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牛テール肉が丸ごと入った長崎・佐世保発の贅沢カレー「牛テールカレー Gorotto」

2023/05/31

今回、編集長アッキーが気になったのは、長崎で食肉加工品を販売する「長崎豊味館」。株式会社豊味館・代表取締役の松尾あゆみ氏に、商品の魅力を取材陣がうかがいました。

株式会社豊味館 代表取締役の松尾あゆみ氏
株式会社豊味館 代表取締役の松尾あゆみ氏

―御社の沿革について教えてください。

松尾 もともと、長崎・佐世保で祖母がホルモンの量り売りをしていました。しかし、「ホルモンは気持ち悪い」という人もいて、あとを継いだ父は「こんなにおいしくて、栄養があるホルモンを日本の文化にする」と決意し、1974年に会社を立ち上げました。私が4歳のときです。スーパーなどにホルモン商品の卸売を始め、その後、ギフト部門を作り、ちょうど私が勤めていた東京から戻ってきて、通販も立ち上げました。2008年に分社化したのが今の豊味館で、「ちょっと贅沢で大きな感動」をキーワードに、通販などで食肉の加工品販売を行っています。

―今回ご紹介する「牛テールカレー」のルーツはおばあ様のお料理にあるのですよね。

松尾 はい。祖母は子どもたちにいろんなホルモン料理を作っていましたが、牛テールがとても美味しかったことを父が覚えていて、「いつかあのおふくろの味を再現したい」と考えていたそうです。

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パッケージの裏面には、商品への思いが書かれています。

―商品の開発でご苦労はあったのでしょうか。

松尾 これまで牛テールを使ったいろんな商品を作ってきたものの、肉が小さくなることに父は納得していなかったんです。そこで、牛テールを丸ごと使ったカレーを考案したのですが、前例がないですし、牛1頭から3袋しかできないので、開発部門は当初は「無理です」と反対していました。でも、お客様が「あっ!」と驚く感動が大事だと父は粘って、構想10年、開発3年で誕生しました。

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骨付きの牛テール肉がごろっと丸ごと入った迫力!

―売れ行きはいかがでしたでしょうか。

松尾 まずは贈答用としてセットで5,000円で販売することにしました。しかし、販売店さんには「高くて異色だ」と受け入れられず、まったくダメでした。そこで、マーケティングの授業に参加し、皆さんに意見を聞くと、「5,000円では買わない」「デザインがだめ。中身が全然見えない」「苦労や歴史をうたってみるとよいのでは」といった貴重な意見をいただきました。すぐに改良して第一号ができ、利益度外視で1個1,200円で販売することにしたのです。しかし、地元の百貨店さんに持っていくと、「無名の会社の1,200円もするカレーが売れるわけがない」とまたもや言われました。でも「20個でいいから売らせてほしい」とお願いしたところ、ものの見事に売れたんです。そこから快進撃が始まりました。その後、高島屋さんの通販カタログで販売いただいて知名度が広まり、長崎豊味館というブランドを確立することができました。

―お父様が作られた商品をブランディングしていかれたのですね。

松尾 パッケージは今が4代目で、「Gorotto」という言葉や、長崎県佐世保発というロゴを入れたりして、よりいいものを目指してきました。とはいえ中身は大きく変えたりせず、「永遠のスタンダード」がコンセプトです。

―お客様の購入目的はギフトが多いのでしょうか。

松尾 ギフト需要が多いです。出産内祝い、結婚内祝い、会社の表彰で優秀な社員の方に配られたり、ゴルフの景品にといった使い方をされるケースもありました。このカレーは、お腹が空いて食べるというよりも、ちょっとした家族のイベントといった感覚で召し上がっていただきたいと考えています。トッピングに焼野菜を加えたり、きれいにアレンジされたカレーをお客様がインスタにあげてくださっています。お客様が応援団みたいでありがたいです。

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ホームページではアレンジレシピを紹介しています。

―作り方へのこだわりを教えてください。

松尾 牛テールは、穀物を食べて成長している、日本人の好みに合った、オーストラリアの牛を使っています。カットした牛テールは一旦ボイルして、その次にオープンで焼いて、下準備に時間をかけています。普通のカレーのルーだとお肉の旨みに負けるので、スパイスが通常のカレーよりもかなり入っているのが特徴です。お肉を確実に無菌状態にするためのレトルト処理をしますが、安全性と美味しさの調整で的確なところをとらえるのが難しかったですね。お肉が骨に引っかかっていたら、食べるときにお客様がストレスを感じます。でも、大きな形は保っていなければいけません。ほろほろの柔らかさを実現するのを苦労しました。

―クミンとガラムマサラのスパイスも付いています。

松尾 3代目のときに、スパイスをつけて、ホールマッシュルームを加えて、ルーを増やしました。これまでは採算がとれなかったのですが、よりいいものに仕上げていき、価格もそれに見合うようにそのタイミングで値上げをしました。

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カレーにブレンドする、クミンとガラムマサラのスパイスが別添え。

―最後に今後の展望について教えてください。

松尾 長崎県佐世保発のご当地カレーといえば豊味館と思い浮かんでくださる存在になりたいというのが目標でした。おかげさまでそれは定着してきたように思います。これからは、さらに全国区になって、「贅沢なカレーは豊味館だよね」と思ってもらえるとうれしいです。現在もいろんなカレーを開発していますが、パッケージに嘘がない、パッケージ通りの感動を与えられる商品をこれからも作っていきます。

―貴重なお話をありがとうございました。

牛テールカレー Gorotto

「牛テールカレー Gorotto」
価格:¥2,160(税込)
店名:長崎豊味館
電話:0120-298-147(9:00~17:00 日曜を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.n-oishika.net/shopdetail/000000000001
オンラインショップ:https://www.n-oishika.net/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
松尾あゆみ(株式会社豊味館 代表取締役)

1970年長崎県生まれ 1996年に父親が経営する食肉加工業の株式会社丸協食産へ入社。新規ギフト部門の新設に際し、販売市場開拓、ネット通販、商品開発に携わる。2008年に現会社に分社化。7年後に代表取締役に就任。「豊かな食肉文化をクリエイトします」のスローガンのもと「長崎豊味館」「Daily Use」2つのオリジナル食肉加工品ブランドで、様々な食生活に寄り添った商品提案に務める。

<文/垣内栄 MC/石井みなみ 画像協力/長崎豊味館>

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