って提案できる商品をこれからも追求していきたいですね。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

kirie_商品

「kirie 蝶々」
価格:¥16,500(税込)
店名:槙田商店
電話:0555-25-3113(9:00~17:00 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.makita-1866.jp/collections/both/products/kirie-butterfly?variant=31950496628809
オンラインショップ:https://shop.makita-1866.jp/
パーソナルカラーからの提案:https://www.makita-1866.jp/umbrella/kirie.html

<Guest’s profile>
槇田則夫氏(株式会社槙田商店 代表取締役社長)

1947年新潟県長岡市生まれ。東京農工大学農芸化学卒業。同年エスビー食品入社。槙田商店4代目槇田邦夫の長女・槇田晴子と結婚後、修行のためムーンバット株式会社に入社。1978年に槙田商店常務取締役として入社、洋品部門を統括する。1992年に代表取締役社長に就任し現在に至る。槙田商店の経営革新と地域の織物産業の発展に努め、地域のボランティア活動に注力している。

<文/垣内栄 MC・撮影/石井みなみ 画像協力/槙田商店>

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