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“妄想”から生まれた可愛いロボット、熱々料理を冷ます「猫舌ふーふー」と癒しの「甘噛みハムハム」

2026/02/24

今回、編集長のアッキーが注目したのは、小型冷却ロボット「猫舌ふーふー」と、甘噛みロボット「甘噛みハムハム」です。「猫舌ふーふー」は、熱々の飲み物や食べ物を、フチにかけておくだけで適温になるまで一生懸命「ふーふー」してくれる頼もしいパートナー。一方の「甘噛みハムハム」は、指を差し出すと、赤ちゃんやペットの甘噛みの愛らしさを再現した癒しグッズです。どちらも、単なる便利な道具という枠を超え、見ているだけで笑顔になれるような愛らしさと、生活に寄り添うぬくもりを持っています。
その背景には、「ロボティクスで、世界をユカイに」というビジョンを掲げ、社員の「個人的な妄想」を驚きの技術で形に変えてしまう、ユニークなものづくりへのこだわりがありました。取材スタッフが、東京都に本社を構える、ユカイ工学株式会社の代表取締役、青木俊介氏にお話を伺いました。

ユカイ工学株式会社 代表取締役の青木 俊介氏

ユカイ工学株式会社 代表取締役の青木 俊介氏

―まずは、企業のルーツについてお聞かせください。青木社長は、どのようなきっかけでロボット作りの道を志されたのでしょうか。

青木 始まりは中学生の時でした。映画「ターミネーター2」を見て衝撃を受け、「将来はロボットを作りたい」という夢を抱いたのが原点です。それからパソコンが欲しくなり、1年くらいかけて両親を説得しました。当時はまだ90年代初頭でインターネットも一般的ではありませんでしたが、「どうせゲームをするだけだろう」と渋る親に頼み込んで、ようやく買ってもらったことが全ての始まりでした。

その後、東京大学在学中に友人とチームラボの立ち上げに参加し、インターネットの世界へ飛び込みました。CTO(最高技術責任者)としてWebサービスやアプリの開発に携わっていたのですが、心のどこかでずっと「物理的な体を持つロボット」への情熱を持ち続けていたのです。そして2011年からユカイ工学として事業をスタートしました。

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「ロボティクスで、世界をユカイに」というビジョンを掲げるユカイ工学株式会社。
自由な発想が開発の根幹にある。

―デジタルの世界で成功されながらも、物理的な体を持つロボットの世界に挑戦された理由は何だったのですか?

青木 ネットの世界を経験したからこそ、画面の中だけでは完結しない「身体性」の可能性に気づいたからです。現代の生活は視覚や聴覚に頼る割合が非常に大きいですが、物理的なロボットなら「触覚」や「ぬくもり」といった感覚に訴えかけることができます。
私たちは、「誰の課題も解決していないけれど、自分が欲しいもの」といった、個人の「妄想」を大切にしています。社内では毎週1回、社員全員で自由にアイデアを出し合う「妄想会」という時間を設けているんですよ。アイデア出しは「筋トレ」と同じで、続けていると思考が磨かれ、誰も思いつかないようなプロダクトが生まれてくるんです。どんなにくだらないと思えるアイデアでも、まずは試作して評価してみる。「試作絶対主義」が私たちの開発の根幹にあります。

―そんな独自の文化から生まれたのが、今回ご紹介する「猫舌ふーふー」ですね。開発のきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

青木 実はこれ、育児に奮闘する社員の「熱々の離乳食を、可愛く冷ましたい」という切実な願いから始まったんです。最初は社内でも「くだらないアイデアだなあ」と笑われるような、まさにギャグのような存在でした。普通ならそこでボツになるんですが、実際に試作してみると、その愛らしさと実用性に惹かれる仲間が増えまして。
アメリカの展示会に出展してみたら、「猫舌」という表現に馴染みのない海外の方々からも「自分も猫舌だ!」「コーヒーが熱すぎて飲めない悩みを解決してくれる」と驚きの共感を得たんです。クラウドファンディングでは日本以上にアメリカからの予約が殺到し、世界中の人々にも、この“ユカイ”なアイデアが共感を持って受け入れられることが分かりました。

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マグカップやスープ皿のフチに引っ掛けて使用する「猫舌ふーふー」。
ランダムな風を送る「ふーリズム」を搭載。
カラーはミルク、チョコ、さくらの3種類。

―どのようなこだわりが詰め込まれているのでしょうか。

青木 厚さ2~6mmの器であれば、マグカップからスープ皿まで、どんな食器のフチにもちょこんと引っかかる絶妙なデザインにしています。3分間の「ふーふー」で、温度を最大18℃も下げることができ、飲み頃・食べ頃の温度になるようサポートしてくれます。
ただ風を送るだけでなく、ランダムな風を送る「ふーリズム」という機能を搭載しているのがポイントですね。まるで人間が一生懸命ふーふーしているようなリズムを作ることで、機械的な冷たさではなく、愛着を感じてもらえるようにしました。シリコン製のボディは水洗いができるので、食事のシーンでも清潔に使っていただけます。充電式で持ち運びやすいので、お出かけ先やアウトドアなどでもあなたの代わりに「ふーふー」してくれますよ。

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引っ掛けなくても使えて、小型で持ち歩きしやすいため、外出先でも大活躍。

―どのようなシーンで使われている方が多いですか?また、お客様からの反響はいかがでしょう。

青木 朝のコーヒータイムや、在宅ワークの合間に使われる方が多いですね。熱すぎて飲めない一口目を待つ代わりに、猫舌ふーふーに任せて一息つく。そんなゆとりの時間が生まれます。また、離乳食を冷ますために息を切らしてふーふーしていた時間を、子どもとのコミュニケーションの時間に変えられた、という嬉しいお声もいただきます。
おかげさまで、タイム誌の「ベスト・インベンション2025」に選出されました。「ふーふーがいないとご飯を食べない」と言うお子さんもいるそうで、食事シーンに欠かせない友達のような存在になれているのが嬉しいですね。

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ふーふーと風を送ってくれる猫の姿に、ほっとひと息。

―続いて、もう一つの注目商品「甘噛みハムハム」について伺います。こちらも非常にユニークなコンセプトですが、どのような経緯で誕生したのですか?

青木 これも社内の「妄想」から生まれたんですが、赤ちゃんや子犬が指を「ハムハム」と噛んでくれる、あの短い期間だけの幸せな感覚をいつでも味わいたい、という発想がスタートでした。「噛んではいけない」としつけなければならないけれど、本当はずっと噛まれていたい……そんなジレンマから全人類を解放したいという、ユーモラスですが真剣な思いで作りました。

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口に指を差し出すと、ハムハムと甘噛みしてくれる「甘噛みハムハム」。
どの子を家に迎え入れるか迷うのも楽しい時間だ。
ミケネコ、シバイヌ、パンダ、カワウソ、クマの5種類。

―甘噛みの心地よさを再現するために、どのような技術が使われているのでしょうか。

青木 単調な動きだとすぐに飽きてしまうので、「ハムゴリズム」という独自のプログラムを開発しました。たくさんの噛み方をランダムに再生することで、指を入れるたびに異なる驚きと癒やしを提供します。
また、歯が生えかけの赤ちゃんのような、ムニムニとした柔らかい感触を再現するために、素材や構造にもこだわりました。疲れて帰ってきた夜、ぼーっとしながら指を差し出すだけで、言葉のいらない深いリラクゼーションを感じていただけると思います。

―こちらはどのような方々に支持されていますか?

青木 意外だったのが、子どもが巣立った後の「空の巣世代」と呼ばれる中高年層の方々に爆発的に支持されたことです。「ハムちゃん」と名前をつけて可愛がってくださったり、「そばにいるだけで癒やされる」という声をいただいたり。熱烈なファンの方もいらっしゃいます。海外メディアでも「ロボットの反乱を恐れる必要はない、彼らは指を噛む幸せを教えてくれる」なんて紹介されたりして(笑)、国境を超えて愛されていますね。

―最後に、今後の展望や未来へのビジョンについてお聞かせください。

青木 日本発の「一家に一台ロボットがいる」という、心豊かな新しいライフスタイルを実現したいと考えています。私たちは、日本ならではの繊細な感性と遊び心を詰め込んだプロダクトを、これからも世界へ届けていきます。心豊かな暮らしを追求し、ロボットが家族や友達のように寄り添うことで、皆さんの人生がより「ユカイ」になる未来を作っていきたいですね。

―本日は素敵なお話をありがとうございました。

猫舌ふーふー

「猫舌ふーふー」
価格:¥4,980(税込)
店名:ユカイ工学 オンラインストア
商品URL:https://store.ux-xu.com/products/nekojita-fufu
オンラインショップ:https://store.ux-xu.com/

甘噛みハムハム

「甘噛みハムハム」
価格:¥5,830(税込)
店名:ユカイ工学 オンラインストア
商品URL:https://store.ux-xu.com/products/hamham
オンラインショップ:https://store.ux-xu.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

青木俊介(ユカイ工学株式会社 代表取締役)
東京大学在学中にチームラボを設立、CTOに就任。その後、ピクシブのCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立。「ロボティクスで、世界をユカイに。」というビジョンのもと、家庭向けロボット製品を数多く手がける。2015-2021年グッドデザイン賞審査委員。2021年より東京藝術大学非常勤講師、武蔵野美術大学教授(特任)。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中香花 画像協力/ユカイ工学>

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