
天然素材の餌でサラリとして上質な旨みのある脂が実現!奇跡の和牛「特別な但馬玄(たじまぐろ)」
2026/05/08
今回、編集長のアッキーが注目したのは、さらりとした上質な脂が特長な「特別な但馬玄(たじまぐろ) 極み 肩ロース・赤身うす切り」。こだわりの餌で長期間おだやかに育てることで実現したこの唯一無二の和牛は、一度食べたら忘れられない味わいです。
その背景には、2012年に牧場を襲ったマイコプラズマの蔓延という最大の危機をきっかけに、餌の常識を根底から覆した一人の生産者の飽くなき挑戦がありました。取材スタッフが、兵庫県に本社を構える、株式会社上田畜産 代表取締役社長の上田伸也氏にお話を伺いました。

株式会社上田畜産 代表取締役社長の上田伸也氏
―まずは、御社のこれまでの歩みについてお聞かせください。
上田 1990年に地元の農業高校を卒業してすぐ、自分の牧場を始めました。たった12頭の牛から始まったこの牧場が上田畜産です。そこから本当に少しずつ、一歩ずつ規模を拡大して、2009年に法人化しました。今では繁殖から肥育、そして販売までをすべて自社で行う「一貫生産体制」を整え、気づけば県内でも有数の規模になりました。自分の手で育てた牛を、責任を持ってお客様に届けたい。その一心でやってきました。



わずか12頭の牛から始まった上田畜産。
牛への深い愛情が、現在の一貫生産体制へとつながった。
―まさに一代で築き上げられたのですね。社長ご自身は、やはり昔から牛がお好きだったのでしょうか?
上田 そうですね。当時は割とどの家にも牛がいたのですが、実家でも、祖父が数頭飼っていて、牛がいつもそばにいる環境で育ちました。遊び相手も牛でしたから、本当に生活の一部だったのです。もっと深く牛のことを学びたいという純粋な思いで農業高校へ進み、55歳になった今でも牛のことばかり考えています。
うちには営業マンを置いていませんし、自ら営業に出向くこともありません。牛こそが最大の営業マンだと思っているからです。本当にいい牛を育てれば、その品質がお客様を連れてきてくれる。実際、出荷したお肉は自分でも食べて、育て方は正しかったかという答え合わせを欠かしません。そうして品質を磨き上げてきた結果、東京の一流店の料理人の方々とも信頼関係を築くことができました。
―今回の商品「特別な但馬玄」が誕生するまでには、大きな転機があったと伺いました。
上田 はい。最大の転機は2012年、牧場を襲った「マイコプラズマ」の蔓延でした。多くの牛が病に倒れる絶望的な状況が半年ほど続いたある日、ある事実を発見しました。「天然素材を組み合わせた特別な餌」を与えていた一部の牛たちだけが全く病気をせず、それどころか今まで以上に立派な体格に育っていたのです。
その元気な牛たちの姿を見て、一つの答えにたどり着きました。一般的に「霜降り肉は胃がもたれる、お腹を下す」と言われることもしばしばありますが、病気に負けない強い体を作るのも、食べた人が重たさを感じない良質な脂を作るのも、すべては「牛が毎日食べている餌」が源なのだと確信したのです。
この気づきから、すべての餌をそれまで仕入れていた配合飼料から切り替え、牛を健康に育てるための「餌革命」を決意。そうして、脂の質が従来の牛肉とは根本的に異なるお肉ができました。まるでマグロの脂(トロ)のようにサラリとしていることから「但馬玄(たじまぐろ)」と名付け、2014年から販売を開始しました。



さらりと溶ける肉質の「但馬玄」。
噛むほどにあふれる旨みと、後味の良さを両立した極上の逸品。
―危機的な状況が、最高品質の牛を生むきっかけになったのですね。独自の餌や育て方には、どのようなこだわりがあるのでしょうか?
上田 私たちが開発した「セサミヘルスフィード」という餌は、ごま、米ぬか、そば、きな粉など、日本人が食べるものの副産物を中心に配合しています。一般的な和牛の肥育では、トウモロコシなどの穀物を7〜8割与えて太らせるのが常識ですが、うちは穀物を3割程度に抑えています。
こうして健康に育てた牛は、脂の質が劇的に変わります。実は、脂には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があるのですが、融点(溶ける温度)が高く体内で固まりやすいのが「飽和脂肪酸」、いわゆる胃もたれの原因になる脂です。一方、融点が低くサラリとしているのが「不飽和脂肪酸」です。
融点が低く固まりにくい「不飽和脂肪酸」の割合が、「但馬玄」は約70%と非常に高いのが特徴です。実際に、すき焼きをした翌日でも、鍋の煮汁の脂が白く固まらないほどです。
今回ご紹介する「特別な但馬玄」は、その中でも40カ月以上という長い期間、愛情を込めて育てたメス牛のお肉を厳選しています。一般的な和牛の飼育期間は28〜30カ月ほどですが、長く育てることでアミノ酸の数値が上がり、赤身の味が非常に濃くなるんです。鼻輪をせず、ストレスフリーな環境で育てることも、おいしいお肉にするために非常に重要です。



日本食の副産物を活用した「セサミヘルスフィード」が、牛を内面から健やかに育む。
牛たちは鼻輪をせず、のびのびと育つ。
―「特別な但馬玄 極み 肩ロース・赤身うす切り」を一番おいしくいただくには、どのような食べ方がおすすめですか?
上田 やはり、すき焼きやしゃぶしゃぶが一番のおすすめですね。ポイントは「加熱しすぎないこと」です。脂の融点が低いので、さっと火を通すだけで十分においしいんです。肩ロースは赤身と霜降りのバランスがよく、赤身は噛むほどに旨みがあふれてきます。お肉本来の濃い味わいが割り下やスープに溶け込んで、野菜までおいしくなりますよ。最後の一滴まで飲み干したくなるような、そんなごちそうを楽しんでいただけると思います。

おすすめはすき焼きやしゃぶしゃぶ。
割り下やスープに溶け出した上質な脂が、野菜の味までも引き立てる。
―実際に召し上がったお客様や、プロの料理人の方々からはどのような声が届いていますか?
上田 ありがたいことに、東京の銀座にあるような一流レストランや、ミシュランの星を持つお店の方々から指名をいただいています。プロの料理人さんは、本当にいいものを見極める味覚と目を持っていらっしゃいます。 そうした「本物」を知るプロの方々に選ばれ、厳しい意見をいただきながら共に品質を磨き上げていけることが、私たちの何よりの支えであり、さらなる挑戦への原動力になっています。
また、店頭でよく言われるのが、「普段は牛肉を食べると胃がもたれるけれど、ここのお肉なら食べられる」というお声です。牛肉が苦手だった方が、うちのお肉なら大丈夫だとリピーターになってくださることも多いんです。公的な品評会でも何度も賞をいただいていますが、やはり「体が受け入れるおいしさ」を実感していただけるのが一番うれしいですね。
―最後に、今後の展望についてお聞かせください。
上田 今後は海外への輸出にも力を入れていきたいと考えています。 「日本にはこんなに素晴らしい和牛がいるんだ」ということを、アメリカをはじめ世界中に伝えていきたいですね。
そしてもう一つは、本当の意味での「日本の和牛」作りです。海外産のトウモロコシに頼るのではなく、日本の米ぬかや、醤油・味噌を作るときに出る大豆の副産物など、国内にある資源を有効活用して牛を育てる。それが環境にも優しく、持続可能な畜産のあり方だと思っています。地域の資源を、牛を介しておいしいお肉という「価値」に変えて皆様にお届けする。この循環をこれからも追求し続けていきます。
―素晴らしいお話をありがとうございました!

「特別な但馬玄 極み 肩ロース・赤身うす切り」
価格:¥12,420~¥24,840(税込)
店名:但馬牛の最高峰 特別な但馬玄 公式オンラインショップ
電話:0796-32-4129
商品URL:https://www.gyusho-ueda.co.jp/premium-tajimaguro/shop/syabu-syabu-slice/305/
オンラインショップ:https://www.gyusho-ueda.co.jp/premium-tajimaguro/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
上田伸也(株式会社上田畜産 代表取締役社長)
1971年生まれ。地元の農業高校卒業後12頭の但馬牛繁殖経営で就農。肥育経営も取り入れ増頭を図りながら2009年に株式会社上田畜産法人化。2012年に従来の飼育法から一転し牛を健康に育てることに重きを置き、「但馬玄」の商標登録をした。2014年には城崎温泉にて但馬玄販売を開始。現在約1,500頭の但馬牛を飼育。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/上田畜産>




























