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大正9年から続く宮城の酒蔵が贈る「澤乃泉 純米大吟醸 蔵の華」と「澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒」

2025/12/18

今回、編集長のアッキーが注目したのは、暮らしのなかで「ハレ(特別)」と「ケ(日常)」の日の両方に寄り添ってくれる日本酒、「澤乃泉 純米大吟醸 蔵の華」と「澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒」です。宮城の米と水、そして職人の技が詰まった純米大吟醸と、フレッシュな味わいと利便性を両立した本醸造 生貯蔵酒。その背景には、創業から100年以上続く歴史と、自らも酒造りの最高資格「南部杜氏」を持つ、職人社長の揺るぎない信念がありました。取材スタッフが、石越醸造株式会社の代表取締役であり杜氏も務める、佐藤宏氏にお話を伺いました。

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宮城県登米市(とめし)に拠点を構える石越醸造株式会社。

―石越醸造は100年以上の歴史があると伺いました。どのような背景で創業されたのでしょうか。

佐藤 創業は1920年(大正9年)です。特定の創業者1人が立ち上げたのではなく、地域の発展を願う「地元の有志4人」が米を持ち寄って酒造りを始めたのが起点です。私の祖父も、その創業者の一人なんです。以来、100年以上にわたり、この宮城県登米市(とめし)の土地で愛される酒を醸し続けてきました。

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100年以上にわたり、地域の米と水に向き合ってきた酒蔵。

―ご自身も杜氏でいらっしゃると伺いました。どのような経緯で、職人としての道を歩まれたのですか。

佐藤 私はもともと農家の生まれで、蔵を継ぐ気はありませんでした。高校を卒業してから、父がこの蔵で働いていた関係で、蔵に入って「下働き」としてキャリアをスタートさせました。当時、岩手から南部杜氏が来ていたので、その下で酒造りをゼロから学びました。数年間経験を積み、杜氏の資格を取ってみようと思い立ち、酒造りの最高資格である、難関の南部杜氏の試験を受け、合格しました。

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酒造りの最高資格である、難関の南部杜氏の資格を持つ佐藤社長。

まさに、蔵の製造現場を知り尽くした「職人社長」でいらっしゃるのですね。その職人としての経験が活きたエピソードがあれば教えてください。

佐藤 東日本大震災の時は、酒造期の最中だったにも関わらず、電気も水もストップしてしまいました。もろみ(発酵中の酒)は温度が上がるといいお酒ができません。その時、たまたま蔵の前の池に氷が張っていたのを見て「これだ」と思い、氷を蔵に運び込んでタンクを直接冷やし、1本も酒を無駄にすることなく全部仕上げることができました。また、コロナ禍で消毒液が不足した際は、うちにあった焼酎の蒸留装置で高濃度スピリッツを製造し、地元自治体に寄贈しました。

―大変な危機を、職人としての機転と地域への思いで乗り越えてこられたのですね。では、今回ご紹介いただく商品の一つ目、「澤乃泉 純米大吟醸 蔵の華」はどのようなお酒でしょうか。

佐藤 このお酒は、私たちが理想とする「吟醸香(ぎんじょうか)が香り、飲みやすく、スッキリとしたお酒」を形にした一本です。蔵として「理想の味わい」を追求し続けてきました。

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特別な日を彩る、透明感のある香りと味わい。
冷やしても、ぬる燗にしても、その表情の違いを楽しめる。

―こだわりや独自性は、どのような点にありますか。

佐藤 最大の特徴は、宮城県産の原材料で揃えている点にあります。原料となるお米は、宮城県が開発した酒造好適米(酒造りに適したお米)である「蔵の華」を主に使用しています。そして、その米の旨味を引き出す酵母も、宮城県の「香り工房」という独自の酵母です。宮城の米、水、酵母という素材を使い、蔵の理想とする透明感のある香りと味わいを、この一本で表現しています。

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酒の主な原料となる、宮城県開発の酒造好適米「蔵の華」。

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米と水、酵母と対話しながら進められる酒造り。

どのようにいただくのがおすすめですか。

佐藤 難しく考える必要はありません。ちょっと冷やして飲めば、華やかな吟醸香が際立ち、お刺身やカルパッチョなどと相性がいいと思います。また、温泉くらいの「ぬる燗」にすれば、米の持つふくよかな旨味が花開き、心からリラックスできる時間を演出してくれます。お好みの温度帯で表情の違いを気軽に楽しんでほしいですね。

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温度はお好みで。特別な日の食卓を彩る一本。
(上)澤乃泉 特別純米酒、(下)澤乃泉 純米酒 吟のいろは

では、もう一つの商品「澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒」は、どのような位置づけのお酒でしょうか

佐藤 こちらは「純米大吟醸」の「ハレの日」感とは対照的に、「上質な日常(ケ)」を支えるためのお酒です。300mlという飲みきりサイズも特徴で、こちらも蔵の主力商品です。日々の晩酌や暑い季節にスッキリと楽しんでいただける定番酒ですね。

「生貯蔵酒」という名前ですが、どのような製法やこだわりのあるお酒なのでしょうか。

佐藤 核心は「生貯蔵酒」という製法にあります。通常、日本酒は2回火入れ(殺菌)しますが、これは生のままマイナスの温度で貯蔵し、出荷の時に初めて殺菌することで、生酒のようなフレッシュな味わいと、「常温保管OK」という利便性を両立させた「いいとこ取り」のお酒なんです。あえて「本醸造」にすることで、私たちが狙った「キレの良さ」と「すっきり感」を実現しています。

おすすめの楽しみ方を教えてください。

佐藤 やはり、そのフレッシュな味わいと利便性を活かしていただくのが一番です。「常温でストックしておき、飲む直前に冷蔵庫へ」という手軽さがいいですね。お風呂上がりにキリッと冷やして飲めば、一日の疲れが癒やされると思います。

お客様からの評価はいかがですか。

佐藤 「純米大吟醸 蔵の華」も「澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒」も、蔵の主力商品として、長年好評を得ている定番品です。リピーターで購入してくださる方も多くいらっしゃいます。味わいの安定感や利便性などを評価していただけていると思うと、非常に嬉しいですね。

また、蔵全体としては、「澤乃泉 普通酒 CLASSICラベル」というお酒で、2025年(取材時)の「燗酒コンテスト」のお値打ちぬる燗部門においてトップである「最高金賞」を受賞しました。目隠し(ブラインド・テイスティング)での審査ですから、純粋に味わいが選ばれたということで、大変冷酒から燗酒まで、どの温度帯でもおいしい酒を造れるという、蔵の高い技術力への評価だと嬉しく思っています。

― 最後に、100年を越えて、さらにその先の未来に向けたビジョンを教えてください。

佐藤 100年築いてきた地元での信頼を軸に、今後はさらに「輸出(海外展開)」の枠を広げていきたいと考えています。すでに東南アジアやイタリアとも取引がありますし、特にイタリアでは「イタリア料理に合うお酒」として現地で選定された実績もあります。和食の枠を超え、世界に挑戦する「宮城の酒」の未来と可能性を広げていきたいですね。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

澤乃泉 純米大吟醸 蔵の華 720ml

「澤乃泉 純米大吟醸 蔵の華 720ml」
価格:¥2,640(税込)
店名:澤乃泉オンラインショップ
電話:022-834-2005
商品:https://sawanoizumi.raku-uru.jp/item-detail/919869
オンラインショップ:https://sawanoizumi.raku-uru.jp/

澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒 300ml

「澤乃泉 本醸造 生貯蔵酒 300ml」
価格:¥484(税込)
店名:澤乃泉オンラインショップ
電話:022-834-2005
商品:https://sawanoizumi.raku-uru.jp/item-detail/919887
オンラインショップ:https://sawanoizumi.raku-uru.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

佐藤宏(石越醸造株式会社 代表取締役)
1953年宮城県生まれ。1971年より石越醸造株式会社の製造部門に従事し、1996年に非常勤役員に就任。2008年より杜氏に着任し、宮城県清酒製造資格および南部杜氏組合の杜氏免許を取得する。2009年に常務取締役を経て、2011年より代表取締役に就任。

<文・撮影/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中 画像協力/石越醸造>

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