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昭和レトロな癒しの味。愛知県西三河地方のご当地ラーメン「キリマルラーメン」と「鳥好き用おやつラーメン」

2026/01/22

今回、編集長のアッキーが注目したのは、レトロで可愛いパッケージが目を引く「キリマルラーメン」と、思わず誰かに教えたくなる「鳥好き用おやつラーメン」です。一口食べれば心がほぐれる優しい味わいと、デスクに置いておくだけで頬が緩むような愛らしいデザインは、まさに「食べられる雑貨」。
その背景には、一度は消えかけた地元の味を「恩返し」のために蘇らせた、ある老舗企業の温かい物語がありました。取材スタッフが、愛知県碧南市に本社を構える、小笠原製粉株式会社 代表取締役社長の小笠原充勇氏にお話を伺いました。

小笠原製粉株式会社 代表取締役社長の小笠原充勇氏

小笠原製粉株式会社 代表取締役社長の小笠原充勇氏

まずは、御社の歩みからお聞かせください。

小笠原 創業は1907年(明治40年)で、最初は製米業から始まりました。その前は一族で手延べの製麺を行っていた時期もありましたが、会社としては製米、そして製粉へと移り変わり、長らく「粉屋さん」として麺屋さんに小麦粉を届ける仕事をメインにしてきました。

転機となったのは1965年(昭和40年)です。当時、日清食品のチキンラーメンが登場して即席ラーメンブームが起こっていました。地元の愛知県碧南(へきなん)市ではまだ作り手がいなかったので、「それなら我々がやろう」と声を上げたのが、このラーメンの始まりです。今年でちょうど60周年になりますね。

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製米から製粉、そしてラーメンへと事業を変遷させてきた。

ご自身は、一度家業とは別の道を歩まれていたそうですね。

小笠原 はい。実は高校で音楽に出会ってから没頭してしまい、就職活動もせず、29歳まで京都で音楽活動をしていました。長男として「跡取り」と呼ばれることに少し抵抗があり、一度は家業とは距離を置こうと愛知を離れたんです。

ですが、30歳を目前にして改めて人生を考えたとき、これまで避けてきた家業や家族のことが、本当は好きだったんだと気づきました。それならゼロから自分を叩き直すつもりで戻ろうと決心し、29歳で入社しました。とはいえ、最初はどこか中途半端な気持ちも残っていたのだと思います。しかし、商品開発で失敗したり、真剣なスタッフとぶつかり合ったりする中で経営者としての自覚が磨かれていきました。今ではその経験を糧に、心から楽しみながら経営と向き合っています。

主力商品である「キリマルラーメン」ですが、一度生産を中止された時期があったと伺いました。復活の経緯を教えてください。

小笠原 1965年に「キリンラーメン」として発売し、地元のソウルフードとして親しまれてきましたが、平成に入り大手メーカーの台頭や物流の変化といった時代の波に押され、1998年に一度生産を中止しました。

ところが、地元・碧南の方々から「あの味が食べたい」「なくさないでほしい」という熱いご要望をいただきまして。その声に応える形で復活が決まったんです。復活にあたっては、「売るため」の商品ではなく、「地元の方への恩返し」として作ろうと決めました。そこで、以前は外国産だった小麦などの主原料を、すべて国内産、それも地元・愛知県産のものに切り替えたんです。2018年には名称も「キリマルラーメン」に変わりましたが、中身の思いは変わらず、地元貢献型の商品として歩み続けています。

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発売以来、変わらぬデザインで愛され続けるレトロなパッケージ。
一度見たら忘れられないキリンのイラストは、地元・碧南市のソウルフードの証。

地元産への切り替えも含め、味づくりにはどのようなこだわりがあるのでしょうか?

小笠原 私たちは「世界で一番おいしいラーメン」を目指しているわけではありません。それよりも、毎日食べても飽きない「ホッとする味」や「安心感」を大切にしています。

地元貢献のために愛知県産の小麦に変えたところ、通常よりも麺が柔らかくなってしまったんです。ですが、逆にお客さんからは「もっちりして、おいしいね」と評価をいただきました。また、地元の農家さんとの連携で、小麦だけでなく米粉や豆乳も愛知県産のものを使用しているのですが、豆乳を入れることで味がまろやかになりますし、米粉のおかげで独特のコシも出ました。結果として、素朴で優しい、今の「キリマル」らしい味になったんです。あえて素材の味を活かすことが、私たちの「こだわらないこだわり」ですね。

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小麦、大豆、米粉に至るまで、主原料はすべて地元・愛知県産を使用。
地産地消へのこだわりが、安心感とともにこのラーメンを支えている。

社長おすすめのおいしい食べ方はありますか?

小笠原 私が一番おいしいと思っているのは、「おでんの残り汁」で作るラーメンです。和風の出汁に水を足して麺を茹でると、最高においしいんですよ。私たちのラーメンはシンプルであっさりしているので、基本的にどんな具材を入れても合います。冷蔵庫の余り物や野菜など、何でも入れて煮込んでもらえれば、各家庭のオリジナルの味になって、よりおいしく食べていただけると思います。

長く愛されている商品ですが、お客様からはどのような声が届いていますか?

小笠原 初めて食べた方からも「懐かしいね」「すごく優しい味がするね」と言っていただくことが多いですね。60年変わらないパッケージと味を守り続けてきたことで、一周回って新鮮に感じてもらえているのかもしれません。地元では、年配の方を中心に「ラーメンといえばキリン(キリマル)」と思ってくださる方も多く、本当にありがたいです。こちらは今ではしょうゆ、塩、味噌煮込みなど様々な味や地域とのコラボ商品なども展開しています。

続いて、「鳥好き用おやつラーメン」についても伺います。こちらはどのようなきっかけで生まれたのですか?

小笠原 これは、社内にいた文鳥好きのスタッフの熱意から生まれました。鳥好きの方にとって、自分の好きな文鳥のグッズやラーメンがあったら絶対に嬉しいはずだ、という思いがきっかけです。この商品は、単にお腹を満たすためというよりは、コミュニケーションツールになってほしいと思って作りました。例えば、おみやげとして渡してその場でシェアしたり、「どれにする?」と選ぶときに会話が盛り上がったり。そんな楽しい時間のきっかけになればいいなと思っています。

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「食べられる雑貨」を目指す同社ならではの、遊び心あふれるデザイン。

小分けのサイズやパッケージにも、ユニークな特徴がありますね。

小笠原 はい。一口で手軽に食べられるよう、1袋を極小のサイズにしました。中身はすべて同じしょうゆ味のラーメンスナックですが、パッケージは架空の鳥たちをモチーフにした8種類の絵柄を用意しています。

箱の中にたくさん入っているので、購入するときも「どんな柄があるかな」と楽しめますし、誰かにあげる時も「この柄をどうぞ」と選ぶ楽しみがあります。

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1袋3グラムという極小サイズは、手軽なおやつやシェアに最適。

実際に発売されてみて、反響はいかがでしたか?

小笠原 鳥好きの方からは「作ってくれてありがとう」という感謝の声をたくさんいただきました。ただ、意外だったのは、購入される方の9割くらいは、特に鳥好きというわけではない一般の方だったことです。「可愛いから」「面白いから」と手に取ってくださる方が多く、私たちの予想を超えて幅広い方に楽しんでいただけているのが嬉しいですね。

最後に、今後の展望やビジョンをお聞かせください。

小笠原 僕たちは今、「食べられる雑貨」「食べられるグッズ」としてキリマルラーメンを展開していきたいと考えています。食べておいしいだけでなく、記憶や心に残り、楽しい空間やコミュニケーションを作る存在でありたいですね。

将来的には、地元・碧南に「キリマルラーメンパーク」のようなテーマパークを作るのが夢です。ファンの方が集まって楽しめる場所を作り、僕たちを支えてくれた地元に恩返しをし続けていきたいと思っています。

―本日は素敵なお話をありがとうございました。

キリマルラーメン5食詰めオリジナル

「キリマルラーメン5食詰めオリジナル」
価格:¥729(税込)
店名:小笠原製粉株式会社
電話:0566-41-0480(9:00~17:00)
内容量:1袋(5食入)
商品URL:https://ogasawara.shop-pro.jp/?pid=136320020
オンラインショップ:https://ogasawara.shop-pro.jp/

鳥好き用おやつラーメン

「鳥好き用おやつラーメン」
価格:¥594(税込)
店名:小笠原製粉株式会社
電話:0566-41-0480(9:00~17:00)
内容量:1箱(3g×30袋入)
商品URL:https://ogasawara.shop-pro.jp/?pid=180823049
オンラインショップ:https://ogasawara.shop-pro.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

小笠原充勇(小笠原製粉株式会社 代表取締役社長)
1977年碧南市生まれ。音楽の道を経て29歳で家業に戻り、キリマルラーメン製造元・小笠原製粉の4代目を継承。地産地消を掲げ、地域に根ざした企業を目指し、ブランディングにも挑戦。丁寧な仕事で信頼を築く。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/小笠原製粉>

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