
スプーン1杯で本格カレーを味わえるご飯のお供!調味料選手権2025「ご飯のおとも部門」・最優秀賞に輝いた「白樺派のカレー ひとさじキーマ」
2026/04/16
今回、編集長のアッキーが注目したのは、無性にカレーが食べたくなったとき、いつでも本格的なカレーが味わえるご飯のお供「白樺派のカレー ひとさじキーマ」です。瓶の蓋を開けた瞬間に広がるスパイスの芳醇な香りと、隠し味の味噌が醸し出す深いコク。熟練の職人が直火釜で丁寧に作り上げたその味わいは、カレーの魅力をひとさじに閉じ込めた贅沢な仕上がりになっています。
その背景には、一度は消えかけた地元の食文化を守り、農産物の価値を最大限に高めたいと願う熱い物語がありました。取材スタッフが、千葉県に本社を構える株式会社風土食房 代表取締役の坂巻陽介氏にお話を伺いました。

株式会社風土食房 代表取締役の坂巻陽介氏
―まずは、御社の歩みについてお聞かせください。
坂巻 私たちは2006年に千葉県で設立した会社で、当初は自社工場を持たず、商品の企画と販売をメインに行っていました。社名の「風土」には、その土地ならではの地域に根ざした食品を作りたいという思いを込めています。転機となったのは、お付き合いのあった地元の漬物工場が廃業の危機にあると知ったことでした。「この技術を絶やしたくない、自分たちの手で作りたい」という一心で、その工場を引き継ぎメーカーへと転身したのです。
2013年から我孫子(あびこ)工場で自社製造を本格的に開始し、現在はご飯のお供となる惣菜や漬物、冷凍食品など、幅広い食品を手がけています。2025年には食品メーカーのヤマモリグループに参画しましたが、私たちの強みである「小ロット多品種の付加価値づくり」という姿勢は変わりません。機械化された大工場では再現できない、直火釜での手作り感や味の再現力を武器に、地元の知恵を次世代へつなぐものづくりを追求しているのです。

創業当初は企画・販売が主であったが、2013年から自社製造を開始。
現在はご飯のお供となる惣菜や漬物、ドレッシング、レトルトカレー、冷凍食品など、地域の素材を活かした多彩な食品を展開している。
―社長ご自身の経歴も、現在の食品づくりに大きな影響を与えているそうですね。
坂巻 海外で仕事をしてみたいという夢があったので、大学卒業後は青年海外協力隊に参加し、中米のパナマで農業隊員として2年間活動しました。そこで直面したのは、年中夏であるパナマの強い日差しの中で、せっかく育った農産物が余り、大量に廃棄されていくという現実だったのです。
その光景に心を痛め、「農産物を無駄にせず、その価値を最大限に高めたい」と強く願うようになったことが、すべての原点になっています。帰国後は加工技術を基礎から学ぶために、長野県の酒蔵で修業をしました。日本が誇るお米の加工と発酵の技術を学んだ経験は、現在の商品開発につながっています。
現在は、マネジメントを得意とする共同代表の池松と役割を分担しています。彼は協力隊の縁で、私が企画や開発に集中できるよう支えてくれる心強いパートナーです。一人ひとりの個性を活かし、全員で一つの目標に向かうチーム体制こそが、独創的な商品を生み出す源だと考えています。
―今回ご紹介いただく「白樺派のカレー ひとさじキーマ」は、どのようなきっかけで誕生したのですか。
坂巻 カレーは中毒性があり、無性に食べたくなるときがありますよね。しかし、一皿しっかり食べてしまうとカロリーも気になりますし、他の料理が食べられなくなってしまうこともあります。そんな「小さな悩み」に寄り添いたいという発想から、ひとさじでその欲望を満たせる商品を作りたいと考えたのです。ご飯が少しだけ残ったとき、その最後の一口を最高のカレー体験に変えるための「ひとさじ」を目指しました。
また、地元である千葉県我孫子市には、志賀直哉をはじめとする大正時代の白樺派の文人たちが集まって食べていたとされる歴史ある味を再現した「白樺派のカレー」という地域ブランドがあります。そのカレーの普及を目指す普及会の発足20周年を記念したコラボ商品として、この「ひとさじキーマ」を開発しました。歴史ある味を守りながら、瓶詰めのご飯のお供という新しい形に昇華させるのは、私たちにとってもやりがいのある挑戦だったのです。
歴史の重みを感じさせつつも、日常のふとした瞬間に楽しめる手軽さを両立させるため、何度も試作を繰り返しました。ご飯のお供としての塩味やコクのバランスを突き詰め、ようやく納得のいく味が完成したのです。


本格的なキーマカレーの旨みをこの1瓶に凝縮。
―商品のこだわりや、他にはない独自性について教えてください。
坂巻 「白樺派のカレー」には定義があります。地元産の味噌を使うこと、大正時代からの定番であるイギリス産のカレー粉を使うこと、そして主原料に国産食材を使うことです。私たちは、我孫子市産の長ネギと、千葉県の銘柄豚である「いも豚」を贅沢に組み合わせました。
特にこだわったのは、プロの厨房と同じ工程を再現した「コールドスタート製法」です。釜を熱する前の段階で油とニンニク、生姜、玉ねぎ、長ネギを入れ、直火でじっくりと温度を上げていきます。こうすることで、スパイス本来の香りが引き出されるとともに、香味野菜の旨みがオイルにじっくりと溶け込み、深みのある味わいが生まれるのです。そこに、やまつね味噌という地元の伝統ある味噌を加えることで、日本人の味覚に響く深いコクと刺激を融合させました。
瓶詰めとは思えない、まるで作りたてのような食感と香りの広がりは、職人が釜の前で常に攪拌(かくはん)しながら、繊細に火加減を調整しているからこそできる技です。手間はかかりますが、この工程こそがおいしさの核心なのだと確信しています。
―おすすめの楽しみ方や、どのようなシーンで食べてほしいといった思いはありますか。
坂巻 まずはシンプルに、炊き立ての白ご飯にのせて、立ち上がる香りを心ゆくまで楽しんでください。これがあれば、いつもの食卓が一瞬でご褒美タイムに変わります。また、食パンにチーズと一緒にのせてトーストするのもおすすめです。とろりと溶けたチーズと、スパイシーなキーマカレーが織りなす味わいは、幸せな気分にしてくれるはずです。
他にも、うどんやラーメンなどの麺類にトッピングしたり、お酒を楽しんだ後の「最後の一口」に楽しんだりするのもいいですね。私たちはこの一瓶を、冷蔵庫にあるだけで心強い味方だと感じていただきたいのです。今日はカレーを作る元気がないけれど、あの味を味わいたいという夜に、そっと寄り添える存在でありたいと考えています。


ご飯のお供はもちろん、食パンにチーズとトッピングして焼いたり、麺類にちょいたししたりとアレンジも豊富。
―「第16回調味料選手権」での「ご飯のおとも部門」の最優秀賞受賞、おめでとうございます。周囲の反応はいかがでしたか。
坂巻 ありがとうございます。2025年の「第16回調味料選手権」で、全国から集まった逸品の中から「ご飯のおとも部門」最優秀賞に選んでいただきました。審査会の方々や一般のお客様からも高い評価をいただき、私たちの培ってきた技術力と、地域を思う情熱が認められたようで、本当に励みになりました。
有名セレクトショップや百貨店のバイヤーの方々からも「代わりのきかない味」として注目されています。地元の歴史ある味を現代風にアレンジした姿勢が、地域振興のモデルケースとして喜んでいただけているのは嬉しい限りです。


2025年の「第16回調味料選手権」にて、最高賞に輝いた。
―最後に、これからの展望や未来へのビジョンを教えてください。
坂巻 これからも千葉の「風土」を感じられるローカルブランド商品を増やし、地域の魅力を底上げしたいと考えています。一口食べただけで「あ、千葉の味だ」と思い浮かべてもらえるような、情景の浮かぶ商品を作り続けたいのです。
また、日本の「食べる調味料」という素晴らしい文化を、世界へ発信することも目標の一つです。実際、中米エルサルバドルでの試食でも、パンにたっぷりのせて楽しんでいただくなど、非常に良い反応をいただきました。農産物に付加価値をつけ、生産者も消費者も笑顔になれる持続可能な食のサイクルを、ここ千葉の一角から世界へと広げていければ幸せです。私たちの挑戦が、日本の豊かな食文化を守る一助となるよう、これからも精一杯取り組みます。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「白樺派のカレー ひとさじキーマ」
価格:¥648(税込)
店名:風土食房 Online Shop
電話:04-7170-0610(10:00~17:00 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://nichioi.stores.jp/items/686495bad70f8c59e2d98a5f
オンラインショップ:https://nichioi.stores.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
坂巻陽介(株式会社風土食房 代表取締役)
1973年千葉県生まれ。大学卒業後に青年海外協力隊として中米パナマで農業隊員として活動。帰国後、長野県の造り酒屋での修業や輸入食品商社での勤務を経て、2006年に共同代表の池松氏とともに株式会社風土食房を設立。千葉県産の食材を活用した独自の「食べる調味料」開発に情熱を注ぎ、地域の伝統文化を現代に伝えるものづくりを続けている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/風土食房>




























