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ユーモラスでアートなデザインが話題!金沢発のブランド「OJICO」の家族が ”つながる” Tシャツ

2023/02/27

ユーモアたっぷりでアートなデザインが人気の「OJICO」。石川県金沢市に本社を構える、知る人ぞ知るメイド・イン・ジャパンのTシャツ・ブランドです。編集長アッキーも気になっていた、名物社長・越原裕幹さんにお話をお伺いしました。その個性とパワーの秘密に迫ります。

有限会社チャンネルアッシュ 代表取締役の越原裕幹氏
有限会社チャンネルアッシュ 代表取締役の越原裕幹氏

―前職は「羊飼い」とお伺いしました。

越原 この仕事を始める前の22歳の頃に、ニュージーランドで1年ほどファームステイをしていたんです。それでそんな言い方をしています(笑)。東京の大学に通っていたのですが、広く浅い人間関係に疑問を持ってしまい、人より羊が多いニュージーランドへと渡り、2年くらい過ごしました。
その後、地元、金沢に戻り、今の会社の前身となる「H(アッシュ)」という子ども服のセレクトショップをはじめました。2002年くらいですね。

―なぜ子ども服だったのでしょう?

越原 少子化で子ども服はダメだと言われていましたけど、僕は、少子化だからこそ子ども服がいいと思いました。だって少ないからこそ、1人1人が大事にされているでしょ?
あるとき、友達の子どもの誕生日プレゼントの数を聞いたら、なんと13個ももらっていたんです。6ポケットどころか13ポケットです。父母、両家の祖父母、それに加えて叔父叔母、さらにはママの親友まで登場します。子どもが減ると、1人の子に対する熱量が上がります。それに、子ども服は毎年小さくなっていくのでサイズ需要もありますし、マーケティング的にもいけると思っていました。

とはいえ、結局のところ、自分がやりたかったから、というのが1番の理由なのですが。

―セレクトショップ「アッシュ」は大評判に。

越原 インポートの子ども服のセレクトショップとしては、全国で3つの指に入るくらい人気だったと思います。無一文で知り合いに200万円ほど無理矢理に借りて、どうにかはじめた店でしたが、ほどなく結婚し、夫婦2人で食べるには困らないくらいにはなりました。もちろん、1年後に借金も返済しました!

その頃は夫婦2人でヨーロッパに出かけ、パリ、アントワープ、アムステルダムなどから仕入れをしていました。ヨーロッパの子どものものって本当に可愛いんですよ。すごく楽しかったです。ただ、「OJICO」ブランドを始めて手が回らなくなり、泣く泣く店は閉めました。お客様にも、本当に惜しまれながらでした。

―そのオリジナルブランド「OJICO」を始めたきっかけは?

越原 2004年頃だったでしょうか、ユーロ高というのがありました。「アッシュ」でめちゃくちゃ売れた、6,000円のカーディガンがあったのですが、次の年には9,000円になっていて、とてもじゃないけど仕入れができませんでした。デザインの可愛さと値段のバランスが勝負なのに、自分で値付けができないというのはリスクだな、と思いました。
やはり、自分で作って自分で値付けをして自分で売るのが理想だと考え、「OJICO」を立ち上げました。

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「OJICO」のアイコン。
よく見ると、アルファベットが顔の形に組まれたデザイン。

―Tシャツブランドにしたのには理由はありますか?

越原 子ども服って、サイズがたくさんあるんです。S・M・Lというわけにはいかないですから。0〜3ヶ月用から12歳用まで、少なくとも16サイズです。これを全てのアイテムで在庫を揃えるというのはなかなか大変なことです。Tシャツだけならできると思った、というのが正直なところです。今は、子供服屋ではなく、Tシャツ屋になりました。

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現在は、ベビーから子ども、メンズLLサイズまで幅広くサイズ展開している。

―そのTシャツに、こだわりが込められています。

越原 3桁の値段のものもある子ども服のなかで、「OJICO」のTシャツは3,000円以上します。子どもの肌は大人よりも敏感ですので、高品質に徹底的にこだわりました。メイド・イン・ジャパンにこだわり、糸からオリジナルで作っています。これは!と思う製品にするのには2年かかりましたが、納得のいくものができたと思います。200回洗濯しても、首回りは全くと言っていいほどよれません。お客様からも、いつまでたってもくたびれない、というのはよく言われることです。きちんとした縫製なので、Tシャツだけど、ちょっとしたお出かけ着として着ている方も多いようです。

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糸から日本製にこだわり、高い技術をもつ石川や京都などの工場で紡績・縫製を行う。

―デザインのコンセプトは?

越原 「ストーリーのあるTシャツ」です。Tシャツの中で、表のショパンが裏で食パンを食べていたり、表のジンベイザメが裏で甚平を着ていたりします。表裏で物語を読むようなワクワクする楽しさは、「OJICO」ならではの醍醐味です。

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絵本のように表裏で物語のあるデザイン。
表のジンベイザメが、裏では甚平を着ている。

「つながるシリーズ」の方は、親子で着て、抱っこしたり並んだりすると、絵柄がつながります。家族のコミュニケーションにもなりますよね。インスタなどに写真をアップする人も多いのですが、仲良さそうな姿がとっても可愛いです。

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つながるデザインで、一味違うおそろいコーデができる。

実は、OJICOの売り上げがもっとも高くなるのは、父の日がある6月なんです。お父さんやおじいちゃんへのプレゼントとして大変好評です。一緒に着ることで会話が生まれ、子どもや孫と仲良しになるきっかけになりますから。

―パンダのオセロ柄は、代表的な「つながる」Tシャツですね。

越原 パンダは、表裏でひっくり返すと白黒が入れ替わっていて、そのパンダ同士がオセロをしている図になる面白いデザインです。デザインは、社内にいる5名のデザイナーが全て手がけています。最終的な判断は僕がしていますが、みんなもう僕のツボがわかってますから安心です。

僕はこれまで170カ国以上を旅してデザインのインプットをしてきました。それをアウトプットして、みんなと感覚を共有するようにしています。時には、社長室にあるスナックで膝を突き合わせて話すこともあります。

―コラボTシャツもたくさんあります。

越原 ピーク時には催事を年間500カ所以上で開催していて、コラボアイテムや限定アイテムもたくさんあります。特に好評なのは、やっぱり電車ですね。全国のありとあらゆる鉄道会社さんとコラボしています。電車好きの子にはたまらないようです。鉄道関連の催事では大変な盛り上がりをみせます。そのほか、低年齢の子には「きかんしゃトーマス」、最近は「鬼滅の刃」とのコラボが大好評でした。「OJICO」との出会いになってくれたらいいな、と思います。

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相鉄線(上)、近鉄線(下)とのコラボTシャツ。

―今後の展開を教えてください。

越原 あんまり右肩上がりの売り上げにならないようにしています(笑)。メジャーになりすぎるとつまらなくなると思うんです。みんなが着てて人と同じじゃ嫌じゃない?

この前、京都の繁華街を3時間くらい歩き、「OJICO」のTシャツを着ている人を数えてみたら、4人でした。そのくらいがいい。本当に好きなものって人に教えたくなかったりするじゃないですか。広がりすぎないほうがいいんです。

とはいえ、もちろん広げてもいます(笑)。インバウンド需要もあるので、羽田空港に新店をオープンしました。今後は和柄なども手がけていきたいですね。

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23年1月にニューオープンした「OJICO 羽田エアポートガーデン店」。

―社長の遊び心と確かな審美眼が「OJICO」のコアコンピタンスなのですね。楽しいお話をありがとうございました!

つながるデザインシリーズ 半袖Tシャツ【リバーシ】

「つながるデザインシリーズ 半袖Tシャツ【リバーシ】」(サイズ:4A / カラー:グリーン)
価格:¥3,850(税込)
店名:OJICO
電話:076-246-5050(11:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.ojico.net/c/special/panda/T-1401-GR-04
オンラインショップ:https://www.ojico.net/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
越原裕幹(有限会社チャンネルアッシュ 代表取締役)

1976年石川県金沢市生まれ。
1999年東京経済大学経営学部卒業後、ニュージーランドへ渡り、羊飼いとブラックジャックで生計を立てる。
2002年地元金沢を拠点に、無一文からヨーロッパの子供服を扱う「チャンネルアッシュ」を創業。
2004年Tシャツブランド「OJICO」を立ち上げたのを機に法人化。
OJICOの催事は全国で年間500本にも及び、自身も年間300日以上全国を駆け巡っている。
また、社員を引き連れ年間10か国以上を渡り歩くことがライフワークであり、現在170か国以上の渡航歴がある。

<文・撮影/尾崎真佐子 MC/和田英利 画像協力/チャンネルアッシュ>

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