新潟県産こがねもち米100%使用の「一生餅」。子どもの幸せを願うお祝いセットです

2025/04/25

今回、アッキーこと坂口明子編集長が「ぜひとも取り寄せたい!」と興味をもった商品、それは子どもが1歳になったとき、「一生食べ物に困らないように」と願い、一生は一升に通じるとして、一升のお餅を背負わせる行事「一生餅」のセットです。選りすぐりのもち米を使っているのでおいしく、また個包装してあるので行事の後も便利に使えます。この商品の開発の経緯と、魚沼の食文化を全国に発信したいという思いを株式会社ゆのたに代表取締役社長 櫻井一夫氏に取材スタッフがお話をうかがいました。

株式会社ゆのたに 代表取締役社長 櫻井一夫氏(右)

―株式会社ゆのたにはどのような会社でしょう。その歴史をお聞かせください。

櫻井 当社は1965年ごろ、山菜の加工業として始まっています。当社は魚沼市内にありますが、2004年の市町村合併前は北魚沼郡湯之谷村という村でした。当社の企業名もこの村の名前から由来しています。湯之谷村は新潟県で2番目に面積が大きく、山で採れる山菜やきのこを採って加工し、東京や大阪の百貨店で販売していました。その後、漬け物や和菓子も自分たちで製造して販売し始めました。1984年に株式会社ゆのたにが設立され、現在は山菜を採る人も少なくなったこともあり、餅、和菓子などの米加工品に特化して製造・販売しています。それとともに、1986年からはできたておにぎりの店を展開しています。現在は「にぎりめしてっぺん」「新潟ゆのたに心亭」「ゆのたに俵大名」という店名で全国28店舗展開しています。

―お米加工食品を幅広く展開なさっているのですね。

櫻井 そうですね。あと、新潟県から委託され、新潟の名産品を販売するアンテナショップの運営もしています。現在は大阪・梅田のホワイティうめだ内に新潟県関西情報発信拠点「新潟をこめ」があります。お近くの方はぜひいらしてください。

ゆのたにの和菓子は餅生地が柔らかく、食べるとコシと粘りを感じるのが特徴。

―和菓子も製造しているのは意外でした。

櫻井 おはぎや大福などをスーパーマーケット、オンラインショップで販売しています。餅屋が製造する和菓子なので生地が柔らかく独特の粘りとコシがあっておいしいと評判です。基本的に新潟産もち米わたぼうしという品種のお米を使い、杵つきという製造法で作っています。そこから独特のコシが生まれるのです。製造後は冷凍し、出荷直前に解凍しています。

―櫻井社長は魚沼のご出身ですね。

櫻井 はい。私は当社の前身の湯之谷山菜加工農業協同組合に入社しました。入社当初はデパートの売場の販売員として漬け物などを売り、その後、東京の営業所でスーパーマーケットや問屋を回って山菜やお餅を売る営業の仕事をしました。会社名が株式会社ゆのたにになっても当社一筋です(笑)。
社長になったのは2021年です。どちらの食品会社も同じと思いますが当社もコロナ禍で百貨店が閉店するなどで赤字に陥り苦労しました。前社長はそれを乗り切りコロナ禍の終わりが見えた時期に私に任せてくださいました。責任を果たせるかどうか迷いましたが、よく任せていただいたと感謝しています。

魚沼の自然の恵みがおいしいお米、お餅、和菓子を作りあげる。

―魚沼市の魅力はどんな点でしょうか。

櫻井 四季感がはっきりしているところが魅力だと思います。私は季節によってイメージする色があると思っています。春は緑色です。ブナの木が瑞々しい緑になりそれがだんだんと色濃くなって濃厚な緑になります。夏は青と白です。真っ青な空に白い入道雲が湧き上がる光景です。秋の色は稲穂が下がり山が紅葉する黄金色のイメージです。そして冬になると雪が積もり一面銀世界になります。

これらの魚沼の四季が豊かな米や産物を作ります。山から流れ出した良質の雪解け水が米作りに適しています。夏の朝晩の寒暖差もおいしい米を育てます。冬の雪の結晶は空気中のチリやホコリを絡めとるので、いつも空気は澄んでいて、これも食品作りには強みになっています。機会があれば魚沼へお越しいただけたらと思います。

―行ってみたくなりました。会社としての目標はありますか。

櫻井 8年後の2033年までに年商50億円、店舗数50店を目指しています。それは今後は最低でも50億円の年商がないと良い商品を作ることは難しく、会社として生き残れないと考えるからです。現在、店舗は28店舗ですが、今後はおにぎり以外の商品も販売して生産効率を向上させたいと思っています。

つやつやと輝く魚沼産コシヒカリ米。

―最近、米不足と米価の高騰が話題になっています。

櫻井 当社はお餅、おにぎり、和菓子とお米がなくてはやっていけない会社です。米不足になると大変困ることになりますが、幸いにも地元の農家さんと親密におつきあいしてきた長い歴史があり、直接取引ができるのが強みですので大丈夫です。米不足といえば1993年にも米の収穫量が減って供給が追いつかないことがありました。当社でもおにぎりにする米が不足して困りました。約20年前の教訓から1年で使う分の1.5倍の米を置いておくことにしています。

「1才のお祝い用一生餅(一升餅)セット」(¥5000)には
風呂敷、風船、選び取りカード、ガーランドがセットになっている。
ほかに餅だけの「1才のお祝い用一生餅(一升餅)単品」(¥3,800)がある。

―今回、紹介いただくのは「1歳のお祝い用一生餅(一升餅)セット」ですが、この商品開発の経緯は?

櫻井 生まれて1歳のころに一升、つまり1.8㎏のお餅を子どもに背負わせる記念行事があります。一生食べ物に困らないと一升を掛けた記念のお祝いです。従来は大きな一升餅を使っていましたが、それだと後で切ったり保管したりするのが大変です。そこでシングルパック1.8キロ分の一升餅を作りました。個包装ですと、知人の方に配ることができ、そのときに子どもの名前を書いてお披露目することもできます。合わせて風呂敷やガーランド、風船、選び取りカードも入れ、これだけでお祝いができるセットを作りました。お子さんの成長と健やかに過ごせるようにとの願いを込めたセットです。

餅はすぐにエネルギーになり腹持ちがよい。非常食としても有益な食品。

―お餅はお正月など行事食のイメージですが消費量は減っているのですか。

櫻井 いえ、全国餅工業協同組合のデータでは消費量は減っていません。むしろ従来の食べ方ではなく、優れた食品として見直されています。たとえばマラソンランナーで走る1時間前にはあんころ餅を食べると言う人の話を聞いたことがあります。餅はすぐにエネルギーになり腹持ちがよく、あんは小豆が材料なので植物性たんぱく質を補給することができます。また、災害時の非常食として購入する人も多いようです。レトルト食品は電子レンジや水が必要ですが、餅なら火があればすぐに食べられます。このように伝統的な食べ方だけではなく、新しい食べ方が工夫されているようです。

―今後はどのような会社を目指していますか。

櫻井 昨年、工場が餅と和菓子の「有機JAS認証」を取得し、テスト品を製造しました。今年から製品化しようとしています。今後益々消費者の健康志向は高まっていくと思います。自然に恵まれた魚沼で、有機栽培された原材料を使って安全安心な食品を作っていきたい。やりたいことはたくさんあり、夢が広がります。

―お米、お餅、和菓子作りなどの魚沼の豊かな食文化に触れることができました。本日はありがとうございました。

「1歳のお祝い用一生餅(一升餅)セット」
価格:¥5,000(税込)
店名:ゆのたにオンラインショップ
電話:0120-003-078(営業時間:8:30~17:30 定休日:土曜日、日曜日、祝祭日)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.yuno.co.jp/view/item/000000000043?category_page_id=rice-cake
オンラインショップ:https://shop.yuno.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

櫻井 一夫(株式会社ゆのたに 代表取締役社長)
1958年新潟県魚沼市生まれ。前身の湯之谷山菜加工農業協同組合に入社、その後、株式会社ゆのたにに社名が変わってからもこの道一筋。入社以来営業に携わり、自社製品の全国展開を手がける。2012年に常務取締役、2021年に代表取締役社長に就任。現在は、50期を迎える2033年までに、年商50億円、おにぎり店舗50店舗達成などを目指す「NEXT50」を目標に掲げ日々邁進している。

<文/今津朋子 MC/藤井ちあき 画像協力/ゆのたに>

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